「シング・フォー・ミー、ライル」★★★ [映画日記]
ニューヨーク在住の父母と長男が、歌うワニと出会って成長する、というファミリー&友情ドラマ・ミュージカルです。
原作は児童書、ということで、なるほど、そんな感じのファンタジー感。
人間キャラは実写、動物はCG製という作風ですね「パディントン」みたいな!
「パディントン」という成功例に乗っかっているのですが!
今作では、ワニの質感が半リアル。
ワニ革感ですよ!
爬虫類だから、やや気色悪いですが、人間風のアクションをするし、まあ、なんとかギリギリ、かわいいキャラクターに仕上がっていたと思います。
ワニは英語の曲が歌えるし、大人から子供まで、あらゆる人材のお悩みに寄り添い、解決に導くという、懐の大きな爬虫類。
見た目はワニですが、中身はまるで瀬戸内寂聴さんでした!
作品の売りは、なんといっても、曲の制作が「グレイテスト・ショーマン」と「ラ・ラ・ランド」のチームってことですね。
今作の曲も「グレイテスト・ショーマン」風ですね、ショーマン路線!
全ての曲が、切ないし、熱いし、とっても良かったです。
ビート感満点のリード曲も良いのですが。
物語の中盤で、一家の母役コンスタンス・ウーが、ワニとデュエットする曲が楽しい〜。
「コンスタンス・ウーが突然歌い出す」っていう驚きと、「コンスタンス・ウーって歌える子なんだ」っていうWのサプライズ。
鑑賞中はテンションが上がりました。
コンスタンス・ウーの役が、「連れ子がいる白人男性と結婚したアジア女性」っていうのも、複雑で良いですね。
「悩める後妻」なんですよ!
しかしながら劇中のコンスタンス・ウーは、「レシピ本で成功した」という設定。
1発当ててんの、アメリカで!
なんだかんだ言っても「勝ち組の女」でした!!
ワニの音楽的才能に目をつける手品師役はハビエル・バルデムで、今作は、出番は少ないけれど「主演作」扱いになっています。
仕方ないですわな、オスカー俳優ですので!
海外ドラマでもお歌を披露していたハビエル・バルデム。
近年の賞レースで、ミュージカル・コメディ部門あたりを狙っているのかもしれません。
お歌もお上手なハビエル・バルデムですけども。
今作では、バッキバキに踊っている姿が新鮮〜。
ワニと一緒に踊っている場面では、どっちがワニだか分かりませんでした!
ドラマ部分は相当ベタですが、ベタだからこそのカタルシスがございます。
クライマックスでは泣きましたよ。
もうちょっと曲数を増やしてもらっても良いかな〜、と思いましたけども。
曲制作チームは売れっ子で、お忙しいから無理かな。
シング・フォー・ミー、ライル - オリジナル・サウンドトラック
- アーティスト: ヴァリアス・アーティスト
- 出版社/メーカー: Universal Music
- 発売日: 2023/03/22
- メディア: CD
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