「アイアンクロー」★★★ [映画日記]
1980年代を中心に活躍した米国のプロレスラー一家、「フォン・エリック・ファミリー」の「栄光と影」を描いた作品です。
一家が手に入れる輝かしい実績とは裏腹に、一家を襲う悲劇の数々にビックリ。
結構ありますよ、悲劇量。
どんぶりに大盛り!
実際の悲劇はもっとあるそうなのですが、映画の尺に入らずカットしたのだそう。
この一家、ネタの宝庫だったんですね〜。
こんだけのネタを持っていながら、2024年になるまで、よく映画化されなかったと思います。
伝説の大物レスラーであった父と、父の指導でプロレスラー界入りした5人の息子たちがメイン・キャラクター。
父と母は円満なご様子ですよ。
いい年して、父は母を抱いてるご様子ですし!
とくに虐待もなさそうで、兄弟も仲良しのようなのですが、一体どうして、1つの家族が、こんなに多くの悲劇に見舞われるのか、不思議でなりません。
米国では一家のことを「呪われた家族」などと称しているようなのですが。
「なるほど、呪われているようにも見える」と、思ってしまいました。
今作は、どこかスリラーっぽくもある、異色の「スポーツ映画」になっていますね。
プロレスラーでも心は弱いのでしょう。
見た目いかつい方が、中身は繊細なもんですよ!
有名レスラーの息子として生まれた兄弟には、きっと我々庶民には理解もできない、知られざる重圧があったのかな~、と思いました。
悲劇の具体的な理由は、劇中ではボカされていましたので。
「お察しします」としか言いようがありません。
主人公を1人立てて、彼の目線で物語が進むという構成。
主人公で、兄弟のリーダー格であるケビンを演じているのがザック・エフロンですよ。
ザック主演映画は数多く観ていますが、今作は、初めての「大人向けザック映画」なのではないでしょうか。
ザックは、筋肉モリモリで肉体改造は完璧。
パーペキですよ!(←死語)
役の見た目に寄せるタイプの役作りをしていて、これはザックにとって勝負作になったと思います。
「ザックならジム通いもするよね」と、ザックの肉体改造は想定内でしたけども。
弟デビッド役ハリス・ディキンソンも(まあまあ)体を鍛えて出てきてビックリ。
「キングスマン:ファースト・エージェント」等に出演しているハリス・ディキンソンは、本来は細身の英国男子ですよ。
それが、アメリカの1980年代の派手なプロレスラー役を、立派に演じて見せるのだから、役者さんてスゴイですよね。
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