「カラーパープル」 ★★★☆ [映画日記]
元気になれますね。
空元気ですよ!(←空元気かい)
「世の中、イヤな人ばかりで、毎日イヤな事しか起きないけれど。こんな自分の人生にも良いことが待っているかも」と思わせてくれるお話でした。
良い話ですよ!
激動の1900年代を、ある黒人姉妹が苦労しながらも人生を駆け抜けていくという、大河ドラマ的ストーリー。
スティーヴン・スピルバーグ監督作の同名映画(1985年)のリメイクというわけではなく、原作小説を元にしたミュージカル作品の映画版という立ち位置になっているようです。
主人公の姉妹は不幸なのですが、全編を彩るミュージカル曲がドラマチックかつ派手で最高〜。
冒頭から、教会に集まるべく道を歩く黒人が、アップテンポな曲に合わせて狂ったように踊りまくっていて、観ているこちらも早速テンションMAX。
もうすんごい砂ぼこり!
運動会でも、ここまで砂は舞いますまい!!
教会の中に入っても、黒人たちは狂ったように踊ったり、歌いまくっていて、観ながら「できれば席を立って一緒に踊りたい。舞いたい」と思ってしまいました。
キャストからエキストラのみなさんまで、歌唱力もダンス力も申し分ございません。
ズバ抜けたエンターテインメント路線で、とっても楽しかったです、主人公姉妹はド不幸なのですが。
「キャラもの」としても上等で、主人公姉の妹は「地味姉、美妹」で男性の支配下にいるという設定。
男性社会の中にいながら主従関係に反発し、自由な生き方を模索する型破りな女性ソフィアが痛快すぎる〜。
女ガキ大将みたいなキャラですよ、女ジャイアンみたいな!
ソフィア役を演じたダニエル・ブルックスは、ゴールデングローブ賞やアカデミー賞の助演女優賞にノミネートされているのも納得。
観客が同情できるし、現代の世情にも合っているキャラクターだと思いました。
主人公の姉妹をイジめる男性たちが、とことんクソ野郎でア然としましたけども。
教会が舞台の1つだからでしょうか、クソ野郎は「改心は良いこと」みたいなテーマを背負っていたと思います。
その他のキャストも、決して大スターではないのですが。
どこかテレビドラマ臭がツンとくる、というか〜。
演出や映像も、とくに高級感はありませんけども。
逆にそれが、カジュアルで良いというか〜。
重くないんですよ!
気楽に観れるし、「今どき」な感じで良いと思いました。
監督さんも有名な人ではありませんが、「賞取り可能な題材」ということで、勝負を賭けてますね。
ひとつも気を抜いていない演出をしていて、よくがんばりました。(←担任かい)
無事に「カラーパープル」を令和版にアップデートできて良かったです。
The Color Purple (English Edition)
- 出版社/メーカー: OnlineSheetMusic.com
- 発売日: 2013/04/25
- メディア: Kindle版