「ケイト」★★★ [映画日記]
2021年9月のNetflixオリジナル作品なのですが。
アメリカ製なのに、舞台は日本ですよ。
ワテら日本客のために映画を作ってくだすったわい、西洋の大企業様が。
施しですわな、上様からの!!
登場人物が活躍する土地は、ほとんどが東京。
撮影はコロナ前の2019年だったそう。
もしかしたら、2020年の東京オリンピック時期に配信すべく製作された映画だったのかな、と、ふと思いました。
主人公ケイトは、女性の殺し屋ということで。
ジャンルは「アサシンもの」ですよ、「ニキータもの」!
余命宣告をされたケイトが、東京で復讐を果たすべく、ヤクザ家の小娘を連れて敵と戦う、というお話。
「殺し屋ミッション」「余命タイムリミット」「復讐劇」「気が合わないガキンチョを連れての、コブ付き行動」「ヤクザの抗争」という、ありがちなネタを詰め込んで具沢山。
ワテら日本客に向けてのサービス精神ですわな、西洋の大企業様の!(←しつこい)
背景は「外人が抱く東京イメージ」そのまんま〜。
そのまんま東京〜!
ブレードランナー風の近未来感、路地裏の小汚い屋台、音楽やアニメなどのカルチャー感、ヤクザの立派なお屋敷(内部では歌舞伎調の催し付き)など、あちがちな東京風景が渦巻いてました。
「東京あるある」映像なんですよ!
どの風景もクールにまとまっていて、そのあたりは、フランス人監督らしい美的センスが生きていたと思います。
なんでか今どき、ヤクザ同士が刀で斬り合う決闘場面なども。
外人監督は、こういう「日本っぽい斬り合い」場面が大好きだな〜、と思いました。
主人公ケイト役はメアリー・エリザベス・ウィンステッドですよ。
黒髪だから、日本風景にもマッチング〜。
日本語のセリフにも挑戦していて好感が持てました。
そんなメアリー・エリザベス・ウィンステッドが対峙していく相手は、日本の男優陣。
メアリー・エリザベス・ウィンステッドが、國村隼さんや浅野忠信さんを襲う!
國村隼さんが出てくると「おじさんの加齢臭」を感じてしまう〜。
タバコと、お魚をミックスしたような臭みですよ!
たいした存在感でした。(←ホメ言葉)
あとメアリー・エリザベス・ウィンステッドが対峙するのは、MIYAVIさんとか、内山信二くんとか!
エグ味のある面子!
まさかメアリー・エリザベス・ウィンステッドと内山信二くんが、一対一で向き合う日が来ようとは。
内山信二くんが「あっぱれさんま大先生」(フジテレビ)に出ていた頃には、想像もしませんでした。(←そりゃそうだ)
メアリー・エリザベス・ウィンステッド自体は、20代の頃はロングヘアーで女子っぽかったですけども。
30半ばになってからは、オバハンヘアー!
「ちびまる子ちゃん」のお母さんと大差ないヘアーですよ!!
しかも今作では、ほぼ全編にわたって、全身が傷まみれで、いっつも血だらけ。
「うああああ〜っ!」と呻きまくっている、コワーイ姉ちゃん!
一気にシガニー・ウィーバー化が進んでいました。
Kate: Great Notebook Of Tv Séries Kate - Fans Of Tv Séries Kate
- 作者: Navasox, Lcardi
- 出版社/メーカー: Independently published
- 発売日: 2021/09/08
- メディア: ペーパーバック
「ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋」★★★ [映画日記]
シャー子の美貌がすさまじい〜。(←シャーリーズ・セロン)
信じられないくらいキレイ。
今回のシャー子は、美貌が強火ですよ!(←ガスコンロの火力で例えてみました)
髪型もメイクもバッチリ決まってる。
テカリもナーイ!
よ〜く皮脂を抑えてんよ、ちり紙で!!
「こんなべっぴんさんが、世界のどこかには、おるんじゃな。いっぺんでいい。拝ませてくれんかのぅ」と思いながら鑑賞してました。(←爺さんかい)
シャー子が演じるのは、米国で人気の国務長官シャーロット。
政治女ですよ!
日本名を付けるとしたら、ゆり子でしょうか?!
シャーロットが、セス・ローゲン演じる冴えない記者フレッドと恋仲になるのか、ならないのか?…という展開になる、ロマンティック・コメディ作品です。
格差カップルのお話ですよ!
古くは、劇中でも音楽が引用されている「プリティ・ウーマン」、ちょっと前なら「ノッティングヒルの恋人」など、男女間の格差ラブストーリーって、いくつもありますけども。
今作は、シャー子とセス・ローゲンが共同プロデュース。
クセの強い2人が手を組んだ!
アクの強い2人が!!
シャー子が好きそうな社会的セクハラ・ネタや、セス・ローゲンが好きそうなキワどいシモネタが次々と繰り出されて、辛口の格差ラブ・ストーリーに仕上がっていました。
セス・ローゲンのプロデュースが効いたのでしょうか、男目線で描かれたシャー子が素晴らしい〜。
近年、シャー子にこびりついたイメージは「おっかねぇ女」ですけども。
今作のシャー子は、仕事や組織のしがらみで疲れきっていて、弱い部分も見せる女。
かわいい40女なんですよ!
同じく、これはセス・ローゲンのプロデュースだからでしょう、エロチック・コメディ風のセクシー演技も披露するシャー子。
「抱かれ役」まで、こなしてくだすった!
その挙句、「仕事でもベッドの上でも女王様でゴメン」と謝るシャー子がステキでした。
「気取らないシャー子」を表現するためか、ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」や、映画「アベンジャーズ」に対してのリアクションもあり、サービス満点〜。
他作品では見ることのできない、ゆるめのシャー子が味わえてよかったです。
セス・ローゲンが演じるフレッドも、仕事へのプライド、好いた女性への一途な態度、ちょっとした嫉妬、意外な包容力など、一般的な男子が持ち合わせる普通の感覚があって、共感できるキャラクター。
愛すべき凡人!
セス・ローゲンの魅力って、「普通なところ」なんだな〜、と思いました。
そんな感じで、シャー子とセス・ローゲンが、お互いをプロデュースし合って、アイデアや魅力を出し合って、盛って盛って盛って盛って!
ロマコメ作で本編時間2時間5分て、長いわい!!
シャー子とセス・ローゲンの情熱が、十分すぎるほど注ぎ込まれた作品でした。
米国の大統領役はオデンさん!(←ボブ・オデンカーク)
テレビ男優から大統領になった、という設定ですよ。
そのせいか、劇中では「テレビから映画界に進出して成功した人は少ない。ジョージ・クルーニーとかだけ」というセリフが何度が飛び出しましたけども。
「テレビから映画界に進出して成功したのは、ジェニファー・アニストンも」というセリフのあとには、「そうか?」というツッコミが入ったところが良かったです。
シャー子のリアクションも見てみたかったです。
「ブライズ・スピリット〜夫をシェアしたくはありません!」★★★ [映画日記]
脇役でおデンが出てますけども。(←ジュディ・デンチ)
今度のおデンは、霊を呼ぶ!
霊能力を発揮するイタコ役!!
しかし、なんだか胡散臭い。
もしかして、インチキ・ババアなんですか?!
そんな設定が新鮮〜。
おデンさんも軽快な演技を披露していて、愉快なおババ!
そんな、ロマンティック・ファンタジー・コメディ作品でしたけども。
主演はダン・スティーヴンスですよ。
2017年のディズニー実写映画「美女と野獣」で野獣に抜擢されて、「このまま大ブレイクか?」と思われたけれど、ブレイクしないまま今に至るお方ですよ!
そんなダン・スティーヴンスは、時代劇にハマる殿方。
イケメンですが古い顔!
今作では、1930年代を舞台に、ベストセラー作家チャールズ役をイキイキと演じていました。
チャールズは豪邸にて、美人妻ルースと暮らしているけれど。
ある日、おデン演じる霊媒師によって、前妻エルヴィラの霊を呼び出されてしまい、夫と妻2人の三角関係が始まる、という展開です。
夫は霊まで抱けるのか?…っていう話。
性と霊の話ですよ!
鑑賞中は、「めちゃめちゃ古典の喜劇みたいなノリだな〜。なんか、恋のから騒ぎとか、そういう感じ〜」と思っていたのですが。
原作は、1941年に発表されたイギリスの戯曲だったんですね〜、古めかしさに納得〜。
全編を通してガヤガヤしてますが、「良い夫婦に見えても、心の奥底にはお互い秘密がある」「男は女を食い物にするだけ」等、男女間の闇も表現されていて、明るいだけじゃない、ビターな物語が良かったです。
ダン・スティーヴンスとおデンの存在感は、大物風なのですが。
前妻エルヴィラ役は、実生活で、コメディ映画界の巨匠ジャド・アパトーを夫に持つレスリー・マンが。
後妻ルース役は、実生活で、おふざけ映画界の巨匠サシャ・バロン・コーエンを夫に持つアイラ・フィッシャーが演じている、ということで。
女優陣が軽い口当たりですよ、おやつのカールみたいに!
アッサリしてんの!!(←ホメ言葉)
2人の女優はアメリカ人だし、「根が陽気」という空気感が自然〜。
2人の女優が、ダン・スティーヴンスとおデンさんが醸し出す堅苦しさを、見事に中和。
分解!
きれいサッパリ、臭みを消し去ってました、ムシューダみたいに!!
これは絶妙すぎる配役でした。
前妻エルヴィラ役のレスリー・マンがキレイ〜。
実年齢が50直前で、この美貌の保ち方は素晴らしい〜。
よく考えてみれば、後妻ルース役のアイラ・フィッシャーも実年齢は40半ば。
実年齢30半ばのダン・スティーヴンスより、妻役の女優2人は、えらい年上だったんですね〜。
「賢也とルミ子」みたいな夫婦ですよ!(←例えが古いです)
このような、大人の男女だけで繰り広げるロマコメ作も珍しいと思いました。
20代の若い子なんて、1人も出てきやしない。
大人客が美味いと思える「魚の肝」みたいなロマコメでした。
今すぐ、日本盛を熱燗で飲みたくなるロマコメなんですよ!
2021年「第73回エミー賞授賞式」コロナ社会に気遣い?!女優陣のドレスが、なんか地味。 [海外ドラマ日記]
あんまり話題になってませんけども。
テレビの祭典「第73回エミー賞授賞式」が、2021年9月19日(ロサンゼルス現地時間)に行われたようです。
前年の授賞式はオンラインの「zoom式」でしたけども。
今年は、小規模ですが会場を借りて、人を集めてやったみたい。
マスクもなしで、ああ、コロナよ何処へ?!
気が早いですな〜、米国人は〜。
受賞者のトピックとしては。
「リミテッドシリーズ/テレビムービー部門」は、映画スターが持ってった!
俗に言う「天下り受賞」ですよ!
主演男優賞は「HALSTON/ホルストン」のユアン・マクレガーが受賞。
オビワンを再演する「スター・ウォーズ」ドラマも準備中で、今後もしばらく人気者〜。↓
主演女優賞は「メア・オブ・イーストタウン/ある殺人事件の真実」のケイト・ウィンスレットが取りました。
ドレスが、めちゃめちゃ普通〜。↓
「ドラマ部門」は「ザ・クラウン」が総ナメ状態。
主演女優賞は「ザ・クラウン」のオリヴィア・コールマンが取りました。
賞レースの常連ですな〜。↓
助演女優賞は「ザ・クラウン」のジリアン・アンダーソンが取りました。
この人は映画だとサッパリなのに、テレビだとめちゃめちゃ輝くんですよね〜。
いつまでも見た目が若いし、不思議な人〜。↓
「コメディ部門」の主演女優賞は、「Hacks(原題)」のジーン・スマートが受賞したんですね。
この人、昔からいるけど、大好きです。
受賞してうれしい〜。↓
その他の受賞結果は、こちら(外部サイト)をご覧ください。
ここまで見てもわかるように、来場者の衣装がイマイチ地味〜。
「はしゃぎすぎるな」と指令でも出てるんでしょうか?!
こちらのお写真は、ポン子!(←エレン・ポンピオ)
ポン子は「もう女優業は、あんまりやらない」とのことで、そういう生き方、今いいと思う〜。↓
こちらのお写真は、アンジェラ・バセットですけども。
黒に「差し色」を入れてますな。
バットマンの悪役みたいになってますな〜。↓
こちらのお写真は、アニャ・テイラー=ジョイです。
主演ドラマ「クイーンズ・ギャンビット」は、「リミテッドシリーズ/アンソロジー/テレビムービー部門」で作品賞を受賞して、波に乗ってます。
昔話に出てくる菩薩様みたい。↓
こちらのお写真はキャスリン・ハーン。↓
こちらのお写真は、キャスリン・ハーンと「ワンダヴィジョン」で共演したエリザベス・オルセンです。
2人とも、地味なりに目立ってます、悪い意味で!↓
「アナザーラウンド」★★★ [映画日記]
飲酒をテーマにした、北欧製のドラマ作品です。
呑んべえの話!
主題歌は吉幾三の「酒よ」で問題ナーイ!
2021年の米アカデミー賞では国際長編映画賞を受賞するなど、評価の高い作品ですけども。
「めちゃめちゃスゴイ」って感じの映画でもなく〜。
あの時のアカデミー賞って、「ノマドランド」や「ミナリ」など、民族性を感じる作品が賞を獲得してたじゃないですか〜。
デンマークを舞台にした「アナザーラウンド」にも独自の民族性があるので、審査員の目を引いたのかも。
高校生もお酒を飲んでいい、っていう狂ったお国柄ですよ!
冒頭から、若者が「お酒を飲んで走り回るゲーム」みたいな場面があって、みんなゲーゲー吐いている!!
授業中に先生が「クラスの中でお酒を飲む人〜」と問いかけると、全員が手を上げた。
「ビール何本飲んだ?」と問いかけると、「55本」と答えるバカ男子!
卒業式の後は、卒業生がトラックの荷台に立ち乗り、酒瓶ラッパ飲み。
そのまま街中グルグル回る、みたいな、謎行事!
まずは、高校生がお酒について「ザル状態」っていうところに、愕然としました。
なんと、それが基本設定。
飲酒をテーマにしていながら、大体の舞台は学園内、っていうギャップ。
日本では決して見ることのできない設定でした。
主人公の高校教師マーティン役は、マッツ・ミケルセンが演じてますよ。
他作品では、時代劇や、特殊な世界観での、特殊な人物役が多いミケルセン、殺し屋とか、デススターの開発者とか!
今作では普通の生活者を演じているミケルセンが、まずは新鮮でしたけども。
のっけから、「アンタの授業、質が悪い」と、生徒の親に叱られるミケルセン。
囲まれてんのPTAに!
帰宅したところで「最近、嫁が冷たくて。抱いてない」みたいな、夫婦のお悩みが発覚。
「夜の悩み」ですよ!
そんなこんなで、公私ともにドン底で、シュンとしているミケルセン。
産卵している海亀みたいに、涙を流すミケルセン!
教師仲間と共に、「血中アルコール濃度が0.05%だと、人は調子がよくなる」という仮説を信じ、飲酒した状態で授業に臨む、という展開です。
お酒の陰と陽がクッキリ。
少し飲めば人生の楽しさ倍増、飲みすぎれば危険、という、大人なら実感できる「飲み過ぎ注意報」的な内容になっていました。
「喜びと悲しみには、いつもお酒が寄り添って、生活を盛り上げる」というような、人生賛歌の味わいも。
「時にノドごし良く、時に苦い。人生はビールのようなもの」っていうね!
ミケルセンと、教師仲間3人がメイン・キャラクターなのですが。
あまりにもミケルセンがスターのオーラを放ちすぎて、仲間3人が目立たない。
仲間3人、全員同じ顔に見える〜。
ホント、冴えない仲間3人!(←失礼)
物語の後半では、クールな背広に身を包むミケルセン。
この人が正装して出てくると、もはや高校教師には見えづらく。
もう完全に、殺し屋かデススターの開発者ですよ!
正装のミケルセンが出ている場面では、冴えない教師仲間は、そこに居るはずなのに、わたくしの視界から消えてしまいました。
ミケルセンが放つ、まばゆいオーラに殺されたんですよ!
ミケルセンが「北欧の至宝」だと実感できる作品でした。
「モンタナの目撃者」★★★ [映画日記]
「モンタナの風に抱かれて」by ロバート・レッドフォードじゃありませんから!
確かに「風に抱かれて」はいたけれど、熱風。
山火事をフィーチャリングしてますから!
目の前は山火事、後ろを振り返ったら殺し屋が追っかけてくる、っていう、自然派サスペンス大作でした。
久々に、普通のハリウッド大作を映画で観た〜。
普通って最高、予定調和バンザーイ!
近年のハリウッドでは、差別、虐待、暴力反対ムービーのオンパレード。
教育系ですよ!
そうかと思えば、若い観客には、A24系「こなれ感」や「抜け感」があふれた、次世代映画が大流行中。
20年くらい前は、そんな凝った映画は、ほとんどありませんでした。
ケビン・コスナーや、アシュレイ・ジャッドが活躍する、ありふれたサスペンス大作で満足していた、あの頃よ!
今作は、そんな「あの頃」を思い出す、良い意味での普通大作。
全米で、公開初週に興行収益1位を取ったかと思ったら、翌週は8位に落ちてるような大作ですよ!
最近はコロナだから、お家で配信映画ばかり観てましたけども。
今作みたいな、たいしたことない映画でも「映画館で観ると、やっぱいい。没入できるし、心地いい〜」と改めて思えました。
今作は、これでいい!
主役はお姉!!(←アンジェリーナ・ジョリー)
今回のジョリーは、田舎に住んでる普段着ジョリー。
ユニクロ・ジョリー!
消防隊の隊長役で、男社会に揉まれすぎているのか、態度がガサツなワイルドお姉!!
そんなジョリーが、お山で逃走中の男児に出会い、彼をかくまうという展開です。
なんでか途中で、ブラ一丁になるお姉!
このような余計なお色気シーンも、昔の映画風でした。
そして、なんでかジョリーは生傷多い。
なんでか、傷口に消毒液をジョワ〜ッとかけて「うあああああ〜っ!」と呻く場面が多かったです。
消毒女なんですよ!
また、アンジェリーナ・ジョリー出演映画ではおなじみの「男になぶられる」場面も。
いっぺん、なぶられてから、反撃したいのでしょう。
その反撃内容は、殺人鬼レベルで引きましたけども!
とにかく、痛々しさを入れた方が輝く女なのでしょう。
ジョリーが男児を連れて、お山を逃走する場面では、雷がゴロゴロ鳴っていてコワーイ!
雷がバンバン落ちまくっている平原を、「ほら、走り抜け」と男児に指示するジョリーが鬼!!
結局、2人で平原を走るのですが、見事に、ジョリーめがけて雷ドーーーン!!
ひっくり返るジョリーに、男児が「大丈夫?!今、雷が直撃だったよね?!」と、気づかうのですが。
ヨロヨロ立ち上がったジョリーが、「いや直撃じゃない。ちょっと、かすっただけ」みたいな強がりを言っていてビックリしました。
男児も「えっ?!かすっただけ?雷が?」とオロオロしてましたけど。
雷は、かすってもダメなんじゃ?!
ビリビリきて死ぬんじゃないの?!
モンタナの謎じゃーっ!
「シンデレラ」★★★ [映画日記]
女の幸せ=玉の輿!
…っていう、今となっては古い価値観を持つ「シンデレラ」を、ディズニーでない会社がミュージカル映画化。
劇場公開はあきらめて、Amazonプライム・ビデオで2021年9月に配信されました。
「シンデレラ」の概念を気持ちよく壊している内容でした、もう「ガラスの靴」とかどうでもいいんですよ!
痛快なファンキー・メルヘン映画に仕立てていて、なんかディズニーさんにケンカ売ってるみたい。
「今、童話を映画化するなら、これくらいやらんかい」っていう、ディズニーさんへの刺激なんですよ!
風景や衣装など、世界観は童話のままなのですが、お城の広報担当による業務連絡はラップだし。
城下町の人々は、ストリート・ダンサーっぽい現代的なノリ。
そんな舞台で生きるシンデレラは、なんと夢を持っています、店を出したいっていう!
稼ぎたいんですよ、出店で!!
今作でのシンデレラは、まさかの、仕事と結婚の板挟みになる女。
まるでトレンディ・ドラマなんですよ!(←死語)
シンデレラの具体的な仕事内容は「自作の洋服を売りたい」っていう。
服のデザイン画を、描いて描いて描きまくる、コシノ三姉妹みたいなシンデレラ!
むしろ、この映画の主人公はコシノ三姉妹でいいんじゃないか、って思うくらい!!
継母も出てきて、昔ながらの嫌がらせを披露。
シンデレラの一張羅に、「フン、なにさ、そんなドレス」とインキをまいたわい!
「これはなかなか、良いイジメ場面が見れるのではないか」と思いましたが予想はハズレ。
嫌がらせは「インキまき」がピーク!
「あたしだってさ〜、好きで嫌がらせやってるわけじゃない、っつーか」みたいな暗い顔をする継母。
なんと、今作の継母は「夢をあきらめた女」として描かれてます。
夢を追うシンデレラと対照的な、裏ヒロインなんですよ!
どうやら、作品のメインテーマは「性差別」らしく、社会で不当な扱いを受けている女性たちが続々登場。
お城にいる王女様も、王様のわがままに嫌気。
王子様には、なんでか妹がいて、彼女は政策に興味を持っている政治女!
しかし妹は、王様に政治の話を聞いてもらえないという不満を抱え。
シンデレラの世界に、こんなにも性差別の要素が組み込めるとは驚きです。
「なるほど〜、女性の生き方をフィーチャーしたお話なんだね」と思っていたら、男性キャラまでもが生き方で悩んでるではないかーっ!
なんと、男性に対しても「自由にお生きよ」みたいな内容。
さらに言えば「働き方改革」まで組み込んでいて、本格的・次世代・社会派・童話に昇華〜!
好きだよね〜、アメリカ人は、こういうの。
シンデレラ役は歌手のカミラ・カベロで、歌唱力は最高。
背も小ちゃくて、かわいい〜。
しかも、今どきの小娘感を出すためか、チャキチャキした陽気なキャラ設定。
おキャンでした!
継母役は、「アナ雪」のエルサ役でおなじみイディナ・メンゼルさんですよ。
カミラ・カベロと顔をつき合わせた「歌い合い」場面もレアなのですが。
今作のイディナ・メンゼルさんは、頼りにされているのか、フルコーラスで歌う曲が2曲もあった〜。
そのうち1曲は、オリジナル楽曲っぽい「継母ブギ」的なやつ。
「アナ雪」の主役声優を継母役に起用するなど、このあたりにもディズニーへの目配せが感じられました。
結構な当て擦り映画でした!
Cinderella (Soundtrack from the Amazon Original Movie)
- アーティスト: Cinderella Original Motion Picture Cast
- 出版社/メーカー: Epic
- 発売日: 2021/09/03
- メディア: CD
「孤狼の血 LEVEL2」★★★☆ [映画日記]
引き継いでます、シリーズ前作の世界観「キッチュな昭和のヤクザ・ワールド」!
しかし、原作小説が持つ重みはなくなりました。
若々しくなってます、もぎたてのフレッシュなヤクザ!
アクションもハチャメチャで楽しくなってる。
トラックで突っ込んだり、日本刀を振り回したり、車を運転しながら撃ち合いしたり。
まるでヤクザ・テーマパークのアトラクション状態〜!
時代設定は昭和から平成になって、「古臭いカルチャー表現」の味わいは弱くなったかな。
前作同様、ヤクザと警察の癒着や駆け引きも描かれていましたが、お飾り程度。
しめ飾り程度です!
細かい部分は見なくていいし、深いことも考えなくていい、分かりやすいバイオレンス・エンターテインメントに仕上がっていました。
主人公で、松坂桃李くん演じる日岡刑事もな〜。
撃たれたり、刺されたり、斬られたりしてるのに全然死なぬ。
不死身警察でした!
そんな日岡刑事と対立する、若手組長の上林がインパクト抜群の悪役で、主人公を食う勢いでした。
上林は、子供時代に虐待されて、精神的に病んでいそうな悪役。
サイコ・ヤクザですよ!
サイコはサイコなのですが、繊細な感じは一切なくて「何でもかんでもいいから、とにかく残虐に殺す」みたいな感じ。
虐待の詳細は不明だし、「残虐な殺し方」の手法も定番だし〜。
雑なサイコでした!
しかし上林は、唯一明確な「絶対悪」という存在で、観客に分かりやすさを提供していたと思います。
上林役を演じているのは鈴木亮平さんなのですが。
亮平さんの演技が、とっても悪くて最高〜。
「今回の亮平さんは、何か賞を受賞するのでは?」…と思うくらい、いい感じに激しくて派手でした。
日岡刑事の弟分的な役は、村上虹郎くんが演じているのですが。
冒頭から、すでに死亡フラグが立ちまくりの虹郎くん!
「アンタ、どうやったって死ぬよね」と思うしかない救済不可能な役すぎて、笑ってしまいました。
案の定、終盤では大ピンチになる虹郎くん。
その場面では、観客と一緒に声援を送りたくなりました「虹郎!虹郎!」と。
レインボー・コールですよ!
虹郎くんてクールな顔だと思っていたのですが、今回のような弟分役を演じると、小動物のような雰囲気になるものですね。
獲物顔ですよ、餌食顔!
「弱肉強食」で例えれば「弱肉」の方!!
主役の松坂桃李くんをはじめ、出演者全員、広島弁が下手なのですが。
そこのところは前作と同じで、面白い味になっています。
オーデションで「広島弁が下手な人」を集めたとしか思えませんでした、とくに斎藤工さんとかは。(←名指し)
「シャン・チー/テン・リングスの伝説」★★★ [映画日記]
鑑賞直前まで、タイトルは「チャン・チー」だとカン違いしてました(←「チャン・ツィイー」という言葉に引っ張られて)
今作は「アベンジャーズ」シリーズですが、主人公が初のアジア系ヒーローなんですね。
しかも、非モテ系!(←失礼)
まずは、主人公シャン・チーの顔を見て「アンタ誰?!」。
木村裕一さんですか?!
めちゃめちゃ地味顔〜。
普通に、目立たぬ会社員〜!
「その顔で、アベンジャーズのオーディションに合格できたんですか?!」と思ってしまいました。
一応、ヒーロー時のスーパースーツ的なコスチュームもあるのですが、それも地味。
下は、ただの黒ズボン!
学生服の黒ズボンですよ!!
そんなんで大丈夫かな〜、と思って観たのですが、「ヒーローもの」の定番っぽいお話で楽しかったです。
アジアの青年シャン・チーは、サンフランシスコにて、ひっそりと、大人しく生活しているけれど。
実は、アジアにある実家が「殺し屋」稼業!
それって日本で言えばヤ●ザってこと?!
「孤狼の血」ってことなんでしょうか?!
実家に帰ってみると、シャン・チーのお父さんが、さらに毒親になっていた、という展開です。
疎遠になっていた妹も出てきて、それは藤圭子さん似。
「ヒーローもの」の1作目にありがちな、お家騒動のお話になってました。
お父さん役として、まさかの大御所、トニー・レオン様がご登場。
「アベンジャーズ」系のド派手な格闘シーンを見せていてビックリ。
両手首には、合計10個の腕輪を装着。
それが飛んだり回ったりして、敵を攻撃するんですよね〜。
攻撃名を付けるなら「スマート輪投げ」でいいでしょう!
叔母役はヨー子さん!(←ミシェル・ヨー)
ヨー子さんも、軽く戦う場面があって、本領発揮。
このように、トニー・レオン様とヨー子さんがいるだけで、ワシら日本の映画ファンはうれしいのですが、おそらく米国人には物足りまい。
そこを補う存在が、シャン・チーの親友ケイティ役オークワフィナですよ。
米国でブレイク中のオークワフィナが、常にシャン・チーと行動を共にして場を賑やかす。
ガヤガヤすんの!
シャン・チーとオークワフィナをコンビ化してるんですよね、2人まとめてんの!!
オークワフィナの存在が大きいことを感じました。
アジア系アベンジャーズと言っても、基本的に中国テイストという、中華ベンジャーズ。
アクションは全てカンフーという、カンフーベンジャーズ!
「カンフー・パンダ」みたいなもんですよ!!
これだけカンフーをやれば米国人も喜ぶと思う〜。
アジア風味が強すぎて、一体どこに本来の「アベンジャーズ」要素を仕込むのか?…と思いますけども。
「そういや昔いたな」というような、かつて「アベンジャーズ」シリーズに出ていたけれど忘却の彼方にいたキャラが脇役で登場。
シリーズのファンを裏切らない内容になってました。
監督・脚本は「ショート・ターム」などのデスティン・ダニエル・クレットンさんなのですが。
クレットンさん自身の持ち味「弱い者目線」や「素朴な人生賛歌」等は一切ない。
自分を殺してんの!
「アクション開眼」と言うべきか、「アベンジャーズに魂を売った」と言うべきか悩むところです。
庶民は最高!海外ドラマ「モダン・ラブ」と、テレ東「家、ついて行ってイイですか?」の魅力が共通。 [海外ドラマ日記]
いや〜、恋愛ドラマ短編集「モダン・ラブ」シーズン2(全8話)な〜。
シーズン1に引き続き楽しみました!
*こちらは「モダン・ラブ」シーズン2の予告編。↓
「モダン・ラブ」は、ニューヨーク・タイムズの人気コラムに投稿された恋愛ネタが原作。
生活感あふれる庶民派ストーリーが魅力のドラマで、わたくしのお気に入り。
ただいまAmazonプライム・ビデオで絶賛配信中です。
シーズン2は、シーズン1みたいな「超豪華キャスト」にはなりませんでしたが。
「ソコソコ豪華なキャスト」だし、これはこれで、まあまあ良いと思います。
ミニー・ドライヴァーが第1話に登場して、シーズン2の「ツカミ」を担当。
第1話は自家用車をフィーチャーした恋愛劇で、ちょっとした米国版「ドライブ・マイ・カー」な状態に。↓
第3話は、列車内で相席になった男女の恋愛劇。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」などのルーシー・ボイントンと、ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」などのキット・ハリントンが共演しています。↓
列車を降りてから数日経って、果たして2人は再会できるのか、という展開。
ヘボ味を出すキット・ハリントンが新鮮〜。↓
第6話には、夫を寝取られ、乳飲み子を抱えて人生を模索する女性役としてアンナ・パキンが登場。
ドラマだと映える人〜。↓
乳飲み子の出番は一瞬なのですが、ムッとした表情でかわいいです!↓
どのエピソードも、普通の人々による「ちょっと良い話」で、時にほろ苦く、時に微笑ましい。
「人生いろいろ」と思わせてくれて良かったです。
*「海外ドラマBOARD」では「モダン・ラブ」シーズン2の全話について、感想を書かせてもらいました。
ネタバレはありませんので、ぜひぜひご覧ください。(見出しをクリック↓)
わたくし、最近は海外ドラマの内容に「ユルさ」を求めているのですが。
コロナで生活がユルくなり、ドラマでも「ユルさ」に共感したいのかもしれません。
しかし、たいがいの海外ドラマは、サスペンスフルか、犯罪色いっぱいで、ちっともユルくありません。
ほのぼの感のある「モダン・ラブ」は、本当に珍しい海外ドラマだと思います。
日本だと、テレビ東京の深夜枠で、ユルめで、ほのぼのとしたドラマを見かけます。
最近は、テレビ東京系のドラマ「家、ついて行ってイイですか?」 を観ているのですが、これは良いですね。
ほのぼのとした気持ちで観ながら、いつも最終的には泣いてます!
バラエティ番組「家、ついて行ってイイですか?」をドラマ化したものですけども。
実話が元になっているし、庶民による「ちょっと良い話」を題材にしている点は「モダン・ラブ」と同じ。
物語を見終わった時の「庶民バンザイ」的な後味も「モダン・ラブ」に似ています。
ドラマ「家、ついて行ってイイですか?」 は、日本の「モダン・ラブ」と言っていいでしょう!