「ボーダー 二つの世界」★★★☆ [映画日記]
原作者は「ぼくエリ」と同じ人〜。(←「ぼくのエリ 200歳の少女」)
そう言われて観たところ、なるほど、「ぼくエリ」に感触が似ています。
絶妙な共通感ですよ、まぐろの刺身とアボカドの食感が似ているみたいな!
北欧を舞台に、人間以外の種族が、人間社会に紛れて生活している、という設定。
簡単に言えばモンスター映画なのですが。
バケモン映画なのですが!
北欧独自の牧歌的な風景と質素な生活感、寒々とした空気感がたまりません。
「ぼくエリ」と同じく、モンスターという要素に性描写を絡めています。
「抱けるのか、抱けないのか」という問題ですよ!
また今回の場合は、モンスターの生態が特殊でビックリ仰天。
肉体が秘宝館!
難易度は低めですが、犯罪ミステリー要素まで交えていて娯楽感も抜群でした。
結果的に、隠れ生きるモンスターの孤独感が切ない後味。
こういう話は、寒い北欧の人にしか思いつかないわな、と思いました。
「演歌の舞台は東北が一番だわな、津軽とか」と思うのと同じですよ!
税関で働いているティーナという名の中年女性が主人公なのですが。
まず、そのお顔にインパクト大。
「特殊メイクでもしてるんですか?別肉を張り付けてるんですか?」というような、ちょっとファンタジックな顔つき。
見た目から勝負してるんですよ!
美女というわけではないけれど、性格も良いし、仕事も有能〜。
なんと、ティーナは、強力な嗅覚で、犯罪者を嗅ぎつけてましたから。
お鼻が利く子なんですよ!
少しツンときただけで、お鼻がピクピク、クンクンクンクン、クンクンクンクン!!
まるで麻薬犬のような女なのでした。
その嗅覚は便利に使えそう〜。
食堂のテーブルに置かれた「醤油さし」の中身が、果たして醤油なのかソースなのか、すぐに判別が付くでしょうし!
あと、ティーナを「松茸狩り」に連れていきたいです。
あの嗅覚を使えば、いくらでも採れるでしょうな国産の松茸が!
夢の「段ボールに松茸ギュウギュウ」が叶うかも〜!!
そんなティーナが税関で、自分に似たものを感じる人物ヴォーレと出会って、物語が進展しますけども。
なんとヴォーレの好物は虫さん!
ニョロニョロした虫さんを美味しそうに召し上がります、まるでベビースターラーメンを美味しそうにつまんで食べる中学生みたいに!!
そんな食事場面を目の当たりにしたティーナがモジモジ、ウズウズ。
「アタイも…アタイもその虫、食べてみたい…。たまらん!食いてー!!」みたいな。
結局、ガマンできずに虫さんを食べてしまうティーナ。
火を通さずに食べちゃいました。
完食ですよ生虫!
虫食で気持ちを通じ合わせる2人。
グルメ2人の運命の出会いでした。