「博士と狂人」★★★☆ [映画日記]
メル・ギブソンとショーン・ペンが初共演。
おっかねぇ2人の大競演!
さて、どっちが博士役で、どっちが狂人役でしょうか?
どっちも狂人役でいけそうですけど?!(←ホメ言葉)
2人で取っ組み合いの大ゲンカをする場面が楽しみです!!(←そんな場面はありません)
時は1870年代。
世界最大で最高峰の辞書「オックスフォード英語辞典」の製作秘話を描いております。
字引映画ですよ!
編集主幹で、語学の博士役がメル・ギブソン。
殺人を犯し、精神科病棟に閉じ込められている狂人役がショーン・ペンなんですね〜。
2人の演技を比べてみると、発狂演技が炸裂するショーン・ペンの方が圧倒的。
「男がよ〜!襲ってくんだよ〜!」と見えない敵におののき、自分の鼻毛には「悪霊が宿っている」と思い込んでいる役ですよ。
ある場面では、精神科病棟の悪い医者により、ひたすら嘔吐させられるショーン・ペン。
喉に指をつっこまれ、えずかされんの!
えずき地獄ですよ!!
どの演技も素晴らしいです。
相性バツグン、ショーン・ペンと精神科!(←ホメ言葉)
メル・ギブソンは主人公ですが、ややショーン・ペンに食われ気味。
仕方ないわな、受け身の役だし〜。
こんなに大人しいメル・ギブソンを見たのは初めてかも〜!
物語は、すんごくオモローイ。
これが実話だなんてビックリです。
まずはメル・ギブソン演じる博士による辞書作りが超・大変。
「A」のパートだけでも四苦八苦。
編集部の若手がキレてましたよ「全然進まへん。まだAやのに!いろはの、”い”やで」と。
そんなところに、いろいろあってショーン・ペン演じる狂人が製作を手助けすることに。
実は、狂人は頭が良かったんですね〜。
狂ったインテリですよ!
辞典製作に狂人が加わる成り行きが自然でした。
さすが実話ですよ。
そのうちに博士と狂人は顔を合わせることになるのですが、それもまた自然な成り行きであり、ドラマチック。
全く違う生き方をしてきたオジン2人が、初対面から意気投合する場面には感動〜。
「博士さん、アンタの運命の人は、その狂人だよ!目の前にいるのが運命のオジンだよ!!」…そんなふうに思ってしまいました。
見せつけられました、オジン・ケミストリー!
そんな感じで、オジン2人は辞典を作りあげることが出来るのか?
また狂人は、狂人のまま精神科病棟で人生を終えることになるのか?…というのがメインの見どころなのですが。
登場人物は博士と狂人だけじゃナーイ!
オジンばかりの映画じゃないんですよ、エクスペンタブルズじゃないんだから!!
数々のサブ・キャラクターがいて、彼らと博士と狂人の絡み方も絶妙。
サブ・キャラクターによる格差ドラマや愛憎劇が盛り込まれていて、ア然とするほどエンターテインメント。
原作のノンフィクション書籍はベストセラーだそうで、それも納得。
なんというか、テンションが「ダ・ヴィンチ・コード」とか、そんな感じでした。
こういう映画を大規模公開してほしい〜。
「鬼滅の刃」さんの座席を少しでいいから分けてやってほしいです〜!
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