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第71回(2019年)エミー賞授賞式。「GOT」完結で一時代が終わる。若い人材も受賞して世代交代がジワリ。 [海外ドラマ日記]

いや〜、FOXで放送された米国テレビ界の祭典、第71回(2019年)エミー賞授賞式な〜。
とっても楽しかったです〜。
 
まずはレッドカーペットのお写真。
 
ドラマ部門の「THIS IS US」で主演女優賞にノミネートされていたのはマンディ・ムーアですけども。
上半身は7割がた脱いでいる状態でビックリ。
布の位置は、それで合ってるんだよね?!↓
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同じ「THIS IS US」で共演している女優と、色がカブってしまったマンディ・ムーア。
凡ミスです!↓
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他にも、同じ色みのドレスがチラホラ。
流行なのでしょうか、この「七夕の飾り物」的な色合いは。
左がマリサ・トメイ、右がタラジ・P・ヘンソンです。↓
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こちらのお写真はケリー・ワシントン。
相変わらずオシャレです。
「派手な裏方」みたいなお洋服ですな〜。↓
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ドラマ部門の「ゲーム・オブ・スローンズ」で主演女優賞にノミネートされていたのはエミリア・クラークですけども。
こちらのドレスも、胸元の開き方がスゴイことに。
海外でのドレスは、胸元を競い合っている状態ですな〜。↓
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今年完結した人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」から、出演者が総並びでステージに上がったときは、客席から拍手喝采。
ボクちゃんも、もしもファイナル・シーズンを観ていたとしたら、この場面で号泣していたことでしょう。
「ゲーム・オブ・スローンズ」は作品賞、助演男優賞他、12部門制覇という快挙を成し遂げて有終の美〜。↓
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こちらのお写真は、そんなキャストの拡大図。
「ゲーム・オブ・スローンズ」で助演女優賞にノミネートされているグウェンドリン・クリスティー。(写真:右から2番目)
このお衣装は、ドラマ劇中の衣装ではありません。
わざわざこの服を着て、会場に来たのです!
良かれと思って着て来たんですよ!!↓
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ここからは、受賞した人のお写真です。
 
まずは、数多くのノミネートを果たしているドラマ部門「オザークへようこそ」から、主演男優賞にもノミネートされていたジェイソン・ベイトマンが、まさかの監督賞を受賞〜。
映画界ではパッとせず、テレビ界に拠点を移して大成功した人の例だわな。↓
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「オザークへようこそ」は助演女優賞も受賞。
観たことないんだけど、そんなに良いのかな「オザークへようこそ」って?!
 
リミテッドシリーズ/テレビムービー部門「ボクらを見る目」から、ジャハール・ジェロームという男子が、主演男優賞を取ってビックリ。
この子を、どこかで見たことがあると思ったら、映画「ムーンライト」で、10代のケヴィン役を演じた子ですよ。
最近では、ドラマ「ミスター・メルセデス」でパソコンに精通した高校生役を演じておりました。
フレッシュすぎる若い俳優が、ベテラン勢を押しのけてサプライズ受賞するという例でした。↓
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一番驚いた受賞は、ドラマ部門の主演女優賞を受賞したのが、「キリング・イヴ/Killing Eve」のカマ子ちゃんだったこと。(←ジョディ・カマー)
 
カマ子ちゃんのことは、イギリスの人気ドラマでよく見かけていて「本国で人気があるんだな」くらいに思っておりましたけども。
まさかエミー賞の主演女優賞まで取ってしまうとは〜。
いや〜エンターテインメント界、どんどん新しい子が出てきますな〜。↓
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そんな「キリング・イヴ/Killing Eve」で製作・脚本を担当しているのがフィービー・ウォーラー=ブリッジという女性。
 
今回のエミー賞で、フィービー・ウォーラー=ブリッジは、コメディ部門の「Fleabag/フリーバッグ」で脚本賞と主演女優賞をWで受賞。
作品賞まで受賞した「Fleabag/フリーバッグ」は、2019年のエミー賞の顔に〜!
 
授賞式を観たあと、慌ててamazonプライムビデオで「Fleabag/フリーバッグ」を3話ほど観てみたら、確かにオモローい。
笑える話〜。
今後も要注意な実力派、それがフィービー・ウォーラー=ブリッジなんですよ!↓
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リミテッドシリーズ/テレビムービー部門「フォッシー/ヴァードン」で、主演女優賞を受賞したのはミシェル・ウィリアムズですよ。
何度もアカデミー賞にノミネートされるものの受賞までには至らない。
そんな人材がテレビドラマ界に降りてきて、簡単にエミー賞を取っていく、という例でした。
 
こちらのお写真は、アフターパーティでのミシェル・ウィリアムズ。
ちょっと明度が足りないお写真でした。↓
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リミテッドシリーズ/テレビムービー部門「ジ・アクト」で、助演女優賞を受賞したのはパトリシア・アークエットでした。
2005年にドラマ「ミディアム 霊能者アリソン・デュボア」でエミー賞を獲得。
2014年に映画「6才のボクが、大人になるまで。」でアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞を獲得後、2019年になって再びエミー賞に帰ってきた、という。
まるで生まれた川に帰ってくる、鮭のような女優なのでした!↓
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その他の受賞結果は、こちらをご覧ください。


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「アド・アストラ」★★★ [映画日記]

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世界で最もジーパンが似合うあのお方が…。


アメカジ殿下のブラッド・ピット様が〜っ!


ついに着込んだ宇宙服。


袖を通してくだすった!


そんなブラピがロケットの操縦桿を握ったと思ったら…。


なんと宇宙船を操って、銀河の端まで飛んでったーっ!


これまでありそうで無かった、ブラピ主演の近未来SF作品なのでした。

やはり、ブラピとSFの相性は、そんなに良くはありませんでしたが、新鮮味はありました。


今回ブラピが演じる宇宙飛行士は、どんな危機に陥っても脈拍が正常値、というお方。


落ち着いた殿方ですよ!


脈だけでなく、血糖値も正常なら最高だよね、その年齢だと!!…と思いました。


それでも脈拍が上がってしまったブラピは、リラックス部屋でくつろぐのですが。


のんびりなさるんですよ!


しかし、そこは、壁全体に花や蜂が超巨大に拡大されて上映されているという特別なお部屋…。


リラックスできんわ、逆に!…と思いました。


そんなブラピが、行方不明になった父を宇宙まで探しに行く、という冒険物語なのですが。

なんとエンターテインメント路線じゃありません。


アートSFというか〜、ゆったりした空気が流れる、渋くてクールな作風に愕然。


劇中に流れるBGMとか湿ったムードが全開で、嫌いじゃありません、こういうの。

体調が良ければハマったかも〜。


生憎、今回は話の途中で何度か寝たけども!


時代設定が近未来、というところがミソで、宇宙空間や宇宙船内が舞台でありながら、科学的な要素の一部は想像で描いている。


割と雑〜!


「ゼロ・グラビティ」等と似たジャンルですが、リアリティはありませんでした。


そのかわりフィーチャーされている要素が家族愛ですよ。


ブラピの父役はトミー・リー・ジョーンズが演じていて、なるほど、父子に見えなくもありません。


「猿系の顔の血筋だよね」と思いました。


結局〜「家族や、身の回りにいる人って大事だよね」っていうテーマが、あまりにもシンプルでした。


「そんなの、わざわざ宇宙の端まで行かずとも、千葉や群馬あたりで済ませた方が安上がりだわなと思いました。


しかし、シンプルだからこそ多くの人にメッセージは伝わりやすい、とも思いました。


日本のライトな客層に、ブラピとトミー・リーの認知は高い。


日本人は、みんな大好きアンタらを!


そんな日本のライト客を満足させる作品だったか、というと、残念ながら、そこまでじゃないお話だったと思います。


ブラピとトミー・リー自体の魅力で、どうにか間が持ちました。


とくに、ブラピの顔アップが効いておりました。


顔面力ですよ、猿系の!



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「ハンターキラー 潜航せよ」★★★ [映画日記]

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ハンターなんですか?キラーなんですか?どっちなんですか?…っていうタイトルですけども。


日本語に訳すと「狩人刺客」になるのでしょうか?


食い合ってんね、右と左が!


実は「ハンターキラー」って潜水艦の名前なんですね〜。


作品ジャンルは「潜水艦もの」。

ロシア沖で消息を絶った米軍潜水艦を、別の潜水艦「ハンターキラー」が捜索に行くものの攻撃される、という筋書きの、ミリタリー・エンターテインメント大作です。


ハンターキラーの新米艦長役は、他の出演作でも人々を救ってきたジェラルド・バトラーですよ。


今回も、またあの漢(おとこ)が世を救うんですよ!


そんなジェラルド・バトラーなので、劇中で何度もピンチに陥ろうとも負ける気がしない。


他の乗組員たちの反対を押し切って、自分の意見を貫くジェラルド・バトラー。

そういう場面が何度かあるのですが、ジェラルド・バトラーの判断が全て正解。


全問正解100点満点!


引いたくじが、全部アタリなんですよ!!


何なのでしょうか、このお方は。


艦長というより超能力者!


世界一になれますよ、神経衰弱大会で!!


ボクちゃんなんて、やることなすこと全て裏目の人生なのに。


全問不正解の0点人生なのにさ〜!


何なのであろう、ボクちゃんとジェラルド・バトラーのこの差は一体…と愕然としました。


当たり前ですが、今回のジェラルド・バトラーは、ほとんどの出演シーンが潜水艦の指令室内。


基本、つっ立ってるだけ!


今回のお仕事はラクだったんじゃないでしょうか〜。


ラクして稼げたんじゃないでしょうか〜?(←いやらしい)


米国とロシアが戦争状態になりそう、というピリピリ・ムード中、物語はスリリングに進行。


そんな中で、兵士たちによる「戦争より大事なものがある。それは国籍や立場を超えたお情けだ!」と言わんばかりの人間ドラマに、胸が熱くなりました。


軍隊しか出てこない作品ですが、「上からの命令に従っていればいい」みたいな考え方じゃないところが、今風で良いと思いました。


深海で音を立てずに潜行する等、いかにも「潜水艦もの」らしい場面も楽しかったですけども。


「潜水艦あるある」ですよ!


「潜水艦もの」らしいとはいえ、やっぱり、壁や天井の穴からお水が漏れてくる場面はイヤなものですね。


ふさいでも、ふさいでも漏れてくる水漏れ恐怖ですよ!


全体的にはB級のノリで、出演者もB級クラスが多いのですが。

そんな中で唯一、ダイヤモンドのように輝く大物男優ゲイリー・オールドマンを発見。


B級俳優に囲まれている出演場面では浮き気味のゲイリーでしたけども。


今回のゲイリーは嫌味な上官役だったので、少し浮いてる方が、むしろちょうど良く、場のフンイキとしてリアルに感じました。


今回のゲイリーは、他の隊員から意見されても問答無用。


ツンツンしている、ゲイリー・ツンツンマンでしたから!



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「僕のワンダフル・ジャーニー」★★★ [映画日記]

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2016年に公開された、子役と犬を絡ませた映画「僕のワンダフル・ライフ」に続編が登場〜。


1作目ってヒットしたんですね〜。


子どもと動物で一発当ててたんですよ!


男子と飼い犬の絆を描いた1作目。

飼い犬が、死んでも死んでも別犬になって蘇ってくる、っていう話でした。


不滅なんですよ、霊魂は!


…そう聞くとホラーみたいですが、とってもさわやかな感動作に仕上がっておりました。


2作目も、犬の設定は同じまま。


受け継がれたわい、霊魂!


飼い主は、かわいくて幸薄い女子にですよ

彼女が飼い犬と共に、家族と夢と恋に翻弄されるお話、ということで、今回の2作目は、なんとも立派なガール・ムービー風味に様変わり。


今度は女子客をロックオン!


観ながら何度も泣きました〜。

やっぱり犬が死ぬ場面がたまらん。

犬がぐったりしているだけで涙出る。


「人の涙腺を崩壊させるなんて簡単。犬をぐったりさせればいいのだから」と思いました。


ホント、すごいご商売!


劇中では、数々の犬種が登場しますけども。

「ビッグ犬」と名付けられた大型犬が、垂れ目でかわいかった〜。


「ビッグ犬」って、日本名だと「大犬」になるのかな?!


主人公の女子CJは、まずは赤ちゃんとして登場しますが、どんどん成長して、大人になった姿まで描かれております。


ミュージシャン志望という設定のCJなのですが。


腕前、素質ともイマイチ!


歌唱シーンを観て「アンタ売れそうもない」と思いました。(←失礼)


CJ役を演じているのは、キャスリン・プレスコットという20代後半の女優さんですけども。

彼女が1人で、高校時代から20代後半までの姿をご担当。


生娘から始めてるんですよ!


「まるでNHKの朝ドラみたいだな」と思いました。


劇中では、何十年も月日が経つため、1作目からの登場人物も年とをとっていきますよ。


老け込むんですよ!


その老けメイクが自然で素晴らしい〜。

このあたりの化粧テクニックは、アメリカ映画が一番だな、と思いました。


1作目でメイン・キャラクターだったデニス・クエイドも続投。

まさかの、近年の代表シリーズになってしまいました。


ひと昔はな〜、デニス・クエイドと言えば「嫁のメグ・ライアンをラッセル・クロウに寝取られら男」として世界的に有名でしたけども。


世界レベルで恥をかいたお方でしたけども!


それが今や犬のおじさんに!!


確かに、デニス・クエイドと犬のツーショットは、愛があふれているように見えて、良い感じ〜。


デニス・クエイドのイメージも良くなったと思います。


動物さまさま、鳥獣さまさまですよ!


デニス・クエイドの相手役は、1作目で演じていたペギー・リプトンが闘病のため(後に死去)、ドラマ「CSI:科学捜査班」のキャサリン役でおなじみ、マーグ・ヘルゲンバーガーに変更。


CJの父役はドラマ「ビッグバン★セオリー」のレナード役でおなじみ、ジョニー・ガレッキ。


監督は、1作目を担当した巨匠ラッセ・ハルストレムから、知らない人に変更ということで。


な〜んか、少〜し、テレビドラマ臭いフンイキに。


な〜んか、ちょっと臭う、みたいな。


「誰かパンツの中に便でも漏らしているのでは?」みたいな微かな香りが!


クンクンしちゃいました、犬みたいに!!



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「人間失格 太宰治と3人の女たち」★★★☆ [映画日記]

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作家の太宰治を描いた作品ですけども、メインは恋愛話です。


女性キャラクターをフィーチャーした、おんな映画ですよ!


治役は小栗旬くんなんですよね〜。


見た目はキラキラ・セクシー・イケメンの治!


中身は極度のプレイボーイだめんずとして治を表現しています。


死と隣り合わせのクレイジーな不倫の顛末を、女性の視点で、軽く華麗に表現。

かなり独自の治映画に仕上がっていて、面白かったです。


こういう女性ウケを狙った、オシャレな治映画は今までにないと思います。


初めての治ですよ!


本妻役は宮沢りえちゃん、「サンタフェ」の!!(←古いですか)。


りえちゃんの演技は、まあまあでしたけども。


生き方が奔放な愛人1号役の沢尻エリカちゃんと、自殺願望のある危険な愛人2号は二階堂ふみちゃんは怪演していて良かったです。


愛人1号の部屋は、乙女ちっくなインテリアが揃えてあってかわいい〜。

沢尻エリカちゃんは、そんな世界観と好相性で、今回の作品で最も絵的にハマリが良かったと思います。


「やっぱり1番は沢尻か。お尻ちゃんか」と思いながら観ていたら…。

ある場面で二階堂ふみちゃんが脱いで形勢逆転。


「さすが二階堂だわな」と思わせる思い切った演技で、沢尻エリカちゃんを越えてきました。


ねじふせたんですよ!


そんな女優陣の演技合戦も楽しめました。


あと、沢尻エリカちゃんの弟役が千葉雄大くんて、なるほど〜。

かわいい顔の姉弟なのでした。


治さんて、愛人に子を生ませたり、何度も心中しようとしたり、文才はあっても、人間関係ではホントにダメ人間〜。

本妻や愛人たちも、それぞれが全く違う価値観と、前衛的な恋愛観を持っていて、「1940年代という古い時代に、こんな尖がった人たちが本当にいたんだな」と、彼らに思いをはせました。


変人ロマンですよ!


監督は蜷川実花さんということで、妖艶なビジュアルが素晴らしい〜。

あじさいや藤、彼岸花など、いちいち画面に日本的なお花が映り込んでいて、女性風味を強めています。


いちいちあしらうんですよ!


お花を物理的に使った演出も良い感じ〜。


効いてました「花ちらし」や「花うもれ」!


こういうフラワー演出は、男の監督には感覚が無いから無理と思う〜。


かねてから蜷川実花さんの作風を「ソフィア・コッポラみたいだな」と思っていたのですが。


ソフィア・コッポラが手掛けた代表作で、セレブの高揚感を女子目線で描いた、現代風味の歴史ロマン作「マリー・アントワネット」や、複数の女子が1人のイケメンに抱かれたがる、戦時中の危険な恋愛映画「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」に、今回の「人間失格 太宰治と3人の女たち」は、アプローチが似てると思いました。


そういえば、ソフィアも実花さんも、実父が大物ですしね。


いつか対談してほしいです。


そして、いつか2人で飲み明かしてほしいです、腹を割って!


おでんでもつまみながら!!



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「ベルベット・バズソー 血塗られたギャラリー」★★★ [映画日記]

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数年前は、いかにも賞を取りそうなシリアス演技が続いていたジェイク・ギレンホールですけども。


アカデミー賞を狙うたびに外してましたけども!


そんな「無駄撃ち」を経て、最近では「スパイダーマン ファー・フロム・ホーム」に出演したり、バラエティ感のある演技が目立ってきました。


今回、演じた役は美術評論家ですよライターさん!


前髪を下ろし、でっかい眼鏡をかけて、やや神経質っぽい風味の役作りをしているギレンホール。

美術評論家であっても、なぜかセクシー。


体を鍛えているという設定の、マッチョな評論家!


脱いでましたしね、評論家なのに!!


その時点で、すでに奇妙なお味の、Netflixオリジナル映画なのですが。


舞台はアート業界ですよ。

美術品ディーラーたちが「あのアーティストはスゴイ。ライバル画廊が気付く前に作品を買い占めろ」みたいな世界ですよ。


敏腕の画商はロドラという名の女性。


モスラじゃなくてロドラですよ!


レネ・ルッソが演じている、ヤリ手ババアですけども!!


仕事の出来るカッコいい女性像で、髪型やファッションも含めて、どことなくマドンナをほうふつでした。


そんな舞台で、ある殺人事件を発端に展開する奇妙な物語。


最初は、事件の真相を探るサスペンスなのかな、と思って観ていたら、やがてまさかのオカルト化。


オバケが出たーっ!


最終的に、なんとも立派なホラーに発展する、という、カオス充満の怪作。


珍しい美術系ホラーなのでした!


陰鬱な絵画とか、じ〜っと見ていると動いているような気がしたり、人物画と目を合わすのがイヤだったり、そんな美術に関する、ちょっとした恐怖を汲み上げて、大げさに表現しているところが良かったです。


アイデアは最高でした、アイデアだけは!


爆発的に面白くならなかったところは残念でした。


脇役にトニ・コレットも出ているのですが。

物語に大きくは絡んでこないトニ・コレット。


「なんで起用されたのかな」と思っていたら、自身の代表作「ヘレディタリー 継承」(2018年)以来の、怖〜い名場面ををご担当。


この人、すっかりホラー女として定着!


トニ・コレットの見せ場は、1人で見えない敵に襲われるという、1人芝居なんですよね〜。


そう思えば、ものすごく演技が上手かったです。


頼りになるホラー女でした。



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「SHADOW/影武者」★★★ [映画日記]

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チャン・イーモウ監督の新作ですよ。


中国の巨匠さまですよ、大旦那さま!


なんでも、「三国志」内のエピソード「荊州争奪戦」を独自にアレンジしたお話らしいです。


まずは「荊州」という字が読めませんでしたけども!


イーモウさんの作風イメージから「カラフルで華麗な作品なのかな」と思って観てみたら全く違う〜。

舞台である山里や建物、ファッションも含めて、シックなモノトーン。


屋外は常に雨がザーザー、霧がモクモクで結構な湿度感。


蒸し蒸ししてんの、洗濯物も乾かない状態!


鑑賞中は、水墨画の中に入り込んだかのような感覚に。

さすが、美意識の高さを感じました。


そんな、しっとりとした世界で、重臣と、重臣の美人妻重臣に瓜二つの影武者が、ドロついた心理ドラマを繰り広げますよ。


重臣と妻と影武者の三角関係、みたいな。


妻は夫にそっくりな影武者に抱かれてしまうのか?…という「抱かれ問題」。


影武者も、本当は人妻を抱きたいけれど抱けないという「ガマン問題」。


そんな寝室での出来事を、実夫が覗き穴から盗み見る「穴問題」等、性的なシチュエーションにハラハラいたしました。


重臣と美人妻が向かい合い、気持ちの高ぶりを琴の演奏で表現し合う場面がオモローイ。

夫婦の間には、暴力も暴言もありません。


ただ奏で合う。


弦のはじき合いなんですよ!


音楽夫妻だったのでした、山下達郎&まりや夫妻みたいな!!


夫婦役を演じた俳優は、実生活でも夫婦なんですね。

どおりで息がピッタンコでした。


後半のアクションは、ド派手で最高〜。

傘の骨部分が全て刃物になっている、という武器がコワくて楽しい〜。


「傘包丁」ですよ!


潜水する場面では、人々は何やら、背中に背負った竹の筒から伸びている管をくわえています。


みんなホースくわえてんの!


もしかして酸素補給ですか?


もしかしてボンベ!?


昔の中国人ってスゴイ、と思わせる場面の連続でした。


主人公の影武者に関する物語は、結構かわいそうな内容でしたけど、映画的には盛り上がったと思います。

幕切れも、巨匠らしくセンスよくまとめてました。


王の若い妹が、かわいかったです。


髪型はツインテールですよ!


荊州のアイドルと化していました。


「荊州」という字は読めませんが。



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「プロメア」★★★☆ [映画日記]

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日本のアニメ作品です。


主人公の青年ガロは消防隊員。


ロボットを操縦してレスキュー活動をするメカ隊員!


そんな未来感あふれる消防隊が相手にするのは発火人間ですよ。


人間なのに火を出すんですよ、キャンプで使う発火剤みたいに!


たしかに、発火人間はキャンプをするとき便利かもしんない。


バーベキューの火力も自由自在〜!


真冬も自分自身がホッカイロと化しますし!!


発火人間は、突然変異で発火するようになったらしく、普通の人間からは迫害されているという設定。

X-MENみたいな感じでした。


そんな消防隊と発火人間の戦闘場面が、動きも構図もダイナミックで圧倒されっぱなし。

着色も明るくド派手で、総合的に見てテンション高め、というか、上がりきってます。


笑っちゃうくらい大胆〜。


眺めているだけで元気になる映像でした。


海外の実写映画では、サイケデリックだったり、ドヨ〜ンとした世界観のものを「ドラッグ・ムービー」等と呼びますが。

今回の作品も、似たトリップ感があるものの、特徴としては健康的。


まるで体育でした!


消防隊は、マスコット・キャラクターみたいな感じで、ネズミを飼っているようなのですが。

そりゃまあカワイイですよ、アニメなので。


しかし、仮に実写化するとしたらタダのドブネズミ!


美少女キャラがネズミを肩に乗せている場面では「アンタ…ドブネズミのバイキンがうつっちまうよ!と衛生的に心配になりました。


今石洋之監督と脚本の中島かずきさんがコンビを組んだ作品を、今回初めて観たのですが。


とっても良いですね、ご陽気で!


世界中の人に観てほしいと思いましたけども、物語は、まあまあ普通かな。


新海誠監督や、細田守監督が手掛ける作品のように、国民的メジャー・アニメのポジションを狙ったのでしょうか、今回の作品では多くの有名人がボイスキャストに起用されています。


一流芸能人様ですよ!


主人公ガロ役が、声優が上手めの松山ケンイチさんで、大物の司令官役は堺雅人さんという。

作品を大ブレイクさせたそうなキャスティングだな、と思いました。


堺雅人さんて声に特徴があるから、声優には向いてる芸能人。


一発で「この声、堺さんだよね?雅人でしょ?と思いました。(←呼び捨てかい)


大ブレイクしたそうな割に、わずかにボーイズラブ・テイストを入れておりました。


少しBL要素を仕込んでおいて、「あとは腐った女子の想像力にお任せします」みたいな感じ。


種をまいてんですよ!


そんなところは小憎らしかったです。




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「アス」★★★ [映画日記]

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ジョーダン・ピール監督は、新時代の人種問題スリラー「ゲット・アウト」で、アカデミー賞脚本賞を受賞してしまったお方。


みんな仰天、まさか、まさかの受賞ですよ!(←失礼)


監督の新作スリラー「アス」も、あんな感じかな?…と思って観てみたら、人種問題を大きく絡めたわけでも、とくに凝った感じでもありませんでした。

誰もが楽しめる、王道のスリラー大作という感じでしょうか。


売れ線ですよ!


エンターテインメント作品内には、いろんな怖いものが存在すると思うのですが、吸血鬼とかゾンビとか。


肝っ玉母ちゃんとか鬼嫁とか!(←少し話がそれてます)


今回の作品では、また新しい怖いものをご提案!


始めました、新商売!!


今回、お楽しみいただく怖いものは、自分にそっくりな人間。


分身ですよ、瓜二つの!


理由もわからず、自分にそっくりな人間が、夜に真っ赤な服を着て、ハサミを握って襲ってくる、という、不条理感が満点のスリラー作品に仕上がっておりました。


同ジャンルの作品は、大抵の場合、主人公は若者と決まっておりますけども。

今回のヒロインは子持ちの主婦。

夫と子ども2人も、まとめて襲われる、という設定。


ファミリー向けスリラーなんですよ、ファミラー!


家族が最初に襲われる場面が、怖くてオモロかった〜。

怖すぎて笑った〜。


謎の解明やオチもあって、中身は濃いと思います。


怖いものの正体が、とても大胆で、ちょっぴり安い。

M・ナイト・シャマラン感覚〜。


正体を知ったとき「なんとも大きな風呂敷を広げてきたじゃん。続編も作るおつもりか?もうひと稼ぎなさるおつもりか?」と思いました。


主人公アデレードと、敵役の分身の二役を演じたのはルピタ・ニョンゴですけども。

ニョンゴがアカデミー賞助演女優賞を受賞した作品「それでも夜は明ける」を観たときは、彼女の演技力はまあまあ普通と思っていたのですが。


今回、ニョンゴは本気を見せた。


ニョンゴの本気…ニョン気ですよ!


主人公のおびえ、分身の狂気、それぞれを別々に怪演。


演じてみせた、別腹で!


「ニョンゴのアカデミー賞受賞は間違いなかったんだな」と思いました。


主人公の家族にも、分身がいて、やはり役者は二役で演じているのですが。

子役が、がんばっていたと思います。

怖いお子様たちでした。


主人公の友人役を演じたのは、ドラマ「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」等でエミー賞など、数々の賞に輝くモス子!(←エリザベス・モス)


テレビ界のお姫様ですよ!!


劇中では、ニョンゴとモス子が、対決構図になる場面があってワクワクしました。


アカデミー賞女優と、エミー賞女優の対決ですよ!


できれば、もうちょっとガッツリと、取っ組み合って対決してほしかった〜。


「この、テレビ上がり!」「うっせー、一発屋!」と罵り合いながら〜。




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「トールキン 旅のはじまり」★★★ [映画日記]

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トールキンですよ、トールキン。

 

ポチョムキンじゃありませんから!

 

「指輪物語」や「ホビットの冒険」でおなじみの作家J・R・R・トールキンの伝記映画ですよ。

まさか、あのお方を主人公にした映画が製作されるとは〜。

 

だったらボクちゃんの伝記映画も作ってほしい〜。(←格が違いすぎますか)

 

そういえば、トールキン個人について何も知らぬボクちゃん。

 

何一つ知らぬ無垢な赤子同然ですよ!

 

一体どんなお方だったのか、興味津々で本編がスタート。

 

冒頭から、第一次大戦の戦地で息も絶え絶えなトールキンさんにビックリしました。

ご苦労されたみたいです。

 

以降は回想シーンに入り、主に青春時代が描かれていて、瑞々しい愛と友情のエピソードが盛りだくさんでした。

 

トールキンさんは語学の天才で、いい学校に通っていた様子。

 

インテリ様でした、案の定!

 

書いている文字もキレイ。

まるでペン習字でも習っていたかのよう〜。

 

日ペンの美子ちゃんのやつですよ!

 

トールキンが通っている喫茶店も安いお店じゃありません。

 

あの子はドトールなんかに通わない!

 

高校生でありながら、行きつけは高級茶屋。

 

椿屋珈琲店みたいな店ですよ!

 

「ありゃあ、コーヒー1杯が700円はするね」と思いながら観ておりました。

 

そんな少年トールキンと、悪友3人がクラブを結成。

ときにイタズラ小僧っぽく、ときに熱く友情を育む様子は、まさにホビット風と言ったところでしょうか。

 

そんな感じで〜、戦地での経験が壮絶だったり、発音が美しい新言語を開発したり、少年時代はグループ行動をしたり、本編のいたるところに「指輪物語」や「ホビットの冒険」を匂わせる場面が、さりげなく仕込まれています。

 

まるで隠し味ですよ、カレーにおけるとんかつソースみたいな!

 

さりげなさすぎて、気付かないネタもあったかも。

元ネタをガツンと入れてこないんですよね〜。

 

ぶっ込まないんですよ、具を!

 

そのへんがお上品。

全体的に、文芸作風で高級感がありましたけども。

 

当たり前ですが、「指輪物語」や「ホビットの冒険」を知らないと、あまり楽しめない作品。

 

「指輪物語」と「ホビットの冒険」映画版(完全版)を全部観た後に、今回の作品を観ればいいと思います、約24時間かかりますが!

 

青年時代のトールキン役を演じているのはニコラス・ホルトなんですよね〜。

少年時代のトールキン役を演じた子役の方が、実物に似てるかな。

 

アラサーでありながら高校生時代から演じているニコラス・ホルトですけども。

 

童顔だからアリでした。

 

桃井かおり並みの卵肌ですから!

 


Tolkien

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  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Masterworks
  • 発売日: 2019/05/10
  • メディア: CD

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