「ショート・ターム」★★★☆ [映画日記]
2013年の旧作ですけども。
ブレイク前のあの子たちが出てますよ、ラー子やラミちゃんが!(←ブリー・ラーソンとかラミ・マレック)
後のオスカー俳優が2人も出演しているとは、見事なキャスティング・センスですな〜。
目利きですな〜!
物語の舞台は、問題を抱える未成年の保護施設。
青少年センターですよ!
そこで働く若い女性グレイス役がブリー・ラーソンで、新入りの同僚役がラミ・マレックです。
施設のお姉さんやお兄さんですよ!
まずは、心に傷を負い、時として荒れる青少年たちと真剣に向き合うお姉さんやお兄さんに頭が下がりました。
青少年の心の動きを読む洞察力、忍耐、体力、そして優しさ…あらゆる人間力が携わっていないと、こなせぬお仕事。
こんなお仕事もあるんですね〜。
青少年が危険物を所持していないか、お姉さんやお兄さんが定期的にお部屋をチェック。
ガサ入れですよ!
物を探す手つきが素晴らしく良かったです。
まるで「マルサの女」でした!(←古いですか)
時には、キレそうになる青少年を見た瞬間にアイ・コンタクトを取り合い、素早く対応を開始するお姉さんやお兄さん。
暴れる青少年の両腕を抱えて、動きを封じる「型」があることなどに、プロっぽさを感じました。
その技に名前を付けるとしたら「青少年固め」でしょうか?!
個性的な青少年が何人も登場して、様々なドラマを生み出してくれるのですが。
例えばキレた青少年たちが憎しみ合って殺し合う、みたいな、「米国の監獄もの」みたいな、ありきたりな展開にはなりません。
みんな悩みを外側には出さないで、自分の内側で処理しようとする場面が印象的。
「子どもって、そうなんだな」と思いました。
闇を抱える少女が作った童話の内容が、「サメと友達になりたいために、自分の足を全部食べられてしまったタコ」っていうのも凄みが効いてました。
監督と脚本を担当したデスティン・ダニエル・クレットンという人は、実体験を元に話を作ったそうで、細かいことがリアルで最高でした。
とくに、青少年たちからは、もらい泣き〜。
こういう自然な感動場面は、なかなかお目にかかれないです。
現場にいた人だからこそ表現できる感動場面でした。
物語が進んでいくと、施設のお姉さんやお兄さんにも、子ども時代にはいろいろあった、ということが判明。
お姉さんやお兄さんが持つ優しさの理由も少しづつ見えてくる、という盛り沢山の内容でした。
小さな施設の割にネタは豊富な、子ども大作でした!
ああボクちゃん、こんな傑作を2020年の今まで見逃していたんですね〜。
それにしてもブリー・ラーソンという素材には、気が利くダサい女性役がピッタンコ〜。
似合うんですよねダサい格好が、ラガーシャツとか〜。
ラガー女ですよ!
メイン路線を、美人女優よりも庶民女優に定めて大正解〜!!
後に同じ監督・脚本作「ガラスの城の約束」や「黒い司法 0%からの奇跡」にもブリー・ラーソンは引き続き抜擢されている、ということで。
そっちの作品も観てみたいな〜と思います、amazonプライム・ビデオ内に入ってれば〜。
追加料金0円ならば〜!