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「陰陽師0」★★★ [映画日記]

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好きなんですよね〜平安時代。
 
「自分の前世は平安時代の貴族であった」と、思いたいです。
 
どうか何卒「貴族であった」と。(←貧乏人の可能性大)
 
平安貴族が住んでいる、広々とした、シンプル構造のお屋敷も良いですよね。
 
あの、木造の家。
 
あの、冬場は隙間風が吹き込み放題の家ですよ!
 
あんだけ広いフローリング、当時は雑巾がけをするのは大変だったでしょうね。(←使用人目線)
 
平安貴族の男性が着ている服も好きで、いっぺん着てみたいんですよね〜。
 
男性みんな同じようなデザインだけど、色だけ違う、みたいなやつ。
 
今作で主人公の安倍晴明役を演じている山﨑賢人くんも、平安のお衣装が似合ってました。
 
劇中では、陰陽道を学んでいる学生時代の安倍晴明という設定で、どこか不良っぽい山﨑賢人くん。
 
陰陽道の一匹狼ですよ!
 
平安のお衣装も、ちょっと着崩した感じでオシャレでした。
 
「第3ボタンまで外してます」みたいな感じですよ、学ランに例えれば!
 
安倍晴明のお衣装は、派手なやつを何パターンか用意してほしかったですが、ほとんど1着、着っぱなしでしたね。
 
着たきりスズメですよ!(←そういうものなのかもしれませんが)
 
「若かりし頃の陰陽師」ということで、「陰陽師0」というタイトルになっているのでしょうね、「カロリー0」みたいですけども。
 
監督・脚本を担当した佐藤嗣麻子さんが、獏さん原作の小説シリーズ「陰陽師」を元に、新たに考え出したストーリー、とのことです。
 
原作は「獏さん」って言っても大和田獏さんじゃありません、夢枕獏さんですから!(←みんな分かってます)
 
山﨑賢人くんて、今どき感を出せるうえに、呪術を繰り出すポーズやエフェクトに「中2」感が。
 
しかもインドア派のくせに、なんでかケンカがべらぼうに強くて、大人数に囲まれても、相手をバッタ、バッタとやっつけますよ。
 
総合的に「中2の体育」感が漂う「陰陽師」ワールドになっていて、若いお客さんにはウケそう。
 
マンガやアニメっぽい感触だと思いました。
 
「実は呪術はまやかし。目に見えないもので脅し、民を操る政治」という世界観も、現代的で良いですね。
 
原作で安倍晴明と名コンビだった純朴な男性、源博雅も出てきますけども。
 
一般層を狙った映画として、どうしてもラブストーリーを組み込みたいのでしょうけども。
 
今作で、源博雅とヨシコが無理矢理こじれて、無理矢理わめきたてる恋愛劇、なんかいらなかった〜。
 
もっとたくさん、安倍晴明がカッコよく呪術を決める場面を見たかったです。
 
ちょっとアクション少ないかな〜、と思いました。
 
ミステリーやら、恋愛やら、友情やら、戦闘やら、陰謀やら、多くの要素を入れて、一皿に盛り付けるのが大変そうな作品でした。

 

 

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「マディのおしごと 恋の手ほどき始めます」★★★ [映画日記]

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あのジェニファー・ローレンスが、コテコテのエロチック・コメディを製作して主演してますよ。

 

観てみたら、コメディ演技も堂々とこなしてらっしゃいました。

 

さすがオスカー女優ですね、旬を過ぎた子ではあるけれど。

 

ジェニファー・ローレンスが渾身、全裸での取っ組み合い大ゲンカ場面に大笑いしました。(一部代役)

 

ひと昔前は脱ぎ渋っていた子が、こんなコメディ作品で全てを丸出しにするとは。

 

無駄脱ぎ最高!

 

恐れ入ったヨ、プロ根性!!

 

誰もが「ジェニファー・ローレンス大好き」になれる豪快作でした。

 

本国では2023年に劇場公開済み、日本では配信スルーとなった作品です。

 

今作でジェニファーが演じる主人公は、金欠で生活が崖っぷちの30代独身女性マディです。

 

見た目はセクシーでモテ系のマディ。

 

ワンレンで、ピンクのボディコン、似合ってる!(←死語)

 

自動車を報酬に、陰キャの童貞男子を「大人の男性に脱皮させる」という謎バイトを引き受けることになるマディ。

 

辺りのティーンエイジャーからは「おばん、おばん」と罵られ!

 

セクシー方面では「スゴ腕」のマディも、陰キャの童貞男子には大苦戦。

 

なかなか抱かれず焦る展開に。

 

「四の五の言わず、はよ抱かんかい!」となる展開ですよ!

 

前半コメディ、後半ややシリアス、という、米国製コメディ映画の鉄板構造。

 

ラストは、メインの男女は揃って成長を遂げる、という、なんとなく感動できる物語になっていました。

 

昔から、この手のヒロインは「セクシーでおバカ」という単純設計になっていますけども、「ロミーとミッシェルの場合」(1997年)みたいに!(←死語)

 

そういう昔ながらの要素もありつつ、相手は陰キャの童貞男子、という現代的な設定もあって、令和向けに調整が効いていたと思います。

 

しかし、なんと言ってもジェニファー・ローレンスの、面白おかしいセクシー仕草が楽しい作品でした。

 

昔のヘザー・グラハムとかを思い出しました。(←死語)

 

だんだん、ハリウッドの若手トップ女優が、脱ぐことに抵抗がなくなってきていますね。

 

時代がまた一つ進んだことを実感しました。

 

 

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「プリシラ」★★★ [映画日記]

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ソフィア・コッポラ監督が、ガーリー路線に帰ってきました。

 

生娘回帰ですよ!

 

エルヴィス・プレスリーとプリシラ・プレスリーの恋物語を、全編プリシラ目線で描いています。

 

エルヴィスも(ほぼ)プライベートの姿でしか出てきませんよ。

 

孤独な女子中学生プリシラが、世界的セクシー男性タレントであるエルヴィスに見初められて、密かに交際を始めるけれど…というお話。

 

女子の夢物語ですよ、プリンセス・サクセス・ストーリー!

 

これは、つまり「午前0時、キスしに来てよ」みたいなもんでしょうか?!

 

「エルヴィス映画」で「ヒロインもの」という、今までありそうで無かった作品になっていますね。

 

近年では、同じくエルヴィスを題材にした映画「エルヴィス」(2022年)がありますけども。

 

あれとは全く違う風合いで、「切り口が違うとこうも変わるのか」と思いながら、十分に楽しみました。

 

エルヴィス宅でのホーム・パーティーにお呼ばれし、エルヴィスの自室に招かれるプリシラ。

 

そこで着替えるんですよ、勝負シミーズに!

 

観ているわたくしまでドキドキしてしまいました、自分も勝負シミーズに着替えたような気になって!!

 

そして2人でベッドに寝転がると、ウズウズ、モジモジするプリシラさん。

 

抱かれたがってんの!

 

わたくしがかつて大好物だった映画「トワイライト~初恋~」(2008年)でも観ているかのような気持ちになりました。

 

エルヴィスが仕草などから醸し出す、「イケてる彼氏感」も凄まじいです。

 

この映画に別題を付けるなら「ボーイフレンド・プレスリー」ですよ!

 

「男性をアイドル化させる」演出力は、さすがソフィア・コッポラ監督ですね。

 

「女子が憧れる理想のボーイフレンド像」を見事に作りあげていたと思います。

 

驚いたのは、エルヴィスと初めて会ったときのプリシラって、まだ14歳だったんですね!

 

女子中学生ですよ、まだ「女児上がり」!

 

中学生時代から結婚に至るまでには、エルヴィスがプリシラを自宅に住まわせたり、教育環境を整え育てあげたりして、約8年もかかってますよ。

 

エルヴィスさん粘り強いです、なかなかの育て上手!

 

きっと、トマトやゴーヤの栽培もいけますよ、派手に見えて実は草むしりもやれる人~!!

 

高校時代にはエルヴィスと本宅的な交際、同棲を始めるプリシラさんですけども。

 

お付き合いしはじめると、「女子が憧れる理想のボーイフレンド像」とは違う、交際相手の本性が見えてくる、というダークな展開も。

 

一緒に寝泊りして分かることもありますよ、「放屁ぐせ」があるとか、口が臭いとか!

 

結婚~出産の段階になると、2人のテンションが急降下するのも面白いです。

 

同監督作「マリー・アントワネット」(2006年)もそうでしたけども。

 

ヒロインがお姫様の地位から退いたとたん、物語もあっけなく、パッと終わるんですよね~。

 

「地位を失うと夢も希望も全て消える」という、セレブ特有の恐怖観念を拾い上げているのは、実生活がセレブであるソフィア・コッポラさんらしい感性だと思いました。

 

 



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「アイアンクロー」★★★ [映画日記]

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1980年代を中心に活躍した米国のプロレスラー一家、「フォン・エリック・ファミリー」の「栄光と影」を描いた作品です。

 

一家が手に入れる輝かしい実績とは裏腹に、一家を襲う悲劇の数々にビックリ。

 

結構ありますよ、悲劇量。

 

どんぶりに大盛り!

 

実際の悲劇はもっとあるそうなのですが、映画の尺に入らずカットしたのだそう。

 

この一家、ネタの宝庫だったんですね〜。

 

こんだけのネタを持っていながら、2024年になるまで、よく映画化されなかったと思います。

 

伝説の大物レスラーであった父と、父の指導でプロレスラー界入りした5人の息子たちがメイン・キャラクター。

 

父と母は円満なご様子ですよ。

 

いい年して、父は母を抱いてるご様子ですし!

 

とくに虐待もなさそうで、兄弟も仲良しのようなのですが、一体どうして、1つの家族が、こんなに多くの悲劇に見舞われるのか、不思議でなりません。

 

米国では一家のことを「呪われた家族」などと称しているようなのですが。

 

「なるほど、呪われているようにも見える」と、思ってしまいました。

 

今作は、どこかスリラーっぽくもある、異色の「スポーツ映画」になっていますね。

 

プロレスラーでも心は弱いのでしょう。

 

見た目いかつい方が、中身は繊細なもんですよ!

 

有名レスラーの息子として生まれた兄弟には、きっと我々庶民には理解もできない、知られざる重圧があったのかな~、と思いました。

 

悲劇の具体的な理由は、劇中ではボカされていましたので。

 

「お察しします」としか言いようがありません。

 

主人公を1人立てて、彼の目線で物語が進むという構成。

 

主人公で、兄弟のリーダー格であるケビンを演じているのがザック・エフロンですよ。

 

ザック主演映画は数多く観ていますが、今作は、初めての「大人向けザック映画」なのではないでしょうか。

 

ザックは、筋肉モリモリで肉体改造は完璧。

 

パーペキですよ!(←死語)

 

役の見た目に寄せるタイプの役作りをしていて、これはザックにとって勝負作になったと思います。

 

「ザックならジム通いもするよね」と、ザックの肉体改造は想定内でしたけども。

 

弟デビッド役ハリス・ディキンソンも(まあまあ)体を鍛えて出てきてビックリ。

 

「キングスマン:ファースト・エージェント」等に出演しているハリス・ディキンソンは、本来は細身の英国男子ですよ。

 

それが、アメリカの1980年代の派手なプロレスラー役を、立派に演じて見せるのだから、役者さんてスゴイですよね。

 

 

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「インフィニティ・プール」★★★ [映画日記]

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劇場で鑑賞中、おなかがゆるくなってしまい。

 

ラストシーンまで持ちこたえることは難しいと判断。

 

「持たん!持たんぞ!」と脂汗!!

 

わたくし、上映途中でまさかの一時退席〜。

 

これは英断でした、よくやったよ自分!(←ホメホメ)

 

というわけで、ストーリーの一部は観ることができませんでしたが、その後はラストシーンまで楽しんで、作品の全体像もなんとなく理解できています。

 

いつも映画を観ている途中でウトウトしているから、こういう事態には慣れているのでしょう。(←もっと恥じて)

 

南のリゾート・アイランドを舞台にしたスリラー作品ですね。

 

トロピカル・ホラーですよ!

 

アレクサンダー・スカルスガルド演じる売れない作家が、バカンス中に体験する恐怖を描いています。

 

なんと、その島には「人間を複製できる」という特殊技術が根付いていて、何かトラブルがあるたび人間を複製しています。

 

そういう風土なんです!

 

騙されて事故を起こした主人公が、警察につかまって複製されてしまう、という展開です。

 

罪や罰は、全てクローンが承ります。

 

責任を取ってくれるんですよ、あの子たちが!

 

主人公は、性と暴力にまみれた狂った世界に堕ちていきますが、それは欲望のままに生きていける場所。

 

実は、そこは「天国にいちばん近い島」by 原田知世なんですよ!

 

全体を通して、作家(クリエイター)の「逃げ」や「甘え」を描いていたと思います。

 

性と暴力の要素は、まあまあ強めで、表現も直接的でした。

 

とってもハードで、攻めた作風になっていますね。

 

ブランドン・クローネンバーグ監督は、変態色が特色の奇才デヴィッド・クローネンバーグの実の息子さんですけども。

 

今回、初めてブランドンさんの作品を観ましたが、(今作においては)父の変態遺伝子は受け継いでいないのではないか、と感じました。

 

はい、息子さんは変態ではありません。(←認定?!)

 

異常に見える行為もありましたが、「とくに変態というほどでも。割とノーマルだよね」と思いながら鑑賞いたしました。

 

役者さんのスター感と、瞬発力ある演技にも助けられて、どっちかっていうとメジャー感のある作品に見えました。

 

もしかしたらブランドンさんは「そろそろ売れたい」と思っているのかもしれません。

 

共演は、「Pearl パール」等のミア・ゴスなのですが、今回のミア・ゴスも最高〜。

 

「悪い女」役を嬉々として体現していて、本当に悪い子みたい。

 

ハリウッド表通りの最旬女優がアニャ・テイラー=ジョイならば、裏通りの女王様はミア・ゴス様であると実感いたしました。

 

 


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「オーメン:ザ・ファースト」★★★ [映画日記]

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「トップガン マーヴェリック」以降、ハリウッドでは有名作の続編・リブート製作ブームが続いてますね。

 

今度は「オーメン」ですってよ!

 

ホラー映画「オーメン」(1976年)の前日譚が、2024年に新作として完成いたしました~。

 

ビル・ナイも神父役で出演していると聞いて「ふ~ん、悪魔祓いでもやんの?」と思ったら違いました。(←それはエクソシスト)

 

「オーメン」の名物キャラクターで悪魔の子であるダミアンの誕生秘話を描いた内容。

 

ハッピー・バースデー・ダミアンですよ!

 

わたくし、冷静に思い返してみると「オーメン」(1976年)を観たことがありませんでした。(←昔は映画ファンではなかったので)

 

そんなわたくしですが、多少の知識はございます。

 

「ダミアンが悪い子」程度の認識はございます!(←貧弱な知識ですか)

 

そんなわたくしでも、今作は十分に楽しめました。

 

製作陣は、大変マジメで、純粋にイヤな後味をもたらすホラー映画を作ろうとしていました。

 

真摯に取り組んでらっしゃいました、イヤな映画の製作に!

 

女性を題材にしていながら、女性を痛めつける場面が見どころ、という、メジャー作品としては稀なタイプになっています。

 

これは、とんだ不良映画ですよ、札付きの!

 

近年は、SNSでの炎上を意識して品行方正な映画が製作され続けているので、今作の「お行儀の悪さ」は新鮮で、好意的に映りました。

 

今作ではポリコレも皆無です。

 

0%ですよ、降水確率に例えれば!

 

今どき「ポリコレ皆無」っていう米国作も珍しいです。

 

主人公でヒロインのマーガレットは、米国からローマの教会に転属してきた若い修道女。

 

しかし、転属先の教会には大きな秘密と闇が存在していた、という展開です。

 

清純キャラとして登場するマーガレットですが、中盤からの急展開で、かなりメチャクチャにヨゴレてビックリ。

 

最初と最後では、マ逆の扱いになっていて面白かったです。

 

ダミアンが生まれるまでの道筋にも納得できたのですが。

 

どうやら、続編製作も視野に入れているようなラストシーン。

 

再び「オーメン」でひと儲けしようとする製作側の腹にも、悪魔が棲んでいる気がしました。

 

 


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「パスト ライブス/再会」★★★☆ [映画日記]

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幼馴染みの男性が大人になって、ヒロインを抱きに来る話です。

 

その男性は1人の女性を、数十年間も抱きたがっていたんですね〜。

 

「弥生、三月-君を愛した30年-」みたいな感じでしょうか?!

 

数多くの賞レースに食い込み、2024年の米アカデミー賞では作品賞、脚本賞にノミネートされていた恋愛映画です。

 

ヒットした「ミナリ」(2020年)の成功方程式を使い、再びA24が仕掛ける「米国製・韓国人映画」という戦略的作品ですが、「ミナリ」同様、今作もとっても良かったです。

 

米国在住の韓国人女性が、小学生時代の幼馴染みで恋心を抱いていた韓国人男性と、数十年ぶりに再会する、というのは、設定だけだとロマンチックなのですが。

 

味わいは、めちゃめちゃ、ほろ苦いです。

 

すごい渋味ですよ、渋柿みたいな!

 

後味もキュンキュンしていて、映画史に残る美しいラストシーンだったと思います。

 

主人公でヒロインのノラは、子ども時代の初恋相手ヘソンとSNSで繋がり、ネット通話で交流を深めて「運命の王子様が現れた?!」と高揚するけれど、現実は、おとぎ話のようには進まないという展開です。

 

ディズニープリンセスみたいにはなれないんですよ!

 

ヒロインは子どもの頃、米国で一旗揚げる野望を抱えて米国に移住するも、30代になった現在は手堅い結婚生活と仕事を手に入れ、かつての野心も薄れている、という人物背景が良いんですよね~。

 

どうしようもない今を生きているんですよ、みんな大人になりすぎた!

 

男女とも「俺たち前世では交際してたかな」「来世では抱かれるかな」という妄想にまでたどり着いて、やるせなかったです。

 

30代特有の「夢と現実」が描かれていて、あらゆる葛藤が三十路臭いです。

 

今作は、三十路映画の決定版とも言えるかもしれません。

 

長編・初監督のセリーヌ・ソンさんは、実体験を元に脚本も書いたのだそう。

 

間を活かした演出も冴えていて、この1作で一躍トップ・クリエイターの仲間入りですね。

 

主人公ノラを演じているグレタ・リーさんのことは、ドラマ「ザ・モーニングショー」にレギュラー出演しているので、よく知っていたのですが。

 

今作ではナチュラルな演技を見せていて好感が持てました、ドラマでは超ツンツン・キャラですので。

 

ドラマでは嫌味ガールですので!

 

今作の演技で、ゴールデングローブ賞、映画部門の最優秀主演女優賞にノミネートされたグレタ・リーさん。

 

ドラマ「ザ・モーニングショー」でW主演しているジェニファー・アニストンとリース・ウィザースプーンに嫉妬されないか心配です。

 

楽屋のスリッパに画びょうを仕込まれないように祈っています。

 

 


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「ブルックリンでオペラを」★★★ [映画日記]

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アン・ハサウェイが製作・出演ですよ。

 

あの子が座長!

 

アンの夫役はピーター・ディンクレイジさんという、レア共演が実現しています。

 

これは珍コンビ!

 

夫妻の間に食い込んでくる「食い込み女」役がおトメさんという(←マリサ・トメイ)、魅力的なキャスティングになっています。

 

ブルックリンを舞台にしているし「大人のラブコメなのかな?ちょっと前のウディ・アレン作品みたいな?」と思って鑑賞を開始〜。

 

なるほど、確かに「ちょっと前のウディ・アレン作品」みたいな軽快なノリもありましたけども。

 

内容はもっと立派、というか。

 

観ながら笑うことはありません。

 

「ゲラつき」無しですよ!

 

案外マジメな作品だと思いました、「文芸ラブコメ」とでも言いましょうか。

 

出てくるキャラクターは、3人だけではなく、もっといます。

 

全ての大人キャラは人生をこじらせていて、パッと見は喜劇的に見えますが、実際はかなりの重症。

 

ピーター・ディンクレイジさん演じるオペラ作家は、長期のスランプで(ほぼ)対人恐怖症。

 

アン・ハサウェイ演じる精神科医は、人生をリセットしたがり尼さん志望!

 

彼らと関係を持つ、もうひと組みの夫婦も「ワケあり」で崩壊寸前。

 

おトメさん演じる孤独な女性は恋愛依存症で、ストーカー気質、っていう。

 

ヤバ目の大人が大集合〜。

 

そんな彼らが、わずかに残った善意を持ち寄って、もう一度、人生の希望を取り戻そうとするお話なんですよね。

 

「ダメな大人なりの善行」を描いていて、なかなか共感できるお話でした。

 

アン・ハサウェイは、めちゃめちゃキレイで「女優だよね。オーラ出してきてるよね。岩下志麻さんみたいと思いました。

 

おトメさんの方は、役に合わせて小汚い!(苦笑)

 

2大女優の(役の)差がスゴかったです。

 

ピーター・ディンクレイジさんは、近年突き進んでいるナイーブ路線で、安定の魅力を出していたと思います。

 

他の出演作品でもそうですが、ピーター・ディンクレイジさんは衣装が似合っているんですよね〜。

 

今回も、なんだかオシャレで、専属スタイリストの手腕を感じました。

 

劇中では、オリジナル制作のオペラが引用されていて、「これらの曲、わざわざ映画のために作ったの?」と思ってビックリしました。

 

まあまあ「おカネがかかってる」香りが漂う作品でした。(←いやらしい)

 

 

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「ロードハウス 孤独の街」★★★ [映画日記]

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みなさんご存知の映画かと思います、パトリック・スウェイジ主演の「ロードハウス 孤独の街」(ビデオ題:「ロードハウス 誓いのカクテル」)(1989年製)。

 

有名な映画ですよね。(←知りませんか)

 

当時セクシー男優だったパトリック・スウェイジの根強いファンにより、カルト的人気を持続していた作品ですけども。(←多分)

 

なんとリメイク作が、2024年3月よりamazonプライム・ビデオのオリジナル映画として配信~!(←「なんだ配信か」と言うなかれ)

 

もしかして、映画会社の人たちは「トップガンの続編がヒットしたんだから、ロードハウスも大丈夫だろう。続編じゃなくてリメイクだけど大差ないだろう」と思ったのでしょうか?!

 

雑なプランのような気がしますが、見切り発車でやっちゃった感じが豪快ですね。

 

アメリカっぽくて良いと思う~。

 

今回の主演はジェイク・ギレンホールというのが、我々視聴者の興味をそそって、また良いです。

 

わたくしも、主演がジェイク・ギレンホールだから再生ボタンを押しました。

 

ジェイク・ギレンホールという名の取っ掛かりですよ。

 

それは我々に撒かれたエサですよ!(←失礼)

 

物語は、フロリダキーズにある小島にて、居酒屋「ロードハウス」の用心棒として雇われた「ワケあり」男性が、次から次へとチンピラに襲われる、というもの。

 

居酒屋「ロードハウス」には、毎晩、バイクに乗ったチンピラが多数訪れて、店内をメチャメチャに壊して帰るんですよ!

 

チンピラ人口高め、って、一体そこは、どんな島?

 

そんだけ毎日ヤラれながらも経営できてる「ロードハウス」ってどんな店!?

 

しかも、雇われた用心棒の週給が高額でビックリ。

 

そんだけ払って店の採算は取れてる、っていうのもスゴイです。

 

奇跡の居酒屋ですよ!

 

総合的に作品の世界観は、理屈が無くて最高です。

 

主人公もチンピラも、いい大人なのに取っ組み合いのケンカばかりしていて笑ちゃう~。

 

1980年代映画の荒唐無稽な面白さ、熱いエッセンスは引き継いでいると感じました。

 

劇中、ジェイク・ギレンホールには複数のB級女優演じるキャラが接触するのですが。

 

ラブシーンは皆無、っていう点が「今どき」すぎて残念~。

 

無駄なお色気は時代に合わせて排除されてました。

 

「キレたら怖い」というダークヒーロー的キャラクターのジェイク・ギレンホールには、格闘シーンが多いです。

 

どんなアクションも上手にこなしていて、さすがジェイク・ギレンホールだと思いましたけども。

 

編集も見事にキマっていて、「監督はどちら様ですかな?」と思ったら。

 

なんと、監督は「ボーン・アイデンティティー」等のダグ・リーマンだったんですね!

 

ジェイク・ギレンホールと共に「ロードハウス落ち」した感がありますけども。

 

「ロードハウス心中」ですよ!

 

個人的には続編も作ってほしいです。

 

バカなマジ映画って、本当に楽しいものですね。

 

 

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「ゴーストバスターズ/フローズン・サマー」★★★ [映画日記]

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「ゴーストバスターズ/アフターライフ」(2021年)の続編が早くも登場〜。

 

チャチャッと作って出してきましたよ、チャチャッと作った焼き飯みたいに!

 

そんな映画の出来は普通でした!!

 

「アフターライフ」の監督は、オリジナル版を手がけたアイヴァン・ライトマンの息子さんであるジェイソン・ライトマンでしたけども。

 

ライトマン親子の肝入り企画でしたけども!

 

今回、ジェイソン・ライトマンさんは、なんでか監督を降りましたね。

 

2022年に父アイヴァン・ライトマンさんが亡くなったから、色々と事務処理が忙しかったのかな?!

 

しかし、今作も「引き続きジェイソン・ライトマンが監督をしました」と思いながら観ると、それっぽく見えますよ。

 

結局、誰が撮っても同じなのかもしれません、「ゴーストバスターズ」なんて!(←失礼)

 

シリーズ前作から日が経ってない、ということで。

 

メイン・キャラクターの子役たち、マッケナ・グレイスちゃんもフィン・ウルフハードも若いまま。

 

まだ子供(っぽい)!

 

妙に大人になっていなくて安心いたしました。

 

場を凍結させる力を持つゴーストを退治するお話。

 

悪い「アナと雪の女王」みたいなやつが出てきて、それと戦うんですよ!

 

とくに怖くもないし、危機感もなく、あんまり、親玉、雑魚を含めてゴーストの魅力は出ていなかった気がします。

 

そのかわり、反抗期に突入したマッケナ・グレイスちゃん演じる娘と、実母・義父との家族ドラマがフィーチャリング。

 

方向性はホラーではなく、「ファミリー映画」に仕向けていますね。

 

色々あって、なぜか家族が一致団結して「がんばって一緒にゴーストバスターズを運営しよう」みたいな、熱い展開になるのですが。

 

そうなってくると、用もないのにわざわざ出てくるビル・マーレイやダン・エイクロイド等、オリジナル・メンバーが不要に見えて仕方ありませんでした。

 

なんでしょうか、この「いつも職場に顔を出してくるOB」みたいな感触は?!

 

オリジナル・メンバーがいない方が、話がスッキリとまとまるとは思いますけども。

 

ダン・エイクロイドは原作・製作を担当しているので、次回作もオリジナル・メンバーは出てくることでしょう、とくに用もないけれど!

 

1980年代作のリメイク・ブームど真ん中に放たれた平凡作。

 

次回作は期待しています。

 

 

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