「勝手にふるえてろ」★★★☆ [映画日記]
知らなんだ。
松岡茉優ちゃんが、こんなにも演技が上手いとは知らなんだ!
こんなに出来る子だったとは〜!!
茉優ちゃんて、中谷美紀さんの後釜になれるんじゃないの〜?
継承者ですよ、「北斗の拳」に例えたら、北斗神拳の継承者になったケンシロウみたいなもん!
2017年の作品ですけども。
経理部で働く20代OLの恋愛観を描いております。
大変ですよ経理の人は。
毎日毎日計算して、そろばんで!
毎日毎日「ねがいましては〜」ですよ!!(←劇中では電卓を叩いてました)
コメディ路線の作品だったんですね。
観ながら何度も笑いましたキャハハハハハッと!
てっきり重たいシリアスものかと思ってました。
結構前から配信サービスにラインナップされている作品ですが、もっと早く観れば良かったな〜。
笑いも深みもあるヒロインのヨシカ役を、松岡茉優ちゃんが好感度たっぷりに演じております。
ヨシカは、中学時代の初恋を約10年間も引きずっている引きずり女!
しかも初恋は片思いのままで、大人になった今でも男を思って悶々としている悶々女!!
だからヨシカは生娘のままだという。
その痛々しさ、うしろめたさ、恥ずかしさ、悔しさ、いらだち、妄想を楽しむ幸福感など、共感できるシチュエーションが多かったです。
ヨシカが友人に悪態をついたり、醜い行動もありますが、「その気持ちもわかる」と、納得できるのでした。
物語の中盤で急展開、「恋の病」の正体は「心の病」(?)だったという、明から暗への「切り替えし」が素晴らしい〜。
仕切りなおすんですよ!
自分本位の恋愛心理を突いた、スリラー風の描写に心を掴まれました。
人は誰でも過去に囚われるものですが、その固い殻を破って未来へ進んで行くことは、たやすいことではない。
しかし、そうすべきである、というメッセージが、何の気なしに、いつの間にやら伝わってくる見事なラブ・ストーリーでした。
アメリカ製に負けていない、日本らしいロマンチック・コメディだと思います。
原作は、2010年に発表された綿矢りささんの小説だったんですね〜。
そう言われてみれば若さがあり、若いなりの人生論を感じました。
その若さがうらやましい。
鑑賞後は、「若さの泉」に頭のてっぺんまでつかって、若返りたくなりましたわい!