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「陰陽師0」★★★ [映画日記]
好きなんですよね〜平安時代。
「自分の前世は平安時代の貴族であった」と、思いたいです。
どうか何卒「貴族であった」と。(←貧乏人の可能性大)
平安貴族が住んでいる、広々とした、シンプル構造のお屋敷も良いですよね。
あの、木造の家。
あの、冬場は隙間風が吹き込み放題の家ですよ!
あんだけ広いフローリング、当時は雑巾がけをするのは大変だったでしょうね。(←使用人目線)
平安貴族の男性が着ている服も好きで、いっぺん着てみたいんですよね〜。
男性みんな同じようなデザインだけど、色だけ違う、みたいなやつ。
今作で主人公の安倍晴明役を演じている山﨑賢人くんも、平安のお衣装が似合ってました。
劇中では、陰陽道を学んでいる学生時代の安倍晴明という設定で、どこか不良っぽい山﨑賢人くん。
陰陽道の一匹狼ですよ!
平安のお衣装も、ちょっと着崩した感じでオシャレでした。
「第3ボタンまで外してます」みたいな感じですよ、学ランに例えれば!
安倍晴明のお衣装は、派手なやつを何パターンか用意してほしかったですが、ほとんど1着、着っぱなしでしたね。
着たきりスズメですよ!(←そういうものなのかもしれませんが)
「若かりし頃の陰陽師」ということで、「陰陽師0」というタイトルになっているのでしょうね、「カロリー0」みたいですけども。
監督・脚本を担当した佐藤嗣麻子さんが、獏さん原作の小説シリーズ「陰陽師」を元に、新たに考え出したストーリー、とのことです。
原作は「獏さん」って言っても大和田獏さんじゃありません、夢枕獏さんですから!(←みんな分かってます)
山﨑賢人くんて、今どき感を出せるうえに、呪術を繰り出すポーズやエフェクトに「中2」感が。
しかもインドア派のくせに、なんでかケンカがべらぼうに強くて、大人数に囲まれても、相手をバッタ、バッタとやっつけますよ。
総合的に「中2の体育」感が漂う「陰陽師」ワールドになっていて、若いお客さんにはウケそう。
マンガやアニメっぽい感触だと思いました。
「実は呪術はまやかし。目に見えないもので脅し、民を操る政治」という世界観も、現代的で良いですね。
原作で安倍晴明と名コンビだった純朴な男性、源博雅も出てきますけども。
一般層を狙った映画として、どうしてもラブストーリーを組み込みたいのでしょうけども。
今作で、源博雅とヨシコが無理矢理こじれて、無理矢理わめきたてる恋愛劇、なんかいらなかった〜。
もっとたくさん、安倍晴明がカッコよく呪術を決める場面を見たかったです。
ちょっとアクション少ないかな〜、と思いました。
ミステリーやら、恋愛やら、友情やら、戦闘やら、陰謀やら、多くの要素を入れて、一皿に盛り付けるのが大変そうな作品でした。
「マディのおしごと 恋の手ほどき始めます」★★★ [映画日記]
あのジェニファー・ローレンスが、コテコテのエロチック・コメディを製作して主演してますよ。
観てみたら、コメディ演技も堂々とこなしてらっしゃいました。
さすがオスカー女優ですね、旬を過ぎた子ではあるけれど。
ジェニファー・ローレンスが渾身、全裸での取っ組み合い大ゲンカ場面に大笑いしました。(一部代役)
ひと昔前は脱ぎ渋っていた子が、こんなコメディ作品で全てを丸出しにするとは。
無駄脱ぎ最高!
恐れ入ったヨ、プロ根性!!
誰もが「ジェニファー・ローレンス大好き」になれる豪快作でした。
本国では2023年に劇場公開済み、日本では配信スルーとなった作品です。
今作でジェニファーが演じる主人公は、金欠で生活が崖っぷちの30代独身女性マディです。
見た目はセクシーでモテ系のマディ。
ワンレンで、ピンクのボディコン、似合ってる!(←死語)
自動車を報酬に、陰キャの童貞男子を「大人の男性に脱皮させる」という謎バイトを引き受けることになるマディ。
辺りのティーンエイジャーからは「おばん、おばん」と罵られ!
セクシー方面では「スゴ腕」のマディも、陰キャの童貞男子には大苦戦。
なかなか抱かれず焦る展開に。
「四の五の言わず、はよ抱かんかい!」となる展開ですよ!
前半コメディ、後半ややシリアス、という、米国製コメディ映画の鉄板構造。
ラストは、メインの男女は揃って成長を遂げる、という、なんとなく感動できる物語になっていました。
昔から、この手のヒロインは「セクシーでおバカ」という単純設計になっていますけども、「ロミーとミッシェルの場合」(1997年)みたいに!(←死語)
そういう昔ながらの要素もありつつ、相手は陰キャの童貞男子、という現代的な設定もあって、令和向けに調整が効いていたと思います。
しかし、なんと言ってもジェニファー・ローレンスの、面白おかしいセクシー仕草が楽しい作品でした。
昔のヘザー・グラハムとかを思い出しました。(←死語)
だんだん、ハリウッドの若手トップ女優が、脱ぐことに抵抗がなくなってきていますね。
時代がまた一つ進んだことを実感しました。
「プリシラ」★★★ [映画日記]
ソフィア・コッポラ監督が、ガーリー路線に帰ってきました。
生娘回帰ですよ!
エルヴィス・プレスリーとプリシラ・プレスリーの恋物語を、全編プリシラ目線で描いています。
エルヴィスも(ほぼ)プライベートの姿でしか出てきませんよ。
孤独な女子中学生プリシラが、世界的セクシー男性タレントであるエルヴィスに見初められて、密かに交際を始めるけれど…というお話。
女子の夢物語ですよ、プリンセス・サクセス・ストーリー!
これは、つまり「午前0時、キスしに来てよ」みたいなもんでしょうか?!
「エルヴィス映画」で「ヒロインもの」という、今までありそうで無かった作品になっていますね。
近年では、同じくエルヴィスを題材にした映画「エルヴィス」(2022年)がありますけども。
あれとは全く違う風合いで、「切り口が違うとこうも変わるのか」と思いながら、十分に楽しみました。
エルヴィス宅でのホーム・パーティーにお呼ばれし、エルヴィスの自室に招かれるプリシラ。
そこで着替えるんですよ、勝負シミーズに!
観ているわたくしまでドキドキしてしまいました、自分も勝負シミーズに着替えたような気になって!!
そして2人でベッドに寝転がると、ウズウズ、モジモジするプリシラさん。
抱かれたがってんの!
わたくしがかつて大好物だった映画「トワイライト~初恋~」(2008年)でも観ているかのような気持ちになりました。
エルヴィスが仕草などから醸し出す、「イケてる彼氏感」も凄まじいです。
この映画に別題を付けるなら「ボーイフレンド・プレスリー」ですよ!
「男性をアイドル化させる」演出力は、さすがソフィア・コッポラ監督ですね。
「女子が憧れる理想のボーイフレンド像」を見事に作りあげていたと思います。
驚いたのは、エルヴィスと初めて会ったときのプリシラって、まだ14歳だったんですね!
女子中学生ですよ、まだ「女児上がり」!
中学生時代から結婚に至るまでには、エルヴィスがプリシラを自宅に住まわせたり、教育環境を整え育てあげたりして、約8年もかかってますよ。
エルヴィスさん粘り強いです、なかなかの育て上手!
きっと、トマトやゴーヤの栽培もいけますよ、派手に見えて実は草むしりもやれる人~!!
高校時代にはエルヴィスと本宅的な交際、同棲を始めるプリシラさんですけども。
お付き合いしはじめると、「女子が憧れる理想のボーイフレンド像」とは違う、交際相手の本性が見えてくる、というダークな展開も。
一緒に寝泊りして分かることもありますよ、「放屁ぐせ」があるとか、口が臭いとか!
結婚~出産の段階になると、2人のテンションが急降下するのも面白いです。
同監督作「マリー・アントワネット」(2006年)もそうでしたけども。
ヒロインがお姫様の地位から退いたとたん、物語もあっけなく、パッと終わるんですよね~。
「地位を失うと夢も希望も全て消える」という、セレブ特有の恐怖観念を拾い上げているのは、実生活がセレブであるソフィア・コッポラさんらしい感性だと思いました。
「アイアンクロー」★★★ [映画日記]
1980年代を中心に活躍した米国のプロレスラー一家、「フォン・エリック・ファミリー」の「栄光と影」を描いた作品です。
一家が手に入れる輝かしい実績とは裏腹に、一家を襲う悲劇の数々にビックリ。
結構ありますよ、悲劇量。
どんぶりに大盛り!
実際の悲劇はもっとあるそうなのですが、映画の尺に入らずカットしたのだそう。
この一家、ネタの宝庫だったんですね〜。
こんだけのネタを持っていながら、2024年になるまで、よく映画化されなかったと思います。
伝説の大物レスラーであった父と、父の指導でプロレスラー界入りした5人の息子たちがメイン・キャラクター。
父と母は円満なご様子ですよ。
いい年して、父は母を抱いてるご様子ですし!
とくに虐待もなさそうで、兄弟も仲良しのようなのですが、一体どうして、1つの家族が、こんなに多くの悲劇に見舞われるのか、不思議でなりません。
米国では一家のことを「呪われた家族」などと称しているようなのですが。
「なるほど、呪われているようにも見える」と、思ってしまいました。
今作は、どこかスリラーっぽくもある、異色の「スポーツ映画」になっていますね。
プロレスラーでも心は弱いのでしょう。
見た目いかつい方が、中身は繊細なもんですよ!
有名レスラーの息子として生まれた兄弟には、きっと我々庶民には理解もできない、知られざる重圧があったのかな~、と思いました。
悲劇の具体的な理由は、劇中ではボカされていましたので。
「お察しします」としか言いようがありません。
主人公を1人立てて、彼の目線で物語が進むという構成。
主人公で、兄弟のリーダー格であるケビンを演じているのがザック・エフロンですよ。
ザック主演映画は数多く観ていますが、今作は、初めての「大人向けザック映画」なのではないでしょうか。
ザックは、筋肉モリモリで肉体改造は完璧。
パーペキですよ!(←死語)
役の見た目に寄せるタイプの役作りをしていて、これはザックにとって勝負作になったと思います。
「ザックならジム通いもするよね」と、ザックの肉体改造は想定内でしたけども。
弟デビッド役ハリス・ディキンソンも(まあまあ)体を鍛えて出てきてビックリ。
「キングスマン:ファースト・エージェント」等に出演しているハリス・ディキンソンは、本来は細身の英国男子ですよ。
それが、アメリカの1980年代の派手なプロレスラー役を、立派に演じて見せるのだから、役者さんてスゴイですよね。
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