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「フェアウェル」★★★ [映画日記]

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「ばあちゃん子なのかな〜」と思う〜。(←自分のこと)
 
「親戚のばあちゃんに、万が一のことがあったらどうしよう。正気でいられるかな」と、思いながら生きているところがありますし。
 
たま〜に「親戚のばあちゃんに万が一のことがあった場合」を想像して、泣いたりしてますけどもね〜。(←ネガティブ・ばあちゃん・シンキング)
 
今作は、そんな「ばあちゃん子」たち必見。
 
世界の「ばあちゃん子」集まれ〜!
 
「ばあちゃん子」のアラサー女子が、ひたすらばあちゃんを心配する内容です。
 
ジャンルは「ばあちゃんもの」でありながら、今までありそうで無かった、孫目線に特化した映画!
 
舞台は中国の長春市。
末期がんと判明したばあちゃんの家に、アメリカ在住の孫娘ビリーが慰問するものの、「余命が短いことは本人には内緒」という中国の風習に疑問を抱く、というお話です。
 
まずは「ばあちゃん子」としては、ばあちゃんが病院で診査を受けている姿を見ただけで、なんかもう泣きそう〜。
 
かわいい犬が死にかけて、ぐったりしている姿を見ると泣きそうになるようなもんですよ!(←ああ、犬と比べて…)
 
「病院」と「ばあちゃん」の相性がバツグンでした、変な意味で!
 
自分が重病だとも知らず、毎日を楽しく笑って過ごすばあちゃん。
その姿を見て、孫娘の心は「病気のことを知らせるのが義務だけど、本人が楽しいなら知らせなくてもいいのかな」と揺れまくる。
静かな葛藤がず〜っと続くんですよね〜。
 
「相手にとって良いことは何だろう」と常に考え続ける、優しいドラマでした。
 
「いいから飲みな」「いいから食べな」という、ばあちゃんの強引なもてなしも「あるある」。
 
また、ばあちゃん宅を離れる際、別れ際にばあちゃんが半泣きで見送りをしてくれるのも「あるある」でした。
 
「ばあちゃん子」の心を、数々の「ばあちゃんあるある」が掴んで離さない!
 
世の中のばあちゃんて、中身は全員同じなのかな?!
 
ばあちゃん宅には多くの親戚たちも集まるのですが、キャラクター配置のバランスが良かったです。
 
顔面テイストも好配合ですよ、しょうゆ顔あり、ソース顔ありで!(←死語)
 
ばあちゃん宅には、赤の他人の小汚い爺さんが、いつの間にやら住み込んでいる、という設定がものすごいスパイス。
 
どういうこと?
 
あの爺さんばあちゃん抱かれてる、ってこと?
 
謎の爺さんですよ!
 
親戚の中には、日本人女性も1人いるのですが。
中国人の家族の中で、なんとなく「あなた日本人だよね」と認識できます。
 
同じアジア人なのに、中国人と日本人を描き分けているのはルル・ワン監督の素晴らしいところだと思います。
 
日本臭さを嗅ぎ分けられるのでしょうね、日本の臭みを!
 
アジア人しか出てこない映画なのにアメリカ市場で大成功したのは、孫娘ビリーがアメリカ在住だからだと思います。
 
2〜3年前は、アメリカのエンターテインメント界で「移民もの」が流行。
お国柄の板挟みになっている孫娘ビリーの「移民感」が、潮流に乗ったのではないでしょうか。
 
ラスト付近では、泣けました〜。
 
「ばあちゃん子」のツボが知り尽くされている。
 
「ばあちゃん子」として、裸にされてる気分でした!
 
 
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  • 出版社/メーカー: Lions Gate
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