「ウィッチ」★★★ [映画日記]
2015年のホラー作品です。
主人公の名前はトマシンですよ、トマシン。
イソジンじゃありませんから!
トマシン役を演じているのは、M・ナイト・シャマラン監督作「スプリット」でヒロイン役だった美少女アニヤ・テイラー=ジョイちゃんですよ。
切れ長の目をした、あの子!
ホラーやスリラーに合う子なのでしょう。
日本名は恐子でいいと思う〜!
今回の作品は低予算で製作されてますが、格調高い作風で、ジワジサ怖くて、すごく良い感じ。
CG製クリーチャーなんて一匹も出てこないのに、しっかりと感じたわいオバケ!
澄んでいながらも、しっかりとしたうま味が出ている京都のお出汁みたいなもんですよ!!
監督は、元々、衣装などのデザイナーだったそうで。
そう言われてみれば、絵的なものに美術センスがあふれています。
登場人物の衣装も、なんかオシャレ。
物語を回すのは、一組の貧乏家族なのですが衣装はオシャレなんですよ!
ブラウスの首元に細いひもがついていたり、男児のコートの縫い目が凝っていたり。
細部へのこだわりを感じるデザインが目を引きました。
オシャレは誰でも楽しめるものなんですよ貧乏家族でも!
時代は1630年代、主な舞台はアメリカの荒野の一軒家。
ボロ家ですよ、うちの実家みたいな!
枯れたスタイリッシュ感あふれる映像の中、敬けんなキリスト教信者である家族が、「うちの娘トマシンは魔女なんじゃないか」と疑いはじめるという、イヤなお話。
宗教色を強めに配合しているところがミソなのだと思います。
一層の非現実感を味わうことができました。
トマシンには弟や妹が何人もいて、中には赤ちゃんもいるのですが。
そんなお子さまたちが、次々と見えない魔女の餌食に。
容赦ないんですよ、ガキンチョに!
トマシンも「もしかして、弟や妹が魔女なのかも」と疑い始めたあたりから、子役たちが怪演。
魔物に憑依されたお子さまの様子が、ヘタウマ演技と相まって、なんとも不気味なお味に。
本格派「子どもホラー」という感じの出来映えでした。
今回の場合、宗教の中での魔女(ウィッチ)って、悪女(ビッチ)と同じような意味合いで描かれています。
たぶらかすんですよ、メンズを!
7〜8歳の男児が、アダルトな魔女の元にフラフラと吸い寄せられていく様子も淫靡。
妖艶な魅力にあらがえないんですよ!
男児は、恐怖のあまり号泣したまま魔女の元に。
まるでドM!
「あの魔女、スナックでも開けばマニア客を呼べそう」と思いました。