「アラジン」★★★ [映画日記]
わかいい系のディズニー映画と、暴力アクション演出を得意とするガイ・リッチー監督の持ち味って、マ逆だと思うのですが。
水と油ですよ、エビアンと豚の背脂!
どんな経緯で、どんな書類に印鑑を押して、そうなったのか分かりませんが。
なんと、ディズニー・アニメ「アラジン」を、ガイ・リッチー監督が完全実写化しております。
主人公のアラジンはソコ泥!
確かにガイ・リッチー監督ならば、犯罪場面などは不良っぽくクールに演出できるかも、と少しは期待しましたけども。
本編を観てみたら、そんなクールな演出はございません。
ガイ・リッチー監督の味は無いと言っていい状態。
無味無臭!
ディズニー風味にキレイさっぱり殺されとるわい!!
自分の個性を消し、ひたすらディズニーっぽいカラフルでファンタジックな映像を、事務的に作り上げている(ように見える)ガイ・リッチーが、なんとなく残念でした。
しかし昔はマドンナと結婚していたガイ・リッチー。
ガマンすることには慣れているのかもしれません。
ドM疑惑ですよ!
魂を売っているのはガイ・リッチーだけではございません。
なんとウィル・スミスが、魔法のランプから煙と共に現れる魔人ジーニー役として爆誕!
好感度を気になさるあのお方が、満を持してディズニー実写映画に降臨じゃ〜〜っ!!
元々ラッパーで、その後はバッドボーイ演技で俳優としてブレイクした彼が、今回は100%コメディアン。
お笑い芸人と化したわい!
ひたすらバカをやる姿を見て呆然…。
もはやショッキング映像〜!
魔人モードと、人間モードと、2種類のジーニーを演じているウィル・スミスですが。
一層バカをやる魔人モードの時は、CGキャラ化しているんですよね〜。
動いているのは生身じゃなくてコンピューターなんですよ、メカ!
だから本人に痛手は無い、とでも思ったのかもしれませんけども。
客観的に見たら、CGキャラ化していてもウィル・スミスはウィル・スミス。
これはこれで面白いと言えば、面白いですが。
痛いと言えば、痛かったです!
近年のハリウッドでは、ドウェイン・ジョンソンに完全に食われているウィル・スミス。
挽回すべく、ちょっと焦って出演しちゃったのかな?!
ドウェイン・ジョンソンもディズニー映画に出演はしていますが、アニメ「モアナと伝説の海」で、声だけの出演。
ディズニー映画に乗っかるのなら、声の出演程度にしたほうが無難だな、と思いました。
その点においても、ドウェイン・ジョンソンはハリウッドで一番の商売上手、と思いました。
というわけで、元・不良気質だった男性たちに対しては複雑な心境なのですが、作品自体は良いです。
空飛ぶ絨毯に乗ったアラジンが、お城にいるお姫様を迎えに来て、そのまま夜空へ飛んでいく…というムーディすぎるデート場面は不変の魅力。
あんなシチュエーションだったら、どんな姫でも落ちるわな!
抱かれるわい!!…と思いました。
やっぱり若い女性を迎えにいく乗り物は、お空を飛べるくらいの性能がないとね。
カローラじゃダメなんでしょうね!