「アルキメデスの大戦」★★★ [映画日記]
大戦ですよ、アルキメデスだかポカホンタスだか何だかの!
冒頭から、ダイナミックに撃沈される戦艦大和の映像にくぎ付け。
まるでタイタニックですよ!
掴んでました、年配客の心!!
戦争を題材にした大衆映画の監督に、山崎貴さんてピッタンコだわな。
戦闘シーンを派手なCGで表現できるし、ドラマ描写はソフトだし。
今回の作品も、幅広い年代のお客さんが楽しめるミリタリー・エンターテインメント作品に仕上がっておりました。
沈没した大和の映像から時代はさかのぼり、まだ大和が無い時代。
戦艦大和を作るか作らないか、という段階。
大和をぜひこしらえたい、いやこしらえさせない、という派閥抗争が描かれているお話。
主人公の若き天才数学者が、ズバ抜けた計算能力を使って戦艦大和の建造計画を食い止めようとする、食い止めムービー!
果たして大和の建造計画は実行されるのか、それともおジャンか!?…っていう、スリル満点の設定のはずですが。
大和は完成していることは分かってますからな。
冒頭の沈没シーンで、もうバレてんの丸見え!
しかし、大和が建造されることが分かっていながらも、「へ〜、なるほど」と、観客の興味を引き続ける巧みな脚本。
戦争中の人間心理を突いたクライマックスで、「確かにこれも戦争映画だな」と思いました。
原作は三田紀房さんのコミックだったんですね。
映画としてのラストシーンも良かったし、原作漫画からの脚色も上手かったです。
数学者の櫂直役は菅田将暉くんで、まずは扮装がハマってる。
見た目でトクしてんの!
昭和の若者っぽさがあって、軍服もよく似合ってます。
ホント古い面〜!(←ホメ言葉)
櫂直は計測が大好き。
何でも測りたがり屋さん!
そんな変人っぽいキャラ付けがされている櫂直と行動を共にする堅物の部下、田中役は柄本佑さんが演じておりますけども。
この奇妙な2人組の相性バッチリ。
簡単に言えば、シャーロック・ホームズとワトソンみたいな関係ですよ、もう鉄板!
変人と堅物が、ぶつかり合いながらも絆を深めていく姿は、誰がどう撮っても面白い。
ナイス・コンビネーションでした。
柄本佑さんのお母さん、故・角替和枝さんもチラッと登場。
近年のエンターテインメント界では相変わらず柄本家と、その親族である安藤家の人材が活躍しまくってますな〜。
もはや華麗なる一族ですな〜、あそこんち!
アルキメデスの大戦 実写映画公開記念 1巻~3巻お買い得パック (ヤンマガKCスペシャル)
- 作者: 三田 紀房
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/07/05
- メディア: コミック