「ボストン ストロング 〜ダメな僕だから英雄になれた〜」★★★ [映画日記]
ジェイク・ギレンホールが製作と主演を兼ねて入魂。
入れ込んでんの!
2013年のボストンマラソン爆弾テロ事件で、両足を失うという重傷を負ったジェフ・ボーマンさんに焦点を当てた物語です。
同事件を扱った作品には、マーク・ウォールバーグ主演の「パトリオット・デイ」がありますが、あっちはテロリスト捜査が中心。
こっちは事件捜査シーンはほとんどなく、FBIが出てきたとしても顔は映りません。
顔出しNGだったのかもしれませんが、すっぴんだったから!
テロ場面が恐ろしく、テロの被害に逢うのは、裕福でもない一般庶民。
「テロとは本当に腹立たしく、許せないもの」と思わせてくれる導入部。
「もしも自分が被害に遭っていたら。あるいは被害者の家族だったとしたら」と考えながら観てしまい、涙が出て仕方がありませんでした。
その後は、被害者における人生の変わりようが、ものすごく細かく描かれています。
重傷のボーマンさんが、包帯を取る場面だけでも長いです。
それだけでも激痛で、ものすごく辛いということなのでしょうね。
原作は、ジェフ・ボーマンさんによる回顧録「ストロンガー」ということで。
本編にはボーマンさんの生活情報が満載ですよ、恥ずかしいくらい!
排便情報から、女性を抱いた情報まで包み隠さずですから!!
ボーマンさんが働いていた職場は、スーパー「コストコ」だったんですね〜。
「コストコ」の上司が、すごくいい人で良かったですけども。
ボーマンさんに、「ダメ人間」の一面があることが今作の特徴。
ガールフレンドとの待ち合わせに、度々遅刻しているというボーマンさん。
約束があっても、お部屋でグズグズしてしまうグズ男さんなんですよ!
嫌気がさしてるガールフレンドとは、破局と復縁を繰り返す仲。
抱いてズルズル続く仲!
そんな2人を見ながら「正直、別れた方がいい」と思ってしまいました。
しかしながら、この2人のラブストーリーがドラマチック。
やっぱり映画には必要ですね、抱いたり抱かれたりする要素は!
「テロでの重傷」がメインのお話かと思いきや、最終的には「テロでの重傷」を人生の一部にして、1人の男性が成長を遂げるお話に。
主役はテロではなく人である、という転換がお見事でした。
ボーマンさんのガールフレンド役を演じているのはマズ子!(←タチアナ・マスラニー)
ドラマ「オーファン・ブラック 暴走遺伝子」にて1人数役を演じ、ゴールデン・グローブ賞他、数々の賞を受賞しているマズ子ですけども。
濃厚な芝居をかましてくるジェイク・ギレンホールの脇だと、色あせて見えてしまって残念でした。
霞んで見えたわい、霧の摩周湖みたいに!
同時に「ジェイク・ギレンホールって、やっぱりスゴイな」と思いました。
ボストンを本拠地とする野球チーム「レッドソックス」がフィーチャーされたりと、ご当地応援ムービーとしての役割もある今作。
普段はアメリカ的なノリは苦手ですが、今作のように映画化で被害者を支援するという、アメリカっぽい大らかなノリは良いと思う〜。
アメリカらしい感動作でした。
「ハーフネルソン」★★★ [映画日記]
amazonプライム・ビデオで映画を観るときは、「なるべくなら新しい作品を」と思っているのですが。
なるべくなら新鮮素材を取り入れたいじゃないですか、お野菜でも豚肉でも!
メニュー画面で映画をグルグル検索していたら、「2017年」と新しめな表記のあるライアン・ゴズリング主演作を発見。
「こんな映画あんの?知らなんだ」と思って早速再生してみたけども、おかしい。
臭う!
これは本当に2017年の作品なのか、ライアン・ゴズリングがえっらい若いけど?
どう見てもアンタ20代!
ライアン・ゴズリングの性歴史だと、まだレイチェル・マクアダムスを抱いてる頃の姿では?!
一時停止して、作品について調べてみたら、本当は2006年製という大旧作でした。
amazonプライム・ビデオさんにバカされたわい、まんまと!(←amazonプライム・ビデオでは、年表記が変なことはよくあります)
そのままウィキペディアで作品解説を読んだところ。
なんと今作で、ライアン・ゴズリングが初めて米アカデミー賞の主演男優賞にノミネートされたという。
彼が演技派への道に進むきっかけとなった作品で、監督は2019年のアメコミ大作「キャプテン・マーベル」を手がけたライアン・フレックと判明してビックリ。
売れっ子たちの出世につながる作品だったのでした。
ああ、人に歴史あり。
amazonプライム・ビデオで歴史発見!
物語の舞台はブルックリンの中学校。
黒人やヒスパニックの子ばかりのクラスで、真摯かつユーモア満点の授業で人気の白人教師ダン・デューンを演じているのがライアン・ゴズリングです。
そんなダン・デューン先生も、実はドラッグの依存に悩んでいる、という基本設定。
パッと見のジャンルは「バッド・ティーチャーもの」。
「地獄先生もの」ですけども。
黒人やヒスパニックの子に白人教師が国の黒歴史を論じる妙、大人から子どもにまで広がっている薬物ビジネス、白人教師の家族が罪悪感なく口にする差別用語など、背景にはアメリカの闇が見え隠れ。
社会派作品としての一面があるところが特徴だと思います。
そんな中、ダン・デューン先生と、彼のドラッグ依存を知ってしまった女子生徒ドレイとの間に、友情が芽生える展開。
近年ですと、人種の多様性を重んじる映画作品はたくさんありますけども。
2006年に製作された映画で、ここまで人種の多様性に踏み込んでいるとは驚き〜。
子どもって未来を描ける材料ですけども。
白人男性教師と黒人女生徒との友情は「未来はこうあるべき」と思わせてくれました。
「学園もの」としては、生徒が先生の私生活に入り込む場面がワクワクしました。
ある日、女子生徒ドレイが自宅の鍵を無くしてしまい、ダン・デューン先生が1人で暮らすアパートに行くことに。
おじゃまするんですよ!
ドレイが先生んちの棚を見て、「この写真の人は誰?」「この本、貸してほしい」など興味津々なのですが。
なにげなく先生に「今晩、女と会うの?(抱くの?)」と問いかけ!
性の質問ですよ、セクシー・クエスチョン!!
女子中学生らしい一場面。
実に生娘らしかったです!
そんな質問も、先生に魅力が備わっているからこそ。
確かに、20代のライアン・ゴズリングはヤク中でしたが魅力十分。
ひとつも鍛えていない、筋肉のない体でしたが、それでも十分。
アパートはボロ屋で、便所も尿が飛び散ってそうで汚かったけども十分!
「イケメンだから許されること」づくしでした。
「ラ・ラ・ランド」監督のNetflixドラマ「ジ・エディ」路線が音楽重視。ほとんどのバンド役が本業ミュージシャン。 [海外ドラマ日記]
映画「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼルが製作・監督を担当した音楽ドラマ「ジ・エディ」(全8話)を、Netflixで観ております。
ただいま第4話まで観終わりました。
観る前は「一体どんなドラマだろう。ラ・ラ・ランドみたいな楽しい感じかな」と、ワクワクしていたのですが。
良い意味で裏切られました、渋いです。
ジュースじゃありません、お番茶なんです!
舞台はパリのジャズ・クラブ「ジ・エディ」。
夜の店ですよ!↓
店内から屋外へ、そうかと思ったら今度は屋外から店内へ、カメラがグルグル移動する「オールロケ感」がたまりません。↓
店長の娘も、広瀬すず感がたまりません。↓
主人公は店長エリオットで、脇役はバンドのメンバーなのですが。
ほとんどのバンドメンバーが本業ミュージシャン。
演奏シーンが圧巻のクオリティで、「劇よりも音楽重視」という作風です。
あらゆる冠婚葬祭で、ときに優しく、ときに熱く奏でられる音楽たち。
それらのセッションが生まれる現場感とか、生っぽさがよく出ています。
パリのロケーションとかも含み、「デイミアン・チャゼルって、こういう世界が好きで、粋に感じてるんだな」と思いました。
こちらがバンドの演奏場面。↓
一応ドラマなので、殺人事件の真相を探るストーリーが付けられてますが、さほど重要には感じません。
物語は「客引き」程度の扱いという、割り切り方。
音楽好きの視聴者に喜ばれそうなドラマになっていると思います。
サントラもあるんですね。↓
店長エリオット役は映画「ムーンライト」のケビン役だった人。
バンドのボーカル、マヤ役は映画「COLD WAR あの歌、2つの心」のヒロイン役だった人が抜擢されてます。(←名前を覚えてやんな)↓
つまり、デイミアン・チャゼルも「COLD WAR あの歌、2つの心」を観て、「いいな」と思ったのでしょうね。
こちらは、マヤ役の人と、ブラッド・ピットとの記念写真。
「大阪のおばちゃんに捕まったブラピ」感がすごいです。↓
舞台がパリということで、フランスの俳優さんもたくさん出ています。
夫婦役で出てきたのは、タハール・ラヒムとレイラ・ベクティですけども。↓
近年だと、タハール・ラヒムは、映画「ダゲレオタイプの女」の主人公として、レイラ・ベクティは映画「シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢」の鬼コーチ役として知られてますけども。
2人は実生活でも名の知れた夫婦。
実生活でも抱いてるんです!
こちらのお写真は普段の夫妻。
中央にレア・セドゥを挟んでおります。↓
飾り気のない、ダサ・シャツのレア・セドゥが新鮮〜。↓
フランス芸能界の姉貴的存在になりそう〜。↓
「ハート・オブ・マン」★★★ [映画日記]
amazonプライム・ビデオで観ました「ハトマン」!
スポーツエージェントとしてバリバリ働くキャリアウーマンが、ふとしたことから「男性の心の声が聞こえる能力」を身につけますよ。
ひょんなことからですよ!
人種、性別、年齢…あらゆることで偏見を感じていたキャリアウーマン。
クサクサしていたキャリアウーマン!
そんなキャリアウーマンが「男性の心の声が聞こえる能力」を使い、仕事で一旗あげようとするお話です。
「男心」で天下を取ろうとする話!
タイトルは「スーパー・キャリアウーマン」でも良いと思う〜!!
ノリノリのコメディ路線で楽しい〜。
「音楽使いも上手だし、いくら何でも楽しすぎる〜」と思ったら。
監督は「ヘアスプレー」や「ロック・オブ・エイジズ 」のアダム・シャンクマンだったんですね〜。
今作は、「ハート・オブ・ウーマン」(2000年)のリメイクですけども。
「ハート・オブ・ウーマン」を観たときも、「すごい傑作」と思いましたけども、ええまだボクちゃんも若かった頃。
ネンネだった頃ですけども!
異性の心の声が聞こえてしまう、という設定って、人間の二面性が浮き彫りになる設定なんですよね〜。
「本音とたてまえ」という人間ドラマの醍醐味が、いとも簡単に出せる最高の設定。
また、異性の心の声が聞こえたからって、人生は成功しない。
異性の心の声なんて実は聞こえなくても良い、という展開になるところが、また良いです。
いっぺん失敗することにより成長物語が描けるので、どこか感動的に仕上がるのでした。
キャリアウーマンのアリ役を演じているのはタラちゃん!(←タラジ・P・ヘンソン)
昔は、渋くて静かな演技で売っていたタラちゃんですけども。
近年では、ドラマ「Empire 成功の代償」の破天荒な女クッキー役で大ブレイクしたということで、今作では同系統のコメディ演技が大爆発。
ハジけた演技が本当にお上手〜。
抱かれ方もロデオっていう!
実年齢はアラフィフのタラちゃんですが。
抱かれた男優の年齢は33歳って、えらい年下。
タラちゃん演じるアリが、エレベーターで引っ掛けて抱かれようとした殿方も、えっらい年下。
もしかしてタラちゃんの年齢設定は、アラフォーくらいだったのかな。
ロデオっていう抱かれ方は、せいぜいアラフォーくらいまでしょうしね、知らんけど!
ちなみに、エレベーターで引っ掛けた殿方役を演じていたのは、映画「トワイライト」シリーズ等でブレイクしかけたケラン・ラッツと判明してビックリ。
全く気づきませんでした。
地道な活動をしてますね、エレベーターで引っ掛けられる役とは!
くすぶってますね、エレベーターで!!
今作ではプロデュースも兼ねているタラちゃん。
作品には「白人男性社会に物申す」要素を強めに入れてきてましたけども。
男性の心の声が聞こえる割には、ハラスメント用語が出てこない等、「白人男性も悪い人ばかりではない」とでも言いたげな、細かい配慮が見受けられました。
つまり、肝心なことは何ひとつ聞こえてこなかったわけですけどもね〜。
いろいろと調整が大変なんだな〜と思いました。
タラちゃん主演作は、今作も含めて日本未公開になることが多いのですが、がんばってほしいです。
「若おかみは小学生!」★★★☆ [映画日記]
多くの人からオススメいただいていた2018年のアニメ作品が、Eテレで放送〜。
主人公の少女「おっこ」は小学6年生。
女児!
タイトルのイメージからも「子ども向けですか?プリキュアだかマニキュアだかみたいな感じですか?」と思われがちですけども。
観てみたら、絵も動きも美麗な、大人も楽しめる「お仕事ムービー」に仕上がっておりました。
両親を事故で亡くし、祖母が営む小さな温泉旅館に引き取られたおっこ。
「おばあちゃん子」に転向!
自ら、若女将として旅館の仕事を手伝うことになるものの、旅館の客たちが個性的。
「あれ食べたい」「これは食えん」など、イレギュラーな申し出が多数!
もう〜、さばくのが大変!…という、今にも若女将が舌打ちしそうになる展開です。
お客さんを満足させることに、仕事の楽しさ、意義を見出すおっこの姿が微笑ましい。
おおむね、ノリは「魔女の宅急便」みたいな感じでしたけども。
クライマックスで心理ドラマが急展開。
心をえぐってくんの!
「人のために生きるか。自分のために生きるか」という、人生の選択がダークに迫ります。
このまま優等生の女将になるか、ダークサイドに落ちて不良の小学生ダースベイダーになるか、っていう選択肢!
「両親を亡くした」という心の傷が癒え、ようやくかさぶたになりかけたと思ったら、それを客によって見事に剥がされてしまうんですよね〜。
かさぶたが剥がれた心の傷口に、思いっきり塩を揉み込まれるおっこ!
しみるわい、世間のしょっぱさ!!
仕事の現場で、プライベートな事情で身動きが取れなくなってしまう、おっこに同情〜。
観ながら、「こっ、これは。う〜ん」と思って、もらい泣き〜。
もしもおっこがボクちゃんだったら、迷うことなくお客をビンタ!
そのまま走って旅館を飛び出し、二度と帰っては来ないでしょう。
かわいいアニメ作品に見えて、名場面は壮絶でした。
序盤から、おっこは幽霊が見える、というファンタジー要素が組み込まれているのですが。
オバケが見える、オバケッ子!
そのままず〜っと、死んだ者(過去)と折り合いを付けていたおっこですが。
ラストシーンまで行くと、生きる者(現在〜未来)と折り合いを付ける姿になっているんですよね〜。
おっこの成長を見事に表現している演出でした。
女児の「お仕事ムービー」となると、お決まりの場面が、怖い先輩からの猛シゴキ!
あるいは、いじわるな同僚からの鬼対応がありますけども。
今作ではイビリ皆無!
イビるコンセプトではないのです。
優しい人からの見守りがあるとはいえ、基本的に自分で成長していくから感動を誘います。
子どもだって、自分と向き合って生きているんですよね。
劇場版 若おかみは小学生!Blu-rayスタンダード・エディション
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「告白小説、その結末」★★★ [映画日記]
2017年のミステリー作品です。
主人公は、自伝がベストセラーになった女流作家デルフィーヌ。
デル子先生ですよ!
スランプ気味のデル子の前に、ファンを名乗る美女エルが現れて親しくなるものの、だんだんエルの態度が大きくなって。
人んちに、我がもの顔で上がり込む、ズケズケ女に急成長!
「アンタのパソコンのパスワード教えて」とまで言い出す始末。
デル子もデル子ですよ、パスワードを即答!
やがてデル子のファッションを真似るわ、デル子宛てのメールは勝手に読むわで、エルの奇行が目立つようになる、という展開です。
小説家を題材にした「出版もの」映画ですけども。
「もしかしてエルって怖いストーカーなんじゃないか」と思わせる、スリラー仕様。
ラストシーンでは「もしかしてエルって存在しないのではないか」と思わせて、ミステリー路線に着地。
言われてみれば、本編中は、ほとんどデル子とエルの2人芝居。
「デル子が心の中で生み出した親友がエルなのかな」と思って、もういっぺん最初から観直したくなりました。
「BASED ON A TRUE STORY」っていう原題も粋に感じる、大人風味のミステリー映画に仕上がっておりました。
監督は、今では「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」劇中のキャラクターとしての方が有名になりつつあるロマポラ!(←ロマン・ポランスキー)
現在80半ばのロマポラ。
作風も、良い意味で古臭くて最高〜。
今作がモノクロ映像だったら、まるで1960年代の映画みたいなノリになりそう〜。
逆に、今どきの感覚からすると刺激は無いわな。
ピリ辛のおつまみ、って感じじゃない。
年寄りの板前さんが作った、甘めの煮物という感じでした。
デル子先生を演じたのは、ロマポラの実嫁エマニュエル・セニエで、エル役を演じたのはエヴァ・グリーンなのですが。
まずは言語がフランス語の今作で、フランス語をペラペラしゃべるエヴァ・グリーンにビックリ。
「猛勉強なすったんか?もしくは、睡眠学習でもしたんか?」と思いましたけども。
後で調べたらエヴァ・グリーンてフランス人だったんですね。
元からパリっ子!
ハリウッド大作での印象が強いので「へ〜」と思いました。
今は日本語も勉強しているというエヴァ・グリーン。
意外とガリ勉!
日本語もペラペラになったら、日本映画にも出てほしい〜。
合うと思う〜「吉原の遊女」役〜。
出演したハリウッド大作では非現実な役が多く、ファンタジックなお衣装を着ることが多いエヴァ・グリーンですけども。
今作でのエヴァ・グリーンは日常着。
ユニクロ!(←多分違う)
普通の服を着て、カフェでお茶しているエヴァ・グリーンが新鮮すぎる〜。
しかも、めちゃめちゃキレイ〜。
こんな人が本当にカフェにいたら、ガン見してしまう〜。
鑑賞中は、エヴァ・グリーンに向かって「キレイやわ〜。べっぴんやわ〜」を連発しておりました。
劇中では、ときどき激怒なさるエヴァ・グリーン。
あのべっぴんさんが、般若の形相に早変わり!
「もはや持ち芸」と思いました。
ライアン・フィリップはオワコンなのか?!主演ドラマ「ザ・シューター/極大射程」が意外とオモロイ。 [海外ドラマ日記]
いや〜、ライアン・フィリップな〜。
かつて人気ドラマ「glee/グリー」劇中で「ライアン・フィリップなんてオワコン」と揶揄されてしまった男優ですけども!
最近AXNで放送されているライアン・フィリップ主演ドラマ「ザ・シューター/極大射程」が、意外と面白いです。
上出来だよフィリップ!
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*こちらはAXNでの番組・放送情報。↓
わたくしは、全3シーズンが配信済みのNetflixで観ましたけども、ついつい先が観たくなる本格サスペンス・アクション・ドラマに仕上がっておりました。
ベストセラー小説が原作だからか、浮ついた感じがなくて良いんですよね〜。
「ザ・シューター/極大射程」といえば、マーク・ウォールバーグが主演した2007年の同名映画がありますけども。
今回のドラマは基本設定は映画と同じで、マーク・ウォールバーグと、映画の監督だったアントワーン・フークアがプロデュース。
簡単に言えば、マーク・ウォールバーグのビジネスの一環です。
近年のアントワーン・フークアって、「イコライザー」シリーズとかが代表作ですけども。
映画「ザ・シューター/極大射程」の監督もしていたんですね〜。
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ドラマでは、主人公で、引退した敏腕狙撃手ボブ・リー・スワガー役をライアン・フィリップが演じているのですが。
頭も良いしケンカも強いという、カッコいい役。
風向きや距離を気にしたり、常にスナイパー目線で、自分を陥れた敵を倒そうとするところが特徴で、他作品には無い味わいになっています。
こちらは大自然の中での場面ですけども。↓
立ちションするわけでもなく、やっぱり射撃をするのでした。↓
ライアン・フィリップといえば。
アビー・コーニッシュとの不倫でリース・ウィザースプーンと離婚。
ハリウッドの「天城越え」カップルでしたけども!↓
アビー・コーニッシュと別れた後は、「ピッチ・パーフェクト」のアレクシス・ナップを、はらませました。↓
アレクシス・ナップと別れたら、すぐにアマンダ・セイフライドを抱きました。
無名女性との交際歴も含めたら、けっこうな数になるライアン・フィリップ。
ホント、ハリウッドの暴れん坊!↓
しかし、ライアン・フィリップとアマンダ・セイフライドのツーショットは絵になりますね。
高校時代に、こんな先輩カップルがいたら憧れていたと思う〜。↓
そして、当ブログで出番が多いアマンダ・セイフライド。
一体、何人のハリウッド男優の元カノなのか?!
というわけで。
かつては「オワコン」と揶揄されていたライアン・フィリップですけども。
今でも立派な現役でした、ある意味!
現在のライアン・フィリップが誰を抱いているのかは不明ですけども。
ライアン・フィリップとリース・ウィザースプーンには、父母にそっくりの娘アヴァ・フィリップがいるのですが。
最近では、娘アヴァが、ポール・マッカートニーの孫アーサー・ドナルドとデートしている現場が目撃されてます。
アーサー・ドナルドって、ライアン・フィリップと違ってマジメで感じ〜。
オシャレ感も全くない地味っ子!
リース・ウィザースプーンが娘に「お父さんみたいなタイプは最悪」って教育しているのかな。↓
しかし、ついにボクちゃんも、ライアン・フィリップとリース・ウィザースプーンの娘までチェックするようになりました。
このままいくと、孫までチェックすることになりそうです。
*海外ドラマBOARDでも「ザ・シューター/極大射程」について書かせてもらいました。
ネタバレはありませんので、ぜひぜひご覧ください。(タイトルをクリック↓)
「インスタント・ファミリー 〜本当の家族見つけました〜」★★★ [映画日記]
「インスタント・ファミリー」ですよ「インスタント・ファミリー」。
「インスタント・ラーメン・ファミリー」じゃありませんから!
2018年の米国製、「養子もの」です。
日本ではヒットしづらい「養子もの」映画。
マーク・ウォールバーグ主演というスター映画でありながら、日本未公開になってしまった作品です。
「なんちゃって家族」「パパVS新しいパパ」などを手掛けたショーン・アンダース監督作ということで。
代表作が「なんちゃって家族」「パパVS新しいパパ」「インスタント・ファミリー」というのもスゴイですけども。
血の繋がらない家族映画の巨匠なんですよ!
今作もコメディ映画の体なのですが、ショーン・アンダース本人の体験に基づいた、実話ベースの物語になっているところが特徴。
細かい養子エピソードにはリアリティが感じられました。
きっと「養子あるある」映画なのでしょう!
「移民の養子をもらうなんて、白人の同情心」という自虐ネタをベースにしながらも、養子と育ての親が紡ぎ出す、人間の「美と醜」がクッキリ。
良い作品だと思いました。
どういうわけか観ている間、たいていの場面で泣いていたボクちゃん。
「もしかしてボクちゃん、前世では養子だったのかも。貴族か富豪にもらわれ、何不自由なく育った子だったのかも」と思いました。(←ああ、せめて前世では)
物語は、マーク・ウォールバーグとローズ・バーンが演じる夫妻が「養子をもらおうかな。やっぱりやめようかな」と思う場面から始まりますけども。
まずは、夫妻が検索した「養子サイト」にビックリ。
養子がズラリとカタログ化、まるで養子のゾゾタウン!
「さすが米国。養子の本場」と思いました。
養子が欲しくて管理センターに行くと、まずはセミナーから受講しなくてはならないんですね。
養子セミナーですよ!
そこでは、講師が里親候補たちに指導しますよ「可愛いものじゃない。養子に夢を持ちなさんな!」と。
「夢の破壊」から始めんの!
「なるほど」と思い、観ながら笑ってしまいました。
ちなみに養子管理センターで働いているソーシャルワーカー役はオクタヴィア・スペンサーでした。
相変わらず、白人を斜め上から見下ろす演技が見事でした。
里親が養子を選ぶときは、公園で放し飼い状態になっている養子候補を見物。
まるで養子のジュラシック・パーク!
里親候補にソーシャルワーカーが言いますよ「養子をもらうなら、その子の兄弟姉妹も一緒にもらったほうが良い。その子たちのために」と。
複数いっぺんに引き取るんですよ、まるでまとめ買い!
「それもスゴイな〜」と思いました。
養子を決めるスケジュールには、妻がキレてましたし「婚約を決意するのには何ヶ月もかかったのに、養子を決めるのは来週まで、って。そんなの無理」と。
養子をもらうまでの手順、里親周りの家族の反応などを細かくピックアップ、おもしろおかしく表現しているところが素晴らしかったです。
物語は、いかにも養子っぽい人情エピソードでクライマックスを迎えるのですが。
「白人の同情心」であったとしても、それも愛。
絆の深さは血縁に無関係、ということは万国共通なので、とっても感動できました。
夫妻が迎えたのは子は、3人きょうだいなのですが。
15歳の長女が、かわいすぎる〜。
長女役を演じたイザベラ・モナーちゃんて、「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」では、カルテルの娘役として出てた子なんですね。
そして「トランスフォーマー/最後の騎士王」で、すでにマーク・ウォールバーグとは共演済みだったという。
売れ筋の子!
今作のプロデューサーもマーク・ウォールバーグが兼ねている、ということで。
マーク・ウォールバーグがイザベラ・モナーちゃんを気に入ってる感じ〜。
仕事でも「パパ役」という感じでした。
「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」★★★ [映画日記]
「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」、略してBBCですよ、BBC。
CCBじゃありませんから!
1980年代のアメリカで、実際にあった事件の顛末を描いております。
20代の青年だけでおこした投資団体が「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」。
はりきってんの、若造が!
エブリデイ、プレゼン、プレゼン!!
「いいですね、お若い殿方は。夢がありなさる」と、ふと思いましたけども。
「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」の正体は、投資されたお金を「儲け」だと偽って配分している詐欺団体だったのです。
トラブルに巻き込まれて存続の危機を迎えた「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」の一員が、犯罪行為に身を染めてしまう、という展開です。
ビジネス感が満点の「金融ムービー」のようなスタイルで始まる物語ですけども。
終わる頃には、狂気の「クライム・ムービー」になっているという展開が面白いです。
1980年代のファッションやアート、音楽等カルチャーも盛り込めますし。
これは映画化に最適のネタ。
掘り出し物件ですよ!
「さぞや本国でヒットなすったのでしょうな」と思ったら。
本国では、公開当時に出演者のケビン・スペイシーのセクハラ問題等でゴタついた上、前評判も振るわなかったせいでコケたらしいです。
最高のネタをドブに捨てたようなもんですよ、活きのいい大トロを腐らせたみたいな!
劇中の「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」も大儲けを夢見て大失敗したから、その点では製作陣とリンク。
みーんな大コケ!
ボクちゃんの人生だって、ひとっつも儲かってナーイ!!
大儲けするのは難しい、ってことがよく分かる作品でした。
主演は「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」のトップ、ジョー役を演じたアンセル・エルゴート。
共演はジョーの親友ディーン役を演じたタロン・エガートンということで、米英の若手スターが大共演しています。
アンセル・エルゴートは「元々は純朴な青年だった」という設定がピッタンコ〜。
生きてました、いなか顔!
タロン・エガートンの方は、かわいい顔をしていながら、したたかで腹黒という、悪女みたいな役を演じきっていて「さすがだな」と思いました。
こんな役、タロンの代表作「ロケットマン」でのエルトン・ジョン役に比べたら簡単だったことでしょう。
何をやっても負けるんですよ、エルトン・ジョンには!
女優陣はエマ・ロバーツ(ジュリア・ロバーツの姪)や、ビリー・ラード(キャリー・フィッシャーの娘)というとで。
スターの男優陣に比べると、女優人は大幅にスケールダウン!
お安くあげたわい!!
しかし2人の女優は、親族が有名人なので、なんとなく豊かな気持ちにはなれました。
間接的な豪華キャストですよ!
「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」の一員で、あんまり出番もない男優を「どこかで見たことがある」とモヤモヤしていたのですが。
観賞後に調べたら、それはジェレミー・アーヴァインでした。
「戦火の馬」(2011年)の主演に大抜擢されていた馬男優ですよ!
今は「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」の下っ端としてくすぶっているとは!!
少し切ない気持ちになりました。
いつか「戦火の馬2」での主演でカムバックできるといいのですが。
その点でも「大儲けし続けることは難しい」と思わせてくれる作品でした。
「死の谷間」★★★ [映画日記]
地味ですが、これが映画のタイトルですよ「死の谷間」。
谷映画ですよ!
ブレイク寸前のマーゴット・ロビーが主演している、2015年の近未来SF作品です。
マーゴも売れる前はいろいろな映画に出ていたんですね〜。
いろんなB級映画でどさ回りしてたんですね〜!
舞台は、核戦争で滅びた世界の中で、放射能汚染から逃れたオアシス的存在のお山。
冒頭から、ショットガン一丁を手にしたマーゴット・ロビーが、ワンコを連れて森をパトロールしてましたけども。
まだ少女のようにあどけない顔立ちのマーゴ。
あの美人がダサ服にスッピン!
手際良く動物狩りの罠をチェックしたりして、利発そうなマーゴが風の谷のナウシカのよう。
まるでナウシカ女!
そんな森で、マーゴが黒人男性と出会うのですが。
演じる黒人男優を、どこかで見たことがある…。
それは「ブラックパンサー」の人か、「それでも夜は明ける」の人か、どっちかだと思いました。(←極端な二択ですが)
正解は、「それでも夜は明ける」のキウェテル・イジョフォーでしたけども。
なんべん書いても覚えられない名前キウェテル・イジョフォーですよ!
劇中では、協力して生活するようになるマーゴと「それでも夜は明ける」男優。
やがてマーゴが「それでも夜は明ける」男優に抱かれたくなる、という展開に!
いろいろあって、良い関係を築き上げるマーゴと「それでも男優」でしたけども。(←さらに略しました)
2人の間に、突如現れた旅人が割り込んできて、ギクシャクすることに。
旅人役を演じているのはクリパイっていう。(←クリス・パイン)
なんと、この作品は、この3人しか出てこない、3人芝居の映画なのでした。
3人の男女が繰り広げる、宗教観を交えた欲望の物語。
メカとか出てこないし、ものっすごいシンプルで、大人っぽい毒のある近未来SF作品に仕上がっておりました。
マーゴとクリパイのツーショットを眺めて、「それでも男優」が寂しそうに言いますよ。
「ワシみたいな黒人は邪魔じゃろう。ワシは身を引こう。白人の男女で仲良くやればいい。チュッチュ、チュッチュやればいい」と。
さすが「それでも夜は明ける」で賞レースを賑わせた男優、地味な役でありながら、見事に深みのある演技を見せておりました。
マーゴは言いますよ、「私はクリパイなんて気にもとめていない。抱かれたい相手はそれでも男優、あなただけ」と。
その割に、クリパイが風呂から上がるのを、ウズウズしながら待っているマーゴ。
モジモジしてるんですよ、風呂上りに抱いてもらう腹づもりで!
地味な作品ながら、楽しい場面のオンパレードでした。
今回、マーゴット・ロビーはアマンダ・セイフライドの代役なのだそう。
「男受け」する女性の方がハマる役なので、マーゴット・ロビーが演じて良かったと思います。
また、魅力的なスターがいないと、地味すぎて間が持たぬ話。
マーゴット・ロビーとかクリパイとか、濃い顔のスターが揃ってくれて助かりました。