「サンコースト」★★★ [映画日記]
「Disney+」オリジナル映画として、2024年2月に配信された青春作品です。
主演は、映画「ダンボ」(2019年)で女優デビューし、女優タンディ・ニュートンの実娘さんとしても有名なニコ・パーカーちゃん。
デズニーさんお抱えの二世さんですよ!
「さては、ニコちゃんを売り出すための映画かな。テコ入れかな、事務所の」と思いながら再生~。
過去のハリウッド映画においても、「17歳のカルテ」や「きっと、星のせいじゃない。」等、「青春×医療=命のきらめき」という構図で、出演している若手女優が高評価を得てきましたけども。
今作も、それに近い感触でしたね。
ニコちゃんが演じるドリスは、地味でウブな女子高生。
ネンネですよ!
父親は早くに亡くなっていて、母親は末期がんで余命わずかな兄に付きっきり。
「誰も自分にかまってくれない」という苛立ちを抱える娘ドリス。
かまって症候群ですよ!
度々母親と衝突する、という基本設定になっています。
そんなドリスが、クラスの「イケてるチーム」に加わろうと、ドキドキしながら話しかける場面などは、観ているこちらも緊張~。
タイミングを見計らっているんですよ、釣り竿を上げる時みたいに!
「イケてない子」が「イケてるチーム」に加入するって、大変なことですからね、一大事。
Huluに加入するのとは訳が違いますからね!
自宅や学校でいろんなことがあって、やがてドリスは成長していく、というお話になっています。
仕事、介護、子育てという忙しさにキレ気味ながらも、息子が亡くなる前提で、腹をくくった感のある母親を演じたローラ・リニーが、貫禄の演技を見せていましたね。
もはやローラ・リニーが主役といっていいくらいですね、息子が亡くなる前提の母親役ですから。
ローラ・リニーがニコちゃんを食った感が漂っていました。
他の共演者では、医療事件の抗議デモに参加している中年男性役として、ウッディ・ハレルソンが登場~。
これまでも、数多くの若手ヒロイン映画に名脇役として出演しているウッディ・ハレルソンですけども。
なんというか、優しそうというか、本国では父性を体現できる人材なのかもしれません。
もはや、若手女優の見守り専門男優ですよ!
物語の中では、めちゃめちゃ大事件が起きるわけでもないのですが、だからこその生活感とリアリティがございました。
怒った母親が娘を携帯電話で呼び出すときに、「至急、帰ってきなさい。今、お兄ちゃんが死にそうだから」と留守電。
後になって「死にそう」というのが虚言だと知って、娘が激怒する場面には大共感。
親って、留守電メッセージが大げさですからね。
今作は、どうやら監督・脚本を手掛けたローラ・チンさんという人の、自伝的内容っぽいです。
母娘の愛憎を今ふうに表現していたと思います。