「ドクター・スリープ」★★★☆ [映画日記]
山上のホテルを舞台にしたスタイリッシュ・スリラー映画「シャイニング」に、続編が登場〜。
約40年ぶりですよ、オリンピック10回分〜!
事前にシリーズ前作を観ておいたボクちゃん。
続編の中に散りばめられている前作の小ネタにニンマリ。
「そのネタ、分かる…分かるぞ!」と心の中でガッツポーズ!
テストの前日に、しっかりと勉強してきた優等生の気分でした。
前作で、父親に追っかけられていた超能力少年ダニーが、40年後の続編ではオッサンと化して出たーっ!
なんと他にも、前作の登場人物が多く出てくるのですが、前作とは別の人が演じている…。
仕切り直してるのでした、別役者で!
大人になったダニーが、別の超能力者からのメッセージを受け取って始まる物語なのですが。
前作のクールでアートな作風とは180度違う〜。
違いすぎてオモローイ。
なんと、善と悪に二分された超能力者たちが戦う「本格サイキック・ウォーズ」というB級アクション路線にビックリ。
しかし、冷静に考えてみれば、この続編の方が、原作者のスティーヴン・キングらしさが出ているんだよねぇ。
悪役を演じているのはファガ子かい!(←レベッカ・ファーガソン)
悪役は、美貌と魅力を兼ね備えた人物なので、ファーガ子にピッタンコ。
悪役ということで、気持ち良いほど見事なヤラレっぷりも披露。
あのクールなファガ子が「うわぁぁぁぁぁぁぁーーっ!」と絶叫してましたから。
観客からは失笑が漏れておりました、ファガ子がヤラれて恥をかくたびに!
ああファガ子、アンタ日本で笑われてんよ!!
前作の舞台だったホテルも完全再現。
もういっぺん建て直したんですよ、セットを!
「せっかくセットを作ったんだし」という理由からでしょうか、ホテルの場面が無駄に多かったです。
たくさん撮んなきゃ、もったいないもんねぇ。
元が取れないもんねぇ!
ホテル内に棲んでいる「シャイニング」モンスターズも勢ぞろい。
「あなたがた、そんなキャラでしたっけ?」と思うくらい、モンスターたちは仲良くユニットを組んで襲ってきてました。
一番怖いモンスターは、やっぱアレだね、お風呂場ババア!
お風呂場ババアが出てくるたびに、背筋が凍りました。
悪役は、有能な人の生気を吸って、バンパイアのように長生きしている、という設定。
生気の演出は、湯気が出ているかのようなビジュアルで、生気を吸うと目が光る、という、なんとも昔風味のエフェクトが。
それらは確かに安っぽいのですが、令和の今、それが何だか新鮮で楽しい〜。
「IT」シリーズを筆頭に、映画やドラマなどエンターテインメント界では80年代テイストが大流行中。
1980年と2019年の相性がバッチグー。
波長が合っていることを実感した作品でした。