「Summer of 85」★★★ [映画日記]
劇場で久々に観ましたよ、男子が男子に恋しっぱなしのBL映画。
ドBLですよ!
2018年に観た「君の名前で僕を呼んで」以来かな。
「君なま」以来かな?!(←略称?!)
フランスが生んだBL巨匠、フランソワ・オゾンさんが手がけた作品。
BL殿下ですよ!
オゾンさん、少々「君の名前で僕を呼んで」を意識してらっしゃいますでしょうか?
今作の時代設定は1985年夏、北フランスの海辺が舞台で、情緒たっぷり。
「君なま」の時代設定は1983年夏、舞台は北イタリアの田舎でしたので、なんとなくテイストが似てる気がしました。
今作では、裸ネタはあれど、過激な性描写はありません。
せいぜいベロチュー!(←十分ですか)
思った以上にライトな作風で、なんかこう「一般客も呼び込みたい」的な?!
「BL映画・決定版の座」を狙ってる的な?!
「オゾンさんも、一発当てたいのかな」と思いながら観てました。
中盤まではライト感覚なのですが、終盤あたりでは、オゾンさんらしく、ちょっぴりピリッとした、毒のある表現もありました。
「オゾンさん、何だかんだ言っても、結局アーティストだね」と思いながら観てました。
主人公は、16歳の冴えない男子アレックス。
アレックスは、子供なのに1人きりでヨットに乗り、沖に出ていてビックリ。
遭難したらどうすんの?
海辺で育った地元の子は、みんな、そんな感じなのでしょうか。
そんなアレックスが乗ったヨットが、沖で転覆。
見事にひっくり返ったわい、亀さんみたいに!
ああ、地元の子の大失態!
そこに颯爽と現れたのが、白馬ならぬ、ボートに乗った王子様(的存在)ダヴィド18歳。
海の向こうの方から、船の縁に片足を乗っけて、カッコよく登場するダヴィドを観て、「来た来た来た〜。抱き役のお出ましじゃーっ!」と思ってワクワクしました。
ダヴィドがアレックスを助けたことをきっかけに、仲良くなる2人。
そのうち抱かれる展開です。
「ダヴィド」ってお名前は、「デイヴィッド」っていう発音じゃダメなのでしょうか、デイヴィッド・ドゥカヴニーみたいな!
イメージが悪いんでしょうか、デイヴィッド・ドゥカヴニーだと?!(←失礼)
「ダヴィド」という発音で、ダビデ像を連想してしまいました。
あの裸像ですよ!
ダヴィド宅に招かれたアレックス。
ダヴィドのお母さんがアレックスに「アンタ、どうしたのビショ濡れで。早く脱ぎな。いいからお脱ぎよ!」と言って、みるみるアレックスを丸裸に!
パンツまで下ろされたわい!!
よそんちのおばちゃんに、わずか15センチの距離で、恥部をガン見される16歳の男子。
よそんちのおばちゃんがもらした感想、「あらま〜、よく育ってる」に、観てるこっちの顔が赤くなったわい!
昔のおばちゃんは、青少年の心に土足で入り込むものなんですよね〜、ズケズケと!
そんなアレックスが抱くダヴィドへの純愛は、思い通りにいかないし、泣きながら傷つけ合うし、イタさ全開。
誰もが通る道、美しくも恥ずかしい10代の恋物語でした。
ÉTÉ 85 (SUMMER OF 85) (MOV Vinyl) [Analog]
- アーティスト: JB Dunckel
- 出版社/メーカー: Music On Vinyl
- 発売日: 2021/07/16
- メディア: LP Record