「続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」★★★ [映画日記]
「キャラもの」です。
すっかり忘れてましたけど。
サシャ・バロン・コーエンって、2006年の話題作「ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習」でゴールデングローブ賞の主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) を受賞していたんですね。
「キャラ」で一発当てた人なんですよ、ふなっしー(の中の人)みたいに!
「ボラット」では、カザフスタン人ジャーナリスト「ボラット」に扮し、どっきりを仕掛けていたサシャ。
「ボラット」が有名になりすぎて、「もう、どっきりが仕掛けづらい。やりづらい」という理由もあり、映画の続編は見送られてきましたけども。
コロナ禍のトランプ政権という絶好のタイミングで大復活。
密かに続編製作が進められ、アメリカ大統領選を控えた2020年10月下旬、amazonプライム・ビデオでサプライズ配信〜。
大成功ですよ、茶の間へのドッキリも!
今だからこそ楽しめる、今しか楽しめない旬な映画になっています。
今すぐ食べないと腐るお刺身みたいな映画ですよ!
近年のサシャ・バロン・コーエンは、シリアスな映画や、ファミリー向け映画にも出てますけども。
やっぱり、「ボラット」のサシャ・バロン・コーエンは切れ味スゴイ。
鋭利ですよ、スパッとトマトが切れる包丁みたいに!
性、人種、宗教、銃社会、政界、コロナ、あらゆるタブーに踏み込んだ体当たりの「どっきり」映像を観て、ドン引きし過ぎて、逆にアッパレ。
むしろ称賛!
現代の炎上社会において、ハリウッドスターが、ここまで毒を吐き、一般人に対して失礼な態度ができるのはサシャ・バロン・コーエンだけだと思いました。
マネしたくても出来ぬ存在!
意地悪を徹底的に、容赦なくやっているのが素晴らしい。
ズバ抜けてんの!
なんたる性根!!
続編では、ボラットの娘トゥーター(15歳)まで登場。
似たもの父娘のユニットが、どっきりで見事なコンビネーションを見せるのですが。
娘トゥーター役を演じた見知らぬ女優さんが、「いくらなんでも」というくらい自分を捨てとる。
禁じられた女体ネタを惜しみなく体現。
まさに「女ボラット」!
「この子は、ギャラは1億円もらったほうがいい」と思いました、多分お嫁にはいけないから!!
娘トゥーター役を演じた女優さんは、オーディションで抜擢されたとのこと。
無名の女だからこそできる、あらゆる性的どっきりが衝撃的でした。
映画のクライマックスは、娘トゥーターが、トランプ氏の側近で「無類の女好き」と評判のルディ・ジュリアーニさんにハニートラップを仕掛けるという大ネタですよ。
まんまと引っかかるルディ・ジュリアーニさんにア然。
リアルに伸びてる鼻の下!
これは本当にルディ・ジュリアーニさん本人なのでしょうか!?
あまりにも鮮やかに引っかかりすぎて、役者さんに見えてしまいました。
サクラかと思いました!
このように、トランプ氏本人よりは、側近から狙い撃ちするという、いやらしい戦法ですが仕方ありません。
なかなか楽しめる映画でしたが、そのうちサシャ・バロン・コーエンが暗殺されないか心配になりました。
気をつけてやってほしいです。