「エジソンズ・ゲーム」★★★ [映画日記]
主人公はエジソンですよ、エジソン。
イソジンじゃありませんから!
「エジソンはすごい発明家」ということは、誰でも知ってますけども。
「ドクター・中松さんは発明家」以上の知名度ですよ!
今作は、エジソンが電球を発明した後のビジネス展開を描いていて、知らないことばかり。
知られざるエジソンのお仕事と闇営業、という内容で、興味深く楽しみました。
まずは、エジソンって発明会社を運営していたんですね。
社長さんですよ!
そして、エジソンの性格はちょっとキツ目になっています。
社員に厳しく当たる場面もある、ブラック・エジソン!
「まるでスティーブ・ジョブズさんみたいだな」と思いながら観てました。
エジソン役を演じているベネディクト・カンバーバッチは、元々「性格の悪い役」がお得意。
性格の悪さがオハコ!(←本人の性格は善良です)
演技については、かなりの安定感がありました。
エジソンには、ウェスティングハウスという名のライバルがいて、電力の供給方法について「ワシのやり方が良い。お前のやり方はダメ、なっとらん!」と競り合う展開。
足の引っ張り合いムービーなんですよ!
ウェスティングハウスの奥さんが野心家でした。
あげまんでヤリ手ババア!
ウェスティングハウス自身より、奥さんの方が個性はありました。
ウェスティングハウス役を演じているのはマイケル・シャノンなのですが、「嫁の尻にしかれてる感」がよく出てます。
「尻にしかれてる顔」なんでしょうね!(←失礼)
エジソンもウェスティングハウスも、基本的に善人なのですが、ライバルを蹴落とそうとする時は、悪どいこともなさいます。
電力が死刑執行の手段になるというエピソードも、「発明品は人の役に立つが、殺すこともある」という感じでダークです。
見事にあぶり出しておりました、発明ビジネスの二面性!
この映画の魅力は、敵も味方も発明も、グレーであることだと思いました。
もう1人、若い発明家ニコラ・テスラという人が出てくるのですが、派手な服装のオシャレさん。
この人を主人公にしたスピンオフ作品を作るとしたら、タイトルは「オシャレ発明」で良いと思う〜!
エジソンとケンカして、仕事もうまくいってないニコラ・テスラさんは「負け犬キャラ」の扱いでしたけども。
オシャレな負け犬なんですよ、オシャレ犬!
観賞後にウィキペディアで調べたら、ニコラ・テスラさんも功績を残した偉大な人だったんですね。
実はオシャレ偉人だったんですよ!
「この時代の発明界って、活気があったんだな〜」と思いました。
今作は2017年に公開予定でしたけども、プロデューサーだったハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ騒動で製作会社が破綻して、公開が延び延びに。
セクハラ騒動前のワインスタインと監督との確執も過激で、作品よりも、製作サイドのスキャンダルが目立ってしまったことが残念〜。
エジソン話よりワインスタイン話のほうが面白い、というのが皮肉でした。