Netflix「KonMari 〜人生がときめく片づけの魔法〜」が奥深い。全世界の全世帯に突き刺さる内容で、人気も納得。 [その他]
先日、海外ドラマ「911 LA救命最前線」シーズン2を観ていたら…。
登場人物が「これは、ときめく。これは、ときめかない」と衣類を整理している場面に出くわしましたよ。
突然ですよ、ある日、森の中で熊さんに出くわしたみたいに!
これは、Netflixで配信されている近藤麻理恵さん(通称:こんまりさん)の番組、「KonMari 〜人生がときめく片づけの魔法〜」の影響とみた。
日本が誇る、お片付けの女王様の効果ですよ!
「KonMari 〜人生がときめく片づけの魔法〜」は、2019年のテレビ界の祭典「第71回エミー賞」に2部門でノミネートされているという、人気番組。
夏休みに実家に帰っていた、わたくし。
シーズン1(全8話)を観てみることにしました、どヒマだったんで!
こちらが公式予告編。↓
番組を観て、まず思ったのは…。
「こんまりスゲエ。こんまり、たいしたお方!」でした。
番組の内容は、アメリカの一般世帯に、こんまりさんが突入〜。
お宅訪問ですよ「突撃!隣の晩ごはん」byヨネスケみたいに!
こんまりさんがお家に上がりこんだ上で、片付けの悩みを聞いたり、アドバイスをしたりして、アメリカ人のお宅をスッキリさせる、というもの。
番組ジャンルで言えば、リフォームをしたり、ファッションのコーディネイト指導をしたりして人々の生活を変える「ビフォー・アフターもの」ですけども。
同じくNetflixでの人気があるビフォー・アフター番組「クィア・アイ」等とは、似ているようで全く違う〜。
「クィア・アイ」の内容は、主に、各種生活アドバイザーがダサい人の生活をキラキラさせるために、ブランドものの洋服を着せたり、インテリアを変えたりしてあげる、というもの。
カネで解決するタイプ。
大枚をはたいて、盛って、盛って、盛りたてんの!
はやしたてんのさ!!
それはそれで面白いと思いますけども。
「KonMari 〜人生がときめく片づけの魔法〜」は正反対。
そのテーマは、家の中のものを大量に捨てて、生活を変えるというもの。
全てが無料で行える!
出演している人だけでなく、視聴者もタダでやれんの!!
しかも片付けって、万国・全世帯共通のコンテンツ。
そこに目を付け、世界的なビジネスに変えたスタッフもスゴイな〜、と思いました。
番組に起用され、こんまりさんの指導を受けるのは、アメリカらしく、国際結婚をした夫妻、同性カップル、未亡人、妊婦など、人種バラバラで多様な人々。
そんな一般アメリカ人を相手に、こんまりさんが基本的に堂々と日本語で(時には通訳も付いてますが)対応している姿が頼もしすぎる〜。
こんまりさんの見た目は、黒髪で清楚なファッション。
小柄で丁寧な会話をし、ときには部屋に寝転がりおどけた態度も。
顔は、世界的に有名なアジア人女優チャン・ツィイーに、うっすら似ているということで。
好感度100点満点!
片付け論の説得力だけでなく、こんまりさん本人にも魅力があることを知りましたよ。
また、片づけを行う前には、こんまりさん自身が家屋の中央に正座して「あいさつをする」という謎の儀式(?)を、必ず行うところも面白いです。
こだわりの演出なのでしょうけども、まるで「今から東洋の神秘をお見せします」みたいなマジカルな雰囲気なんですよね〜。
そんなところも、アメリカの視聴者の心を鷲掴みにした理由の一つかもしれません。
アメリカの人々にも、こんまりさんの人柄が受け入れられている様子。
黒人の男の子がこんまりさんに会ったあと「あの人、すごいね」と称賛している場面などは、同じ日本人として誇らしい気分になりました。
そんな一般アメリカ人の中で、1人の強敵が出現するエピソードも。
大量の洋服を持つ夫人が、「自分の服は一切捨てたくはない。でも片付けたいから、こんまりさん、さあ魔法を見せて!(あなたが片付けてくれるんでしょ?メイドみたいに)」という、戦闘態勢で、こんまりさんとご対面!
こんまりさんも困惑していた様子でしたが、静かな調子で「魔法を見せる、というか…。片付けるのはあなたなんですよ」と、じっくりと説得していた場面が印象的でした。
こんまりさん、エライ。
品格ある。
もし僕が、こんまりさんだったら…。
あのわがままな夫人に会った瞬間に日本に帰るわな!…と思いました。
そんな片付け番組「KonMari 〜人生がときめく片づけの魔法〜」。
番組内では、収納しやすい衣服のたたみ方、ときめかないものは捨ててしまう、など、こんまりさんの持つ片付けセオリーが披露されていきますが。
どれも難しくないですよね、基本的に捨てるだけだし。
「やってることは、割と簡単なこと」というところも、スゴイです。
こんまりさんの指導を受け、片付けをしているアメリカ人に共通して言えることは。
ものを片付ける際「これは、自分の未来にとって必要か」と考えていること。
過去を切りすてて、人生の未来を見てる!
片付けをすればするほど、片付けが個人の内面に向かってる!!
磨かれてんよ、アメリカ人の心!!
そうやって片付けた結果、人々は、まるで一段階成長したかのような顔になる。
これが、他のビフォー・アフター番組には見られない要素でした。
というわけで。
この番組のおかけで、片付け方と効果は心得た。
わたくしの実家は散らかったままだが、いつか片付けよう。
しかし、それは今ではない。(暑いから)