「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」★★★☆ [映画日記]
酔いしれました、若草ワールド!
ルイーザ・メイ・オルコット作「若草物語」を、豪華キャストで映画化してますけども。
映像も音楽も物語も美しい、ほっこりした世界。
美談の連続で、なんかクリスマスっぽい。
クリスマスに観るといいと思いました、今は梅雨のど真ん中ですけども!
1950年代くらいの名作映画を思わせる、映像の質感がおもしろーい。
あえて昔臭く仕立てているんですよね〜。
あえて臭みを出してるんですよ、納豆みたいに!
かつてタランティーノとロバート・ロドリゲスが、昔風味の映画「グラインドハウス」を作り上げましたけども、ああいう感じのアプローチ。
今作の監督・脚本を担当したグレタ・ガーウィグって、ビジュアル・センスもあったんですね〜。
脚本は、原作の時間軸を変えたり、保守的な社会に反論するセリフを加えたりして小技を効かせてます。
元を適度にイジってんの!
タランティーノにおける「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」みたいに、ベースをイジる加減が良い感じ。
おイジリ上手!
ああ、グレタ・ガーウィグさん。
グレ子さんよ!
アンタ、女タランティーノに成りなすったか!!
これまでのグレ子さんのイメージは「脚本が面白い」でしたけども。
「文だけ」の文女でしたけども!
今作のヒットで、イメージが「監督としてスゴイ」に変わりましたよ。
キャスティングも最高の状態になっています。
メインの4姉妹だと、四女エイミー役として、ブレイク中の旬な女優、フローレンス・ピューがどっしりと居座ってるところが奇跡です。
鑑賞中は、フローレンス・ピューのことが末っ子に見えてませんでした、存在感も顔も大きい子なので。
また、4姉妹宅の向かいに住んでるイケメン役がティモシー・シャラメなのですが、ものすごく出番が多い〜。
「アンタまるで主役じゃん。サザエさんで言えば伊佐坂さんくらいの立ち位置なのにねぇ」と思いながら観てました。
主人公で次女のジョー役はシアーシャ・ローナンちゃんなのですが。
子役から知ってるシアーシャちゃんが、今作では妹たちの面倒をみる立派なお姉さんふうの演技を見せていて、「大人になったよね」と思う〜。
そして、これまでシアーシャちゃんが出演した作品は、「ザ・単独主演もの」という感じが多かったのですが。
「主演として看板背負ってます」みたいな感じですよ、堂本光一における「SHOCK」みたいな!
今作は、4人姉妹と家族や隣人が紡ぎ出す群集劇ということで、チームプレイを見せるシアーシャちゃんが新鮮でした。
また、草原や海辺でジャレ合うシャラメとシアーシャちゃん、という光景がキラキラキラキラ〜!
ワテらみたいな小者には手の届かない、極楽浄土のような輝きを放つジャレ合いを見せられて、なんか涙出てきたわい!!
できることなら、もし可能であれば、ジャレ合うシャラメとシアーシャちゃんの間にボクちゃんも入れてほしい。
一緒にジャレ合いたかったです、2人には無視されるでしょうけども!
こんだけスターが揃った映画の中でも、ちゃんと客の目を引くシアーシャちゃんのオーラもスゴいな〜、と思うのですが。
どうしてこんなにシアーシャちゃんがステキで目を引くのかな〜、と考えましたところ。
シアーシャちゃんって、世界レベルの美貌を持ちながらも、髪型や服の着こなし、メイクなど、どこかダサ味が含まれてますね。
都会っぽい洗練味やモード感はなく、あんだけ美人なのに素朴感があるから魅力的なんだと思いました。
簡単に言えば、いなか美人なんですよ!(←失礼)
だから現代劇より時代劇の方が合うんでしょうね。