「フッド:ザ・ビギニング」★★★ [映画日記]
ロビン・フッドが主人公のアクション大作ですけども。
ケビン・コスナー主演「ロビン・フッド」(1991年)のリメイクじゃありませんから〜!
売れっ子若手男優タロン・エガートンを主演として、ヒーローとしてのロビン・フッドが誕生するまでを描いております。
古い題材を若返らせてんの!
舞台は中世のイングランドのはずですが、「歴史もの」感は、気持ちいいほど排除されています。
古臭さを消し去っているのです。
キレイさっぱりバイキンを拭き去った、赤ちゃんのお尻みたいに無菌!
登場人物の髪型が、普通に今風〜。
普通にセットしてもらっている状態ですよ、カリスマ美容師に!(←古いですか)
男性キャラの髪型は、普通にサラリーマン。
女性キャラの髪型は普通にOLですよ、普通にゆるく巻いてるし!
衣服も、普通に長袖Tシャツとかですよ、ユニクロかGUで売っているような!!
弓矢を中心としたアクション・シーンも今風。
「矢のマシンガン」みたいなやつで、バババババ!
「矢シンガン」ですよ!!
何もかも斬新。
アクションの量も多くて、「これは、明らかに現代のヤング客に向けての作風だね。ウケたがってるね」と思いました。
人物の見た目に歴史感が無く、セットと小道具だけが中世だと、なんだかSF映画でも観ている感覚になるもんですね「スター・ウォーズ」っぽいというか。
不思議な世界でした。
1人の青年が正義に目覚めるまでを描いたドラマはアメコミ感覚で、結末も続編を意識。
プロデューサーのレオナルド・ディカプリオが仕掛けた「クラシック・ヒーローのユニバース化計画」みたいな、ご商売を感じさせる出来映えでした。
ロビン・フッドの相棒役がジェイミー・フォックスなのですが。
虐げられている状態で登場のジェイミー。
「白人が憎くてたまらん!」みたいな表情がハマってる〜。
活躍シーンも多いし、とっても良い役でした。
敵役を演じているのは、ハリウッド大作で多くの悪役を演じ続けているベン・メンデルソーンですよ。
もはやハリウッド悪役商会の人ですよ!
ベン・メンデルソーンがジェイミー・フォックスをイジメる場面が、鉄板すぎて笑いました。
イジメ役が似合う人と、イジメられ役が似合う人の対決ですよ!
2人が対峙して憎まれ口をたたき合うたびに「よっ、メンデル!」「よっ、フォックス!」と、掛け声をかけたくなりました、歌舞伎の客みたいに!!
ロビン・フッドの恋敵役は、「フィフティ・シェイズ」シリーズのジェイミー・ドーナンですよ。
セクシー男優として天下を取った、セクシー殿下ですけども!
天下を取ったお方にしては、役が小さいと思っていたのですが。
最後まで観ると、なぜジェイミー・ドーナンがこんな役を引き受けたのかが分かる仕組み。
さほど小さい役でもない、という。
ジェイミー・ドーナン、あなどれない。
アクション大作でも「色気」を出したがっておりました。