「母の残像」★★★ [映画日記]
2015年の旧作です。
イザベル・ユペールが母親役なのですが、冒頭から既に死んでいる!
出演シーンの全てが、回想か空想というフンワリした存在のママ。
まるで亡霊マザーですよ!
「母の残像」という邦題に納得できる役柄でした。
ママの職業は戦場カメラマン。
回想シーンでのイザベル・ユペールは、確かに信念を持った写真家っぽい振る舞いをしていて、演技の上手さを見せつけておりました。
イザベル・ユペールを母とする4人家族が絆を確かめ合う「家族ドラマ」というジャンルなのですが。
既に母が死んでいることを活かした構成に。
母の死後に遺品を調べていくうちに、いろいろと秘密が明らかになっていく展開ですけども。
そういうのって、よくある話。
「遺品あるある」だと思いました。
父にも、長男にも秘密があり、その全てが性的だというのが良い感じ。
仕方ありません、大人だもの。
抱いたり、抱かれたりしてるんですよ!
ママの存在はファンタジックなのですが、内容は赤裸々で生々しくて現実的。
そのバランスが魅力の作品でした。
また、ママ役がイザベル・ユペールで、父役がガブリエル・バーンというのが性的な役にふさわしい。
最適な人材ですよ、抱いて抱かれる60代に!
イザベル・ユペールの長男役がジェシー・アイゼンバーグっていうのも「なるほど〜」と思います。
なんとなくテンションが合う2人。
相性バツグンの、母子役でしたけども。
ジェシー・アイゼンバーグといえば、持ち味はクセ毛。
天然パーマが強みの男性!
…のはずですけども、なんと今回のヘアースタイルは直毛の短髪に。
ドライヤーで伸ばしてきたわい!
そうなると、若干味が落ちるジェシー・アイゼンバーグ。
鮮度が落ちんの、3日目の豚肉みたいに!
どうにかして天然パーマを復活させたい気分になりました、頭からバケツでお水をぶっかけてでも!!
母の仕事仲間で、ジャーナリストの男性役を演じているのはデヴィッド・ストラザーンなのですが。
持ち前の目ヂカラで、出番は少なくとも印象を残すストラザーンが流石なのですが。
小汚い「おじさんジーンズ」が似合いすぎ〜。
ストラザーンは細身だから、「おじさんジーンズ」の着こなしが貧相!
「ベストおじさんジーニスト」の称号を与えたくなりました。