「ネクスト・ゴール・ウィンズ」★★★ [映画日記]
「スポーツ実話もの」ですね、「クール・ランニング」(1993年)みたいな。(←古いです)
クライマックスは試合で盛り上げるタイプです。
これは誰でも、簡単に、さわやかに、微笑ましく感動できる作品かと思います。
描かれている種目はサッカー、お国は米領サモアです。
ただの「サモア」じゃありません、米領なんです!
漢字+カタカナ表記の名称が不思議な感触でした「青山テルマ」的な。
2001年のワールドカップ予選で、31対0という屈辱的な負け方をした米領サモアのサッカーチーム。
31点て、かわいそうだけど笑っちゃった!(←失礼)
「なんとか公式試合で1点取りたい。100点はいらない。1点でいい」という、超ささやかな願望の元、米領サモアのサッカーチームは、アメリカから左遷された白人コーチの指導を受ける、という展開です。
米領サモアの風土や風習が、のどか〜。
感触はハワイですよ。
米領サモアというか、これはもうハワイでいいのでは?!(←イメージが貧弱ですか)
海など、大自然に囲まれた環境で、スポーツ試合や練習をする土地じゃないですね。
ダラダラ過ごす土地ですよ、一日中!
のんびりしたリゾート志向の民族性を持つチームメンバーが、どうやって荒々しいサッカー試合で点を入れようとするのか、そんなところが見どころかと思います。
練習場面もありますが、めちゃめちゃ厳しい感じでもないし〜。
試合当日だというのに練習してそうもない新メンバーが突然加入するし、なんかやっぱり牧歌的〜。
結局、どうやっても米領サモアにサッカーは向いていない、というお話だったような気も。
異文化を持つ人間たちが、ぶつかり合いながら人生を前に進めていく、というような作品テーマになっていたと思います。
とってもふんわりした、かわいいスポ根映画でしたね。
主人公で、アメリカから来たコーチ役はマイケル・ファスベンダーですよ。
これまでの出演作では冷酷な役か、アンドロイド役がオハコのファスベンさんでしたけども。
ロボット面のイケメンなんですよ!
今作では人間味が全開〜。
喜怒哀楽を全身で表現なさるファスベンさんが新鮮。
新味ですよ!
基本的に堅物キャラクターのファスベンさんが、牧歌的な米領サモア現地住民からユルくイジられる場面が楽しいです。
つつかれるんですよ!
「イケメンいじり」タイプのコメディ路線になっていて、それがまたファスベンさんの魅力を増し増し、盛り盛りにしていました。
こんな役を引き受けてくださるのだから、ファスベンさん本人は良い人なんだと思います。
テレビ女優のモス子も出ているから、何の役かと思ったら。(←エリザベス・モス)
なんと、ファスベンさんとは別居中の妻、という大役〜。
ちっちゃい役でしたが、この役は引き受けないともったいない。
ファスベンさんの抱かれ役なのだから!
これは癒しの作品でした!
ファス様がこの役を引き受けてくださるとは。そしてよくぞ監督がオファーしてくれました!
by Kaoru Kihara (2024-03-10 09:38)
Kaoru Kiharaさん。
はい、本当にファスベンダーのイメージを覆す柔らかい作品でしたね!オファーした監督に感謝ですね。あの国にいると、スポーツの猛練習をする気にはならないですよね。あの国に行ってくつろぎたいです!
by のむら (2024-03-10 14:12)