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負け組オヤジに共感しまくりのドラマ「コブラ会」は、まさかの「ベスト・キッド」正当な続編。 [海外ドラマ日記]

Netflixで配信中のドラマ「コブラ会」をシーズン2まで観終わりました。
シーズン1の第1話から魅了されましたよ〜。
 
主人公は、冴えない人生を送っている中年オヤジのジョニー。↓
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ジョニーが中古車センターで再会したのは、高校時代のライバルで、現在は中古車販売業で成功しているダニエル。↓
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ダニエルは、1980年代の映画「ベスト・キッド」シリーズの主人公ですよ。
かつて、「ベスト・キッド」劇中の空手大会でダニエルに大負けしたのがジョニー、という人物相関図です。↓
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父親となった2人ですが、大人になっても顔を合わすたびに一触即発の状態になる、というのが楽しいです。↓
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演じてる人も、そのまんま。
ドラマ「コブラ会」は、まさか、まさかの「ベスト・キッド」正当な続編だったのです!
 
近年のエンターテインメント界では、「有名コンテンツは完結させずに続編を製作し続ける」のが主流ですけども。
有名映画に有名スターが出ていたなら、続編公開も簡単でしょうけども。
「ベスト・キッド」みたいに、現在の出演者が落ち目になっていた場合、続編映画を作っても客は呼べやすまい。
 
しかし有名映画の続編を「配信ドラマ化」すれば、客の呼び込みも気にすることはない。
 
この企画は、現代に合った優れたご商売だと思いました。
 
ドラマ劇中で、ジョニーは近所に住む冴えない男子を弟子とし、空手道場「コブラ会」を再起動。↓
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ダニエルは、ジョニーの息子を弟子とし、ミヤギ道場空手を開くという展開に。↓
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弟子たちが対決する空手大会は、「ベスト・キッド」での大会にそっくりという、「ベスト・キッド」ファンにはたまらない内容になっています。↓
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シーズン1では、かつての主人公ダニエルが敵役になる等、見方によって正義と悪が入れ替わるという、心理的な深みが。
ジョニーが抱く「負け組の気持ち」に共感しまくりだし、よくできたお話でした。
 
シーズン2は若手の脇役が前面に出てきて、まあまあ普通の海外ドラマという感じに。
 
シーズン2に出ているチョイ役の男優を「どこかで見たことがある」と思ったら。
それは映画「リチャード・ジュエル」の主演に抜擢されたポール・ウォルター・ハウザーじゃんか〜!
「リチャード・ジュエル」でブレイクする直前の出演でした。↓
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「ベスト・キッド」から続投している出演者もいらっしゃいます。
まずは、ダニエルのお母さん役の人。
キレイに年をとってます。↓
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シーズン2からは、ジョニーの先生も出てきてます。
先生役の人は、2020年現在で74歳ですが若く見える〜。
「若見え先生」ですよ!↓
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こちらのお写真は、かつてジョニーと空手を習っていたチームメンバー。↓
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シーズン2では、この人たちも出たーっ!
出たけど、なんでかハゲ率が高い〜。↓
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「コブラ会」は、2020年現在シーズン4まで製作予定。
元々の配信権はYouTubeにあったらしく、シーズン2まではYouTubeでも観れるようなので、ご覧になってみてください。↓
 


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「フェアウェル」★★★ [映画日記]

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「ばあちゃん子なのかな〜」と思う〜。(←自分のこと)
 
「親戚のばあちゃんに、万が一のことがあったらどうしよう。正気でいられるかな」と、思いながら生きているところがありますし。
 
たま〜に「親戚のばあちゃんに万が一のことがあった場合」を想像して、泣いたりしてますけどもね〜。(←ネガティブ・ばあちゃん・シンキング)
 
今作は、そんな「ばあちゃん子」たち必見。
 
世界の「ばあちゃん子」集まれ〜!
 
「ばあちゃん子」のアラサー女子が、ひたすらばあちゃんを心配する内容です。
 
ジャンルは「ばあちゃんもの」でありながら、今までありそうで無かった、孫目線に特化した映画!
 
舞台は中国の長春市。
末期がんと判明したばあちゃんの家に、アメリカ在住の孫娘ビリーが慰問するものの、「余命が短いことは本人には内緒」という中国の風習に疑問を抱く、というお話です。
 
まずは「ばあちゃん子」としては、ばあちゃんが病院で診査を受けている姿を見ただけで、なんかもう泣きそう〜。
 
かわいい犬が死にかけて、ぐったりしている姿を見ると泣きそうになるようなもんですよ!(←ああ、犬と比べて…)
 
「病院」と「ばあちゃん」の相性がバツグンでした、変な意味で!
 
自分が重病だとも知らず、毎日を楽しく笑って過ごすばあちゃん。
その姿を見て、孫娘の心は「病気のことを知らせるのが義務だけど、本人が楽しいなら知らせなくてもいいのかな」と揺れまくる。
静かな葛藤がず〜っと続くんですよね〜。
 
「相手にとって良いことは何だろう」と常に考え続ける、優しいドラマでした。
 
「いいから飲みな」「いいから食べな」という、ばあちゃんの強引なもてなしも「あるある」。
 
また、ばあちゃん宅を離れる際、別れ際にばあちゃんが半泣きで見送りをしてくれるのも「あるある」でした。
 
「ばあちゃん子」の心を、数々の「ばあちゃんあるある」が掴んで離さない!
 
世の中のばあちゃんて、中身は全員同じなのかな?!
 
ばあちゃん宅には多くの親戚たちも集まるのですが、キャラクター配置のバランスが良かったです。
 
顔面テイストも好配合ですよ、しょうゆ顔あり、ソース顔ありで!(←死語)
 
ばあちゃん宅には、赤の他人の小汚い爺さんが、いつの間にやら住み込んでいる、という設定がものすごいスパイス。
 
どういうこと?
 
あの爺さんばあちゃん抱かれてる、ってこと?
 
謎の爺さんですよ!
 
親戚の中には、日本人女性も1人いるのですが。
中国人の家族の中で、なんとなく「あなた日本人だよね」と認識できます。
 
同じアジア人なのに、中国人と日本人を描き分けているのはルル・ワン監督の素晴らしいところだと思います。
 
日本臭さを嗅ぎ分けられるのでしょうね、日本の臭みを!
 
アジア人しか出てこない映画なのにアメリカ市場で大成功したのは、孫娘ビリーがアメリカ在住だからだと思います。
 
2〜3年前は、アメリカのエンターテインメント界で「移民もの」が流行。
お国柄の板挟みになっている孫娘ビリーの「移民感」が、潮流に乗ったのではないでしょうか。
 
ラスト付近では、泣けました〜。
 
「ばあちゃん子」のツボが知り尽くされている。
 
「ばあちゃん子」として、裸にされてる気分でした!
 
 
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「ヴィクター・フランケンシュタイン」★★★ [映画日記]

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ジェームズ・マカヴォイとダニエル・ラドクリフがW主演。

 

何これ、妙な顔合わせ!

 

変な食い合わせ!!

 

米国では2015年に公開済み、日本では劇場未公開になってしまったゴシック・ホラー・アクション大作です。

 

ダニエル・ラドクリフ主演作って、日本では未公開だったり、限定公開だったり。

 

扱いが小さいですな〜、背丈も小さいし!

 

冒頭から、うさん臭いサーカス団で、団員にイジメられている小汚い道化師「せむし男」として登場するダニエル・ラドクリフに衝撃。

 

ハリー・ポッター役で一世を風靡したダニエル・ラドクリフが地べたを這いつくばって!

 

ああ、あの子が落ちぶれた!!

 

もはや「ハリー・ポッター役で一世を風靡したこと」を逆手にとったネタ。

 

貴族役の後は、あえてホームレス役を選ぶマギー・スミスみたいなもんですよ!

 

このように、ハリー・ポッター役以降のダニエル・ラドクリフは、奇抜な役を演じることが多いです。

 

ダニエル・ラドクリフは世界レベルの富豪なので、もう仕事をしなくても生きていけるはずなのですが。

あえて変な役で芝居を楽しんでいるような、そんな芸能活動が面白いです。

 

趣味と化してるんです、お遊び!

 

富豪の余裕ですわな!!

 

そんな「せむし男」は、ある日、マッド・サイエンティストであるヴィクター・フランケンシュタインの手助けにより、サーカス団を脱出。

 

「せむし男」はイゴールという名をもらい、フランケンシュタインと共に「無から命を作り出す」という禁断の研究にいそしむ、という展開です。

 

ええ、そうなんです、お察しの通り、今作はメアリー・シェリーの小説「フランケンシュタイン」が原作。

ゴシック・ホラー映画としては、純度の高いものになっているのですが。

 

目新しさはナーイ!

 

どうして今さら「フランケンシュタイン」の映画を作ろうとしたのか不思議でした。

 

特徴は、「せむし男」姿のダニエル・ラドクリフだけ、だったと思います。

 

あの子の「出オチ」だけでした!

 

そうは言っても、フランケンシュタイン役のジェームズ・マカヴォイも大熱演。

 

クレイジーな役にも合ってると思います、この人、デフォルトで目がいっちゃってるし!

 

また、腹から声を出すスタイルで、舞台風の大袈裟なセリフ回しも様になってます。

 

ものすごく飛んでました、お口からツバ!

 

おつゆですよ!!

 

そんなマカヴォイの演技を、「藤原竜也風味だよね。竜也のお味だよ」と思いながら観てました。

 

監督は、英国ドラマ「SHERLOCK(シャーロック)」の初期を手掛けた人ということで。

 

「SHERLOCK(シャーロック)」に出ていたアンドリュー・スコットが良い役で、マーク・ゲイティスはどうでもいい役で友情出演。

 

「SHERLOCK(シャーロック)」が流行していた頃に劇場公開していれば、少しは話題になったかもしんない。

 

 

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「メアリーの総て」★★★ [映画日記]

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2020年9月にサブスク解禁になった、歴史文芸作品ですけども。

 

主人公は、19世紀初頭の女性作家メアリー・シェリーです。

 

「メアリー」と「シェリー」、どっちが「姓」で、どっちが「名」か分からぬ名前ですけどもね〜「由美かおる」みたいな!

 

冒頭から、読書好きの少女として登場するメアリー・シェリー。

 

本の虫女ですよ!

 

彼女がゴシック小説「フランケンシュタイン」を、いかにして書き上げたのか、その様子を描いた物語になっています。

 

「フランケンシュタイン」を書いた時って、メアリー・シェリーは18歳だったんですね!

 

小娘ですよ!!

 

しかし、年齢は若くとも「ネンネ」ではありません。

 

生娘でもありませんから!

 

「地味で、落ち着いた映画かな」と思って再生しましたけども波乱万丈。

 

ひとつも落ち着いてナーイ!

 

歴史に名を残す人の人生は、さすが色々ありなさる。

 

メアリー・シェリーは18歳で男性社会の闇を知り、感じた絶望を全て「フランケンシュタイン」に投入〜。

 

本にブチ込んだんですよ!

 

「フランケンシュタイン」に出てくる怪物は、当時の女性像を投影したもの、っていう、ものすごい裏話。

鑑賞中は「すごいな〜」と、何度もつぶやいてしまいました。

 

そんな「フランケンシュタイン」生誕秘話には、メアリー・シェリーの夫で詩人のパーシーや、当時人気の詩人バイロン、「吸血鬼」の生みの親ポリドーリとの交流が欠かせぬらしい。

 

彼ら芸術家仲間が集まり、怪奇譚を披露しあったという「ディオダティ荘の怪奇談義」も入念に描かれておりました。

 

そうそう、有名なイベントなんですよね〜「ディオダティ荘の怪奇談義」は。(←アンタ、さっきウィキペディアで知ったんでしょう!)

 

そうなってくると、ちょっと堅苦しい空気になりそうなものですが、メアリー・シェリー役を演じたエル・ファニングが硬さを払拭。

 

様々な19世紀のお衣装を着こなすエル・ファニングが、めちゃめちゃかわいいです。

 

壮絶な人生を、ガール風味で味付けてんの!

 

激辛カレーいちごジャムを1瓶入れたようなお味に!!

 

エル・ファニングには、読書好きっていう設定も似合ってる。

本とか、牧歌的なアイテムと好相性でした。

 

ドラマ「ダウントン・アビー」のメイド、アンナ役で好感度バツグンだったジョアン・フロガットが、メアリー・シェリーをイジめる継母役で新境地。

 

今作では強い口調が新鮮でした「何さぼってんだい!さっさと店番に戻んな!」みたいな!

 

「ダウントン・アビー」での、おしとやか路線から、まさかのクソババア路線に転向〜!!

 

メアリー・シェリーの父役は、ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」でスタニス・バラシオン役だったスティーヴン・ディレイン。

 

メアリー・シェリーがスコットランドで世話になるお宅の娘役が、同じくドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」でアリア・スターク役だったメイジー・ウィリアムズということで。

 

脇役には、ドラマ界から人気者が集結しているのでした。

 

意外なほど、見どころがいっぱい。

 

一切期待しないで観たから、楽しめたのでしょう。

 

テンションを下げといて良かったです、低血圧のOL並みに!

 

 

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彼女たちが帰ってきた!新ドラマ「Lの世界 ジェネレーションQ」で、シェーンたちがステキなまんま。 [海外ドラマ日記]

いや〜、2009年にフィナーレを迎えた、女性同士の恋愛や絆を描いたドラマ「Lの世界」な〜。
大好きなドラマでしたけども。
 
Lの世界 シーズン6 (SEASONSコンパクト・ボックス) [DVD]

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2020年になって、まさかの続編で新作の「Lの世界 ジェネレーションQ」シーズン1(全8話)が日本上陸〜!
Huluで配信されていて観てますけども、楽しいです。
 
こちらのお写真が、メイン・ビジュアル。
前作よりも、開放感やメジャー感を打ち出してきてますね。↓
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続編では、前作から引き続てアリス、シェーン、ベットがメイン・キャラクターに。
みんな変わらずキレイなまんまで感動〜。
ステキだよ〜!↓
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続編からの新キャラクターたちも出てきて、盛り上げてくれます。
個人的には、新キャラクターには、あんまり興味なーい。↓
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彼女たちによる「自分たちらしい新・生活スタイルの提案」と、「古い考え方の払拭」という社会的テーマが前面に出ている内容なのですが。
ロサンゼルスの街並みやファッションがキラキラしていて、女子会シーンも多く、しかもみんなトップレスでよく抱かれるし。
気軽に、女子版「セックス・アンド・ザ・シティ」という感覚で観ていいと思います。
 
大好きなキャラクター、シェーンは安定のカッコよさ。
寝起きから絵になる女。
目クソなんて付いてませんから!↓
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続編でのシェーンは、居酒屋の店長に就任〜。(←バーとも言う)
なるほど、ピッタンコの職業〜。↓
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ベットの娘の学芸会に出席するシェーン。
「親戚のおばちゃん」みたいなお年頃に!
シェーンもスマホを使う時代になりました。↓
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シェーン役を演じているのはキャサリン・メーニッヒですけども。
こういう顔、好きなんだよね〜。
系統でいえば、クリステン・スチュワートも、こんな顔だと思う〜。
 
キャサリン・メーニッヒの私生活は謎に包まれていますけども。
近年ではエヴァン・レイチェル・ウッドと噂になったりもしましたが。
2017年にAna Rezendeという名の、謎の女性と結婚したみたいです。
こちらがツーショット。
キャサリン・メーニッヒって愛犬家なんだよね〜。↓
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ドラマの主人公はジェニファー・ビールスが演じるベットだと思うのですが。
こちらのお写真は前作でのベットと、パートナーだったティナ。↓
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続編にもティナがゲスト出演することがあるのですが、年相応に老けていた〜。
まー、元々「老け顔」だったしねぇ。↓
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ジェニファー・ビールスが、2020年10月現在で56歳ってビックリです。
ステキな50代ですな〜。
そしてジェニファー・ビールスって、イェール大学を出てるんですね!
頭も良いのでした。
 
こちらがジェニファー・ビールスの近影。
ドレスの柄をよく見たら・・・おなかがすいてきた〜!↓
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*「海外ドラマBOARD」でも「Lの世界 ジェネレーションQ」について書かせてもらいました。
本記事と内容がカブるところもありますが、ぜひぜひご覧ください。(見出しをクリック↓)
 
 
 


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「悪魔はいつもそこに」★★★☆ [映画日記]

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2020年9月の、Netflixオリジナル目玉作品ですけども、良い出来でした。
 
「悪魔」ってタイトルがついてますけど、オバケは出てこないタイプ。
 
「プラダを着た悪魔」みたいなもんですよ、悪魔イメージ映画!
 
今作は「信仰と暴力は紙一重」というテーマの本格サイコ・スリラーです。
 
悪人がたくさん出てきて散漫な体裁。
 
しっちゃかめっちゃかなんですけども!
 
最終的には話がキレイにまとまる、というストーリーがオモローイ。
 
戦争場面から始まり、ラストは次の戦争に繋がっていく、という「社会の闇が人の闇を生み、人の闇は、やがて次なる社会の闇を作り出す」みたいな伏線にも深みが。
 
闇連鎖ですよ!
 
トム・ホランド演じる主人公は不幸体質。
まっとうに生きようとしても不幸が襲ってきてしまい、時には暴力的になるという殿方ですよ。
 
スパイダーマン役の明るいイメージが強いトム・ホランドですが、今回はダーク路線。
 
あの根アカな子根クラに!(←死語)
 
主人公のクソ親父役がビル・スカルスガルド、クソ写真家役がジェイソン・クラーク、クソ警官役がセバスチャン・スタン、クソ神父役がロバート・パティンソンという、あらゆるクソ男を演じる男優が最高の人材〜。
 
とくにロバート・パティンソンの悪さが目立ってました。
 
今回の悪いパティンソンを観て「こんな悪い役をイキイキと演じなすって。パティ夫さん自身は、間違いなく良い人だわな」と確信しましたけども。
 
服を脱いだパティンソンの下っ腹はポッコリ。
 
「パティ夫さん、便秘なのかな?ポッコリした腹の中身は便なのかな?とも思いました。
 
あらゆる意味で「クソ神父」役でした!
 
その他のキャスティングも豪華で、ちょっとしか出番のない役でも、演じているのはミア・ワシコウスカですよ。
 
漬物までにも高級素材を使ってる仕出し弁当みたいな状態でした!
 
前半でウエイトレス役として出てくるのがヘイリー・ベネットなのですが、激太り!!
 
最初は、それがヘイリー・ベネットだとは気づかないくらい。
 
「それ役作り?それとも牛丼のドカ食い?」と思いましたけども。
 
観賞後に調べたら、撮影中のヘイリー・ベネットは妊娠中。
しかも、おなかの子の父親は大物監督のジョー・ライトだと判明してビックリ。
 
実は勝ち組の女なのでした!
 
サイコ事件に関わりを持ってしまう女役は、他作品でもよく見かけるライリー・キーオなのですが。
ライリー・キーオとサイコ事件との相性バツグン。
 
サイコ事件に巻き込まれて脱がされる、みたいな女役が似合いすぎる〜。
 
なんかライリー・キーオには、そういう安さがあるんだよね〜!
 
体中に安さが染み込んでいる、安さ染み込み女優なんですよ!!(←ホメ言葉)
 
そんな面子が次々と死んでいく展開で、演じる役者の「死際演技」もアッパレでした。
 
トム・ホランド演じる主人公は、銃を一丁持っているのですが。
適当に撃っても、的によく当たる〜。
 
的当て名人〜!
 
そんなところに運を使い果たしている主人公でした。
 
 


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「鵞鳥湖(がちょうこ)の夜」★★★☆ [映画日記]

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ありがたいです、タイトルにふりがなふってくれて!

 

ワシらみたいな漢字ドリルが苦手な者への配慮ですよ!!

 

時は2012年、中国南部の鵞鳥湖付近を舞台にした中華クライム・ムービーなのですが、酔いしれた。

映像が相当スタイリッシュで、カッコいい〜。

 

鵞鳥湖付近はさびれたエリア。

 

オンボロ地域ですよ!

 

家屋も屋台も小汚いのですが、ダサさが一周してカッコよく見えてしまうという奇跡。

 

ミラクル中国ですよ!

 

夜の場面が多くて、オンボロな風景の中でチラッと光っている電飾が、また良いお味。

 

広場では、ソールが光る靴を履いた連中が、古い音楽に合わせて脱力系の謎ダンス。

 

盆踊りならぬ、謎踊り!

 

廃頽的なムードが抜群すぎて、もはやSF的な感触。

 

これは、最も「ブレードランナー」に近い中国映画〜!

 

「ブレードランナー」のジャンルはサイバーパンクと称されますけども。

 

それを踏まえると、今作はチャイナーパンクと言うべきか?!

 

舞台のひとつ「軍平ワンタン店」では、店主が雑にワンタンを皿に盛り付けて、謎のソースをドバッと皿にぶちまけました。

 

適当にぶっかけんの!

 

狭い店内では、何人もの1人客が黙々とワンタンを食らっていますよ。

 

み〜んなおひとりさま!

 

食事の場面までもが、不思議で悪夢のような世界観なのでした。

 

監督のディアオ・イーナンという人は、本当にセンスのある人ですね。

あえてダサいアイテムを選び、照明や構図を工夫して、ここまでクールな世界を作り上げてしまうとは。

 

コーディネイト上手ですよ!

 

監督が過去に手がけた「薄氷の殺人」(2014年)も、機会があったら観てみようと思いました。 

 

今作の主人公は、イケメン中国人のチョウ。

 

バイク窃盗団の1人です、一味!

 

チョウが指名手配になり、自分にかけられた懸賞金を妻子に渡そうとする展開。

 

チョウ役を演じている男優の顔は彫りが深くて、よくあるタイプの中国顔ではありません。

 

チョウが出会う娼婦アイアイも、あまり中国っぽくない二重の美人〜。

 

高橋一生似の娼婦!

 

背景は小汚いので、メイン・キャストの美貌が際立って見えました。

 

アイアイの商売は、海水浴場で男を引っ掛けて、水中にいざなうという、という手法。

 

水中で抱かれんの!

 

彼女たちのことを、誰が呼んだか「水浴嬢」。

 

バッチリでした、ネーミングセンスも!

 

チョウとアイアイは命を狙われ、汚い街の路地裏で人生どん詰まりに!!

 

絶望感も素晴らしいです。

 

廃頽的で、ハードボイルドで、セクシーで、スタイリッシュなバイオレンスという、これまでの中国映画に抱いていたイメージを覆す作品でした。

 

 

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