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「アイリッシュマン」★★★ [映画日記]

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ついに、マーティン・スコセッシ監督作がNetflixに降り立った。


爺さんご降臨〜!


ノンフィクション作品を原作に、1960年代〜1970年代にかけて、アメリカで犯罪行為を繰り返したマフィアたちの姿を描いておりますけども。


近年では「ヒューゴの不思議な発明」とか「ウルフ・オブ・ウォールストリート」とか、若々しい作風が目立っていたスコセッシ監督作ですけども。


まー今回は正統派。


真っ正面から撮りきったわい、あらゆるオジンを!


演出面でも誠実に、奇をてらった感じは一切なくてストレート。

昔の風情も申し分ございません。


正々堂々、爺さんの、爺さんによる、爺さんのための映画に仕上がっておりました。


出演者もロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ジョー・ペシなど、スコセッシ監督と馴染みが深く、マフィア役にハマる人材が大集結。


もはや、マフィア映画版「エクスペンタブルズ」みたいな状態に!


とくにデ・ニーロは、久々に主役らしい主役〜。


久々に背負ったわい、看板!


まずは40代の姿で、お肉を運ぶトラック運転手として登場するデ・ニーロ。


お肉男子ですよ!


そんな下働き時代にマフィアの大物と知り合い、だんだんマフィアの中で活躍していく、という展開ですけども。


若いデ・ニーロの顔が、本当に若い。

なんとCGでシワが軽減されている。


処理されてんの!


スコセッシ監督の「マフィアもの」で、イマドキの技術が使われていることにビックリしました。


さすが令和。


時代だわな!


若いジョー・ペシも、CG処理されて出てくるのですが。


シワが軽減されているのに、結構なオッサン!


追いついてないよ、コンピューター処理!!


そして2人とも、顔は今より若いですが、動きがノロい。


足腰の「ヨボり」は、コンピューターではごまかせぬ!


そんなデ・ニーロ演じる主人公が、アル・パチーノ演じる労働組合のトップと交流を深めて始まる悲喜こもごも。


人生は短いもので、その中で大切にするべきものは何だったのか、と、老人目線でしみじみと反省する、という、マフィア映画のはずですが、観ていると切なくなってくるお話。


一時代を築いたマフィア一派も、月日が経つと皆死んで、後には何も残らない、という、一句読みたくなる虚しさも残ります。


虚無ですよ!


ものすごくセリフが多くて、基本的に会話劇なのですが、ときどき挿入される爆発シーンがアクセントになっておりました。

昔のマフィアって、邪魔者の職場や車を、普通に爆破していたんですね。


ドカーン、ドカーンと景気が良いわい!


実に分かりやすい嫌がらせだと思いました。


それにしても本編長っ。

約3時間30分ですよ。

エンドクレジットが10分くらいあるから、実質3時間20分というところ。


ねえ爺さん、そんなに必要ですか、尺!


明らかに合成映像で、安っぽく見える場面とかカットしても良かったんじゃないのかな、ねえ爺さん!!


観終わる頃は寝る時間になってました。



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