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「サーミの血」★★★ [映画日記]

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amazonプライム・ビデオ内で、ず〜っと気になっていた作品です。
 
ず〜っと寝かせすぎて発酵寸前!
 
糸引く寸前で再生いたしました。
北欧の少数民族、サーミ人についての映画です。
 
これまで、サーミ人について考えたことなど一切なかったわたくし。
 
興味があるのはサーミより鶏ささみだったわたくし!(←もっと恥じて)
 
ディズニー映画「アナと雪の女王」では、メイン・キャラクターのクリストフがサーミ人だったんですね〜。
 
アナを抱きたがってるあの子ですよ!
 
「アナと雪の女王」オープニングでは、サーミ族の伝統歌唱法「ヨイク」を用いた楽曲も使用されていた、とのこと。
さらに続編「アナと雪の女王2」では本格的にサーミ族の国がフィーチャーされていた、と知って「そうだったんだ〜」と思いました。
 
あと、女優レニー・ゼルウィガーの先祖がサーミ人だとか、エンターテインメント業界ではサーミ人て知られた民族だったんですね〜。
 
今回の作品は、1930年代のスウェーデンが舞台。
サーミ人の女子中学生エレが、虐げられながらも夢をかなえようとする、簡単に言えば「差別もの」です。
 
サーミ人って弾圧されていたんですね。
 
サーミ人の子は民族衣装を着せられたまま、厳しい規則のある寮生活を強いられ、その割に進学は許されない、という縛られた毎日を過ごしています。
 
美人教師役を演じているのは「キングスマン」シリーズでスウェーデン女王役を演じていたハンナ・アルストロムなのですが。
ホント、キレイな人なのですがね〜。
 
サーミ人のエレに対して、「アンタは進学できないよ。脳の構造が違うのよ。アンタらは都会に行ったら絶滅すんの」と、ものすごい理論で、攻めた指導!
 
脳攻撃ですよ!!
 
ときには優しい一面もあったツンデレ先生でした。
 
生徒にはキツイ学園生活ということで、やがてキレたエレが脱走して都会に逃亡、という展開に。
しかし、どこに行ってもサーミ人は、はみ出し者。
 
どうやったって浮いてしまう悲しさよ!
 
サーミ人ということを隠して、都会の学校に体験入学するエレ。
 
たった1人でアポなし入学!
 
ものすごい度胸でした。
 
学園内でも浮きまくるエレ。
サーミ血族というコンプレックスが、さらに自身を浮かせてしまうんですよね〜。
 
生きていくためにエレが性を使う、という場面も、せつないです。
 
果たして、いなかの女子中学生がカネも無いのに人生を切り開いていくしかない、という覚悟が充満している作品。
 
サーミ人が自由に生きるには、ここまで恥をかかなくてはならない、ここまで必死にならなきゃいけない、ということがよく伝わってくる内容でした。
 
エレ役を演じたレーネ・セシリア・スパルロクちゃんが、目ヂカラがあって、かわいい〜。
民族衣装姿も、すごくよく似合ってるな〜、と思ったら。
 
なんと、この子は本当にサーミ人で、今もトナカイと山暮らしをしているのだそう。
 
現役ですよ!
 
演技も、めちゃめちゃ上手かったので、女優仕事に本腰を入れてほしいです。
 
山から降りてきてほしいです!
 
監督のアマンダ・シェーネルという人もサーミの血を引き、実体験を元にこの物語を作り上げたそう。
 
劇中、サーミの女子が、おじさんスタッフにより真っ裸にされて各部を計測。
裸写真まで撮られる、という屈辱場面もありましたが、きっとリアルなお話なのでしょうね。
 
北欧の闇ですよ!
 
知らないことばかりで、自分が恥ずかしい。
 
顔が赤くなりました。
 
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