「アナと世界の終わり」★★☆ [映画日記]
組み合わせの妙ですよ、食い合わせの!
高校を舞台にしたゾンビ・ホラー作品ですけども。
なんと、本格ミュージカル映画に仕立て上げているところが特徴です。
B級映画でありながら、クライマックスでは女子高校生と仲間たちが、壮大なバラードを熱唱〜。
歌い上げたわい!
まるでセリーヌ・ディオンか石川さゆりですよ!!
これまで観てきた映画の中で、「学園×ゾンビ」「学園×ミュージカル」という組み合わせは観たことがありましたけども。
「学園×ゾンビ×ミュージカル」という、三つ巴の組み合わせは初めてかも〜。
なんともアメリカ風味の組み合わせ。
ハンバーグの上にスライスチーズを乗っけて、食パンで挟んで食べる的な組み合わせですよ、太るやつ!
だから、てっきりアメリカ製の作品かと思っていたのですが、実はイギリス製の作品だったんですね〜。
だからなのか、何なのか、カラッと明るい感じはいたしません。
メイン・キャラクターはティーンエイジャーであるにもかかわらず、どこか空気がモヤッとしてる。
ネクラですよ!(←死語)
冷静に思い返してみれば、救いようのないお話でしたし。
何もかもお先真っ暗なんですよ、日本の国民年金制度みたいに!
挿入歌の曲数は多くて、音楽自体は楽しいのですがね〜。
全曲いい曲で、サントラを聴きたいと思いましたし。
コメディ寄りの作品と思わせておいて、「ゾンビもの」としては割とマジでなアプローチをしていたと思います。
ミュージカル部分で、出演者の歌唱力は並〜。
主人公アナも、顔はかわいいですけども、歌唱力は可もなく不可もなく。
毒にも薬にもならず!
脇役のいじめっ子の歌が一番上手だった、というのが皮肉〜。
もっとバキバキ歌えて踊れる子を主役にした方が良かったかもよ。
メジャーコードとマイナーコードがコロコロと入れ替わるという、校長先生のソロ曲が大好きなのですが。
校長先生もあんまりお歌が上手じゃないのが残念でした。
ちなみに憎まれ役の校長先生の見た目は、スティーブン・スピルバーグにそっくり。
むしろスピルバーグ本人に演じてほしかったです、この際!
結局〜、「学園×ゾンビ×ミュージカル」という組み合わせの発想は斬新でしたけども、要素が多すぎて、どれも中途半端に終わった感。
盛り過ぎたんですよ、一皿に!
鶏肉、豚肉、牛肉を一緒に煮込んでも美味しくならない、というか〜、うまくいかないものですね。