「シャイニング」★★★ [映画日記]
初めて「シャイニング」を観たわい恥ずかしながら!
今まで、大きな声で「シャイニングを観たことがない」と言えずに過ごしてまいりました。
これまでのブログ記事内では「シャイニング」について触れたことがあるかもしれませんが、それは「シャイニングを観たつもり」で書いていたのです「観た体」で!
続編「ドクター・スリープ」がそろそろ公開されるので、前作を予習しておくために、ついに鑑賞〜。
舞台になっているホテルは、雪深い山上に建てられています。
お山ですよ!
外部との連絡が絶たれたホテル内で、一組の家族が恐怖を味わう、という1980年に製作されたホラー作品ですけども。
そんな昔の作品とは思えぬスタイリッシュ感〜。
シュッとしたアート感が、なんだか北欧風味〜。
「北欧映画の新作」だと言われたら「へ〜、そうなんだ」と思うくらい。
鵜呑みにするくらいですよ!
まずはホテルの外装や内装の設計がカッコいい〜。
いい物件!
トイレの色彩も真っ赤〜。
これは血尿が出ても気づきづらい〜!
ホテルのお庭が出てくる場面も多いのですが。それがセットなんだか、ロケ地なんだか分からない。
思いっきり雪が積もっているからロケのような気もするし…。
細部までこだわりぬき、リアルに作り上げられている舞台に関心しました。
主人公で、作家志望のお父さん役を演じたのはジャック・ニコルソンですけども。
1980年の時点で、ニコルソンがすでにオッサン!
一体アンタ、今いくつ?!
100歳かい?!(←失礼)
しかし演技のキレ味はさすがにシャープで、狂気の表現もバッチリのニコルソンでした。
このお父さんの頭のネジが飛び、嫁と息子に襲いかかる、という展開。
お父さんの激しい感情を受け止める嫁役シェリー・デュヴァルのヘタウマ演技が妙味。
大きいんですよね〜、芝居も顔のパーツも!
幼い息子はボブヘアーがかわいいし、着ているセーターがいつもオシャレ。
セーター男子ですよ!
続編の主人公は、この子なんですね〜。
この子が成長した姿をユアン・マクレガーが演じる、と知って「なるほど〜。アリかも〜」と思いました。
というわけで、ほとんど3人家族だけで話を回していて人間関係はシンプル。
ホラー映画の割に怖くありませんが、観終わったあとには謎が残り、観客はモヤモヤした気分になってしまう、というところが魅力なのだと思います。
映画って、スッキリまとめるより、モヤモヤっと終わらせた方が深みが出ますしね。
うまみが出るんですよ、水出し緑茶みたいに!
女性の裸も、激しい暴力シーンもあるし、1980年当時としてはアバンギャルドな作品だったことが伺えました。
そして、近年の映画やドラマの中には「シャイニング」のオマージュがたくさんあったんだな〜、と、今さら思いました。(←遅いですか)
もうボクちゃんは「シャイニング」を観た人間。
これからは胸を張って言えますよ「シャイニングか、ああアレね」と。
大人の階段を一つ上った、シンデレラのような気分です。