「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」★★★★ [映画日記]
*ネタバレはありません。
1969年のロサンゼルスが舞台。
クエンティン・タランティーノ監督が、ハリウッドの影と夢を、スリラー要素を交えて描いておりますけども。
映画ヲタらしい妄想大作〜!
観終わった直後は「えっ…ここで終わんの?!」と思い、やがて心があたたかくなりました。
「胸ポケットにホッカイロでも入れたかな?」と思うくらい、あったまったんですよ!
ああ、タランティーノを抱きしめてやりたい。
ナデナデしてやりたいです、あのシャクレたアゴを!
落ち目のドラマ男優役がレオナルド・ディカプリオで、そのスタントマン役がブラッド・ピットというキャスティングもたまりません。
ディカプリオの役は善人ですが、劇中劇では見事な悪役に扮しています。
過去の監督作でも悪役として起用していたし、タランティーノはディカプリオの悪役が好きなんだな〜、と思いました。
ディカプリオの演技は当然のように良かったのですが。
今回はブラッド・ピットの魅力が、その上を行ってました。
超えてきなすったわい!
ブラピ史上、最高の香りを放ってんよ!!(←ドリアンかい)
1969年という時代とファッションがブラピにハマりすぎ〜。
かねてから、ブラピはロバート・レッドフォードっぽい顔でしたけども。
古いメリケン顔ですよ!
今回は、その古い顔が活かされています。
下半身は、見事なジーパン姿ですよ。
ブラピが第1位ですよ、ジーパンが似合うアメリカ人男性(50代)は!
ブラピ本人が車を運転して、ひたすらロサンゼルスの公道を走る、という場面があるのですが。
ただただ流しているんですよ!
それが「なんだコレ」と、つぶやいてしまうくらいカッコいいです。
今まで、ありそうで無かったですよ、ブラピに車を合わせる、というコーディネート。
ブラピと車がこんなに合うとは〜。
ブラピさん、アンタいけるんじゃないの中古車販売ビッグモーターのCMも〜!
天下を取れますよ、中古車販売業界でも!!
車中のBGMは、カーラジオから流れる懐メロですけども。
ちょいちょい、ラジオ番組ナビゲーターのMCやら天気予報やら、CM等が入ってきて、昔の臨場感があって良い感じ。
かつてタランティーノが、昔の味わいを追求した映像企画「グラインドハウス」っぽいことを、車とカーラジオでやってみせた、という感じでしょうか。
そんなブラピは、観客を作品の世界観に連れていってくれる案内人。
あの車に本当に乗っけてもらいたかったです。
今回のブラピは、男がかっこいいと思うブラピ像だったと思います。
その他、当時の風景のディティールが細かくて、ネオンサインのフォントだけで、昔のフンイキを出したり、絵的にも抜群のセンスを感じました。
当時の美人女優シャロン・テートにまつわるエピソードがフィーチャーされているのも特徴ですが。
シャロン・テートが、普通っぽくて、めちゃめちゃかわいいです。
あの美貌で、男性の好みのタイプは「才能のある小男」っていう。
男は顔じゃないっていう、素晴らしい子!
「国際監督連盟のアイドル」みたいな扱いだったのも面白かったです。