「リヴァプール、最後の恋」★★★ [映画日記]
2019年に日本公開された「実話もの」ですけども。
実在した大女優グロリア・グレアムと、売れない若手男優との儚くとも美しい恋を描いている、ということで。
「百万本のバラ」by加藤登紀子の世界ですよ!
大女優役をアネット・ベニング、若手男優役をジェイミー・ベルが演じているのですが。
2人の魅力が素晴らしい〜。
アネット・ベニングは色気があるし、ジェイミー・ベルは母性本能をくすぐりそうだし、まずは素材が好相性。
ピーマンにミンチ肉を入れて「ピーマンの肉詰め」になる、みたいなケミストリーですよ!
2人がディスコ風ダンスを踊る場面があったのですが、ジェイミー・ベルのダンスがキレッキレ。
そりゃそうですわな、「リトル・ダンサー」で出世した子ですから。
踊って稼いだ子ですから!
アネット・ベニングの方は、寝ている場面で脱いでいた!!
モデルとなったグロリア・グレアム本人は、かわいらしさとセクシーさを持ち合わせた女優だったよう。
アネット・ベニングの、セクシー系に寄せた演技が巧みでした。
物語の最後には、若い頃のグロリア・グレアム本人の映像が出てきますけど、性格がサッパリ!
油っぽくないんですよ、キャノーラ油みたいに!!
演じているアネット・ベニングのビジュアルを含めると、総合的に「マリリン・モンロー×上沼恵美子」というようなキャラクターでした。
女は57歳、男は28歳という、年の差恋愛劇が繰り広げられるのですが、両者とも独り身だから、とくに障害もありません。
思い出を美しく語る場面が多く、やさしさに溢れた良い話でした。
ドラマ「SHERLOCK(シャーロック)」の監督作ということで、作風はガヤついてます。
退屈しないで観れますが、ムードは薄めでポップな感触でした。
グロリア・グレアムが家族に会う場面はスパイシー。
実姉がグロリア・グレアムに向かって「フン!アンタまた年下に抱かれてんのか、性懲りもなく!!」と不機嫌な対応。
また、グロリア・グレアムの実母は若手男優に「アンタ、あの子と結婚だけはやめときな。アンタが恥かく」と、こっそり告げだところが面白かったです。
グロリア・グレアム男ウケは良いけど、女ウケは悪そうだな、と思いました。
2人がデートしているときの禁句は加齢ワードですよ、「ババア」とか!
「ババア」の「バ」の字を出したとたん、グロリア・グレアムの機嫌は急降下。
若手男優の方は「ごめん、ごめん!違うの、違うの!」と、ひたすら謝罪していて、笑ってしまいました。
また若手男優役のジェイミー・ベルは、年上女性への謝罪シーンが似合ってました。
肩書きは、謝罪男優でいいくらいですよ!
観賞後、若手男優のモデルとなったピーター・ターナーさんご本人の写真を見てビックリ。
若い頃からハゲてるっぽい!
グロリア・グレアム本人の50代の写真を見たら、若々しくて、かわいい感じ。
モデルとなった本人2人のツーショットも、年の差を感じなくてお似合いなのでした「いきつけのバーのママと常連客」みたいな感じで!(←ホメ言葉)
男性の「若ハゲ」が活かされている好例でした。