「シカゴ7裁判」★★★ [映画日記]
タイトルの読み方は「シカゴなな裁判」じゃありません。
「シカゴセブン裁判」ですよ、「セブンスター」のセブン!
「シカゴ7裁判」っていうタイトル、ちょっと堅い気がするんですけど〜。
あんまり観たい気持ちにならないよねぇ。
ただの「シカゴ7」なら響きも良いと思うのですが、「マイルドセブン」みたいで!
1969年のシカゴにて、実際にあった裁判劇を、じっくりとスリリングに描ききった作品。
ベトナム戦争に反対し、暴動を招いた罪で起訴された活動家たち7人(俗に言うシカゴ7)が、どんなふうに裁かれたのかを伝える内容です。
本編中9割くらいが裁判シーンだったと思う〜。
判決映画の決定版!
判決ですよ、判決。
半ケツじゃありませんから!
この作品は、元々2007年の時点でスティーヴン・スピルバーグ監督作として製作が進められていたらしいですけども。
全米脚本家組合のストライキにより製作中断。
そして頓挫!
2018年になって、脚本を担当したアーロン・ソーキン自らが監督をすることになり、製作が再起動されたらしいです。
アーロン・ソーキンの脚本って、「ソーシャル・ネットワーク」(2010年)以外は、とくに何とも思わないんですけども。
ピンとこないんですよ!
しかしながら、実際の裁判を脚本にする、って大した手腕と思います。
制度、心理、社会背景ともに複雑だし、知識も必要。
長い本編時間の間、観客を退屈させない技術も必要と思う〜。
そんな観点で本編を見たところ、確かに脚本に「冴え」はある。
キレもあんの!
光るものを感じたわい!!(←だからプロの脚本家なのでしょう)
硬くなりがちな会話シーンの間に、わずかに「お遊び」を挟んできたりして、言葉による妙技を見せられました。
お上手でした!
監督としては、音楽の選曲や使い方がダサ目だと思う〜。
あえてダサい音楽を使ってんのかな〜。
裁判のクライマックスは、なかなか熱いです。
スポーツ映画みたいなノリの、「ロッキー」みたいな裁判劇!
人種問題など現代社会に通用するネタも豊富で、アメリカ人が好きそうな作品に仕上がってました。
出演者はアカデミー賞クラスの男優が結集〜。
シカゴ7メンバー役はエディ・レッドメイン、サシャ・バロン・コーエンなど。
弁護士役はマーク・ライランス、検事役はジョセフ・ゴードン=レヴィットで、裁判のキーパーソン役がマイケル・キートンでした。
裁判所に彼らが一同に集う場面は、なかなか濃厚〜。
アカデミー賞授賞式会場のような裁判所〜!
エディ・レッドメインは、活動家でありながら、いいとこの坊ちゃん風。
サシャ・バロン・コーエンは、変わり者でありながら頭脳は明晰、という、個性のあるキャラ設定になっています。
エディ・レッドメインが昔風の短髪になると、いいとこの坊ちゃんというか〜、いいとこのお猿さんみたい。
いいとこのお猿さんみたいなイケメンでした!(←フォロー)
主役はエディ・レッドメインだと思っていたのですが、世界的な人気作「ファンタスティック・ビースト」シリーズの顔ですし。
一応、主役はサシャ・バロン・コーエンということになってるんですね。
最後まで観ると「なるほど」という感じなのですが。
それでも、エディ・レッドメインの方が主役に見えてしまう不思議。
自分自身に、エディ・レッドメインの魅力が浸透していることを実感しました。
小ジワにヒアルロン酸が浸透していることを実感するみたいに!