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「NOPE/ノープ」★★★☆ [映画日記]

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意外です。
「ゲット・アウト」で出世したジョーダン・ピール監督って、「エヴァンゲリヲン」のファンなんですね。
 
アニメっ子なんですよ!
 
「日本のアニメって、米国のそんな奥地にまで刺さるのか〜、スゴイ」と思いました。
 
米国の人種問題を、ちょっぴり怖いシニカル・エンターテイメントに変換し、楽しませてくれているジョーダン・ピールさん。
 
ただいま、ブラック・スリラーの巨匠となっていますけども。
 
今回鑑賞した新作は、まさかのSFスリラーです。
 
人間が未確認飛行物体と対峙する、令和の「未知との遭遇」ですよ!
 
未知なる存在と遭遇する場面は、ワクワクしますね。
まさしく、昔「未知との遭遇」を観たときのような興奮を覚えました。
すっごく楽しい〜。
 
「ジョーダン・ピールさん、あなたまるでスピルバーグ。もはやブラック・スピルバーグと思いながら鑑賞していました。
 
田舎の夜空って、見上げていると、何か出てきそうな気がするものですが。
 
今作では、そんな「田舎の夜」ムードが活きていたと思います。
 
未確認飛行物体は、一見すると昔のUFOっぽいのですが、都市伝説感を排除して、独自の解釈がされていて新鮮でした。
 
未知なる存在のデザインは、なるほど、確かに「エヴァンゲリヲン」に出てくる使徒っぽ〜い。
 
それらのビジュアルが「シュールな美」というのが、これまた意外。
ジョーダン・ピールさんって、美的センスもあったんですね〜。
 
そうかと言って、いつもの人種問題も忘れていない、っぽいです。
 
「エンターテイメント業界を牛耳る白人に向けての風刺」がチラホラと見受けられました。
 
さりげない恨み節ですよ!
 
他のSF作品で、死んでいくのは有色人種のキャラクターですけども。
今作でヤラレていくのは、みんな白人でしたしね。
 
そんな感じで「スピルバーグ×エヴァンゲリヲン×白人風刺」という、見たことのない掛け合わせが実現していました。
 
今作は、続編やスピンオフへの波及も視野に入れている、とのこと。
ついにジョーダン・ピールさんも、ご商売に本気。
 
色気が出てきましたね、欲ですよ!
 
物語の主人公は、牧場の息子。
 
後取りですよ!
 
コミュニケーションが苦手な兄役は、「ゲット・アウト」で、アカデミー賞にまでノミネートされたダニエル・カルーヤさんですよ。
 
今作でも、「白人に、いたぶられてドギマギする演技」が炸裂。
 
今作では、白人どころか、未知なる存在にまで、いたぶられそうになっていました。
 
「いたぶられ演技」の幅を広げてきていました、宇宙の方面まで!
 
 


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