「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」★★★☆ [映画日記]
*ネタバレはありません。
ダニエル・クレイグが007役を卒業する作品ですけども。
前半…「フンフン、なるほど〜」
中盤…「エッ、こんな展開になんの?」
ラスト…「あんれまー!びっくらこいた!!」
と、鑑賞中は、心を乱され続けました。
この物語は、確かに土足厳禁…じゃなくてネタバレ厳禁な作品じゃーっ!
多くの関係者が話し合って製作したのでしょう、誰もが納得できるダニエル・クレイグ卒業作になっていると思います。
最終的には、007ことジェームズ・ボンドが「特別な男から、普通の男になった」という感じでしょうか。
庶民を共感させて、好感度を上げきった。
振り切れたわい、ワシらの心のメーターが!
「昔ながらの大らかな007」路線が強めで、インターネットもスマホ画面も無い、独自の世界観。
物語の前半は、「みんなが見たい007の姿」「みんなが求めている007風のロケ地やアクション」のオンパレードで楽しい〜。
ひたすら、007役のダニエル・クレイグがカッコいいです。
ものっすごく急いで敵から逃げている時でも、連れの女性のために、車の助手席のドアを開ける007。
どんな時でもレディファーストですよ!
「レディ」だか「レデー」だか知んないけども!!
007がシリーズ中の旧キャラクターたちと触れ合ったり、別れたり、シリーズを収束させようとする構成。
そうかと思えば、新キャラクターとの出会いもあって新鮮な気分〜。
MI6の現役スパイとして、ウェズリー・スナイプスを女性にしたような人が出たーっ!
いざというとき頼りになるし、意義のある役どころでした。
キューバの新人スパイ役として、アナ・デ・アルマスが華麗に登場〜。
待ち合わせ場所で007が「合言葉は…」と話しかけても、「合言葉?いいよ、そんなの」と、スパイの恒例行事をキャンセルしちゃうアナ・デ。
キューバが生んだ雑スパイ役なのでした!
格闘場面でのアナ・デは、敵に飛び蹴りですよ、ハミ乳ギリギリ、ノーブラ・ドレスで!!
観ながら「アンタそれ、胸にさらしでも巻いとかないと、大変なことになるよ」と思いましたけども。
アナ・デのキャラクターは、近年では絶滅危惧種の「男性目線で描かれたセクシー・スパイ」。
古いタイプの女ですよ!
最近のハリウッド大作に足りなかったものは、これだ!!…と思って、うれしくなりました。
そう言っても007とは、さっぱりと別れるアナ・デ。
抱かれない!
その点は「いまどきの子」風味でした。
中盤以降は、007と色々あった女性マドレーヌがフィーチャー。
「腐れ縁」の、あの子ですよ!
マドレーヌ役はレア・セドゥが演じているのですが。
ダニエル・クレイグとのツーショットは、普通に「上司とOL」。
結構な、年の差”ワケあり”カップルに見えました。(←そういう役です)
そんな感じで、昔ながらの007の世界観を継承しつつ、登場人物には多様性があって現代的な味わいに。
脚本には、ドラマ「キリング・イヴ」などを手がけたフィービー・ウォーラー=ブリッジが参加。
セリフにユーモアを感じる場面では、「フィービー・ウォーラー=ブリッジの力が作用したのかな」と思いながら観てました。
監督のキャリー・ジョージ・フクナガさんに、アクション大作のイメージなんて、全くなかったのですが。
今作ではCG盛り盛りの派手な画面演出をしていて、万能ぶりを見せてました。
何でもお出来になるんですよ、イケメン様は!
こんにちは。
鑑賞後、これ私の好きな007じゃ無い…と悶々としてたのですが、のむらさんの「特別な男から普通の男になった」とおっしゃるのがものすごく響きました。ミーハーな自分がとても恥ずかしいです。
キューバの女性スパイのシーンはいつもの007らしく好きでした!胸気になりますよね〜。ポロリくるか?!と思って観てました。
私が頭悪すぎなので、これ何しようとしてるんだっけ?(^_^;)と思う場面が少々あったりしましたが、ダニエルさんお疲れ様でした、
最高の007でした!という気持ちで今はいっぱいです(^^)
by ゆみ (2021-10-15 00:40)
ゆみさん。
悶々となすっていたんですね!だいぶ、普通の中年男性になっていたと思います。もし次回作があったなら、007は腹巻を巻いていたかもしれません。今作でひと区切りできて良かったと思います。ダニエルも、007役を長いこと続けるのは、肉体的にも精神的にも大変だったでしょうね。本当に、お疲れさまでした、という感じですよ。「ポロリ」は、最近の映画では見なくなりましたよね〜!時代ですね。
by のむら (2021-10-15 23:12)
のむらさん、こんにちは。ご無沙汰しております。こちら公開二日目に見て参りました。個人的に劇場鑑賞はたぶんテネット以来と超久しぶりだったくせに予習も復習も怠ったため、前作がもろに関係ある展開についてくのが結構大変でしたけど、そのへんは適当にあれしてスクリーンに全集中することで楽しめました~。いいですよね~全編に漂う007ならではのデラックス感。景気よくドンパチやってくれるアクション。精悍とエレガンスのバランスが最高のクレイグボンドも見納めかと思うと寂しいです。ラミちゃんもがんばってましたね。目ヂカラはんぱなかったです。まだちょっとフレディみもあったかな。畳とか能面とかなぜか和テイストとセットだったのは(ついでにQのエプロンも)監督の趣味でしょうか。あと忘れちゃいけないのがパロマちゃん。超キュート~♡ 実質本作のボンドガールですかね。何かと言っちゃ1杯ひっかけつつ仕事をこなす、最高のキャラでした。ラストは予想外でちょっと驚きつつぐっときましたが、次回はどうなるのでしょうか。それも楽しみです。
by すだち (2021-10-22 13:39)
すだちさん。
「テネット」以来のご鑑賞、おつかれさまでした〜!そうそう、過去キャラが出てくるので「あれ、何だっけ?」って思いますよね。この作品は、予習をしておいたほうが一層楽しめそう〜。ラミちゃん、がんばってましたね〜。役作りバリバリで、相当、気合いが入ってそうでした。製作陣は「昔ながらの007像や世界観」を大事にしてるな〜、と思いました。次回の007役や物語は、現代社会に合わせつつも、やはり「昔ながらの007像や世界観」は継承していくような気が、しないでもないです。007は世界レベルのビジネスなので、製作陣も、世間に叩かれちゃいけないし、失敗もできないし、色々と大変ですよね〜!
by のむら (2021-10-22 23:54)
いやー、おはようございます。
クレイグ・ボンド最終美でありました。わたくし的にはレア・セドゥが参加して尚更感慨深いです。香川照之の女版というか爬虫類系のお顔立ちで、でも、美人ですよね。あんなにきれいにツーって一粒の涙をながす人はいないと思います。しかし、土下座はたまげた。日本人じゃないとわけわからんのでは?ヨガやってんの?みたいな。青い瞳の007ありがとうございました。
by けい (2022-07-18 06:50)
けいさん。
まさか、レアセドゥが「007最後の女」になるとはビックリですね。
まさかフランスの女とは!香川照之さんのフランス女性版なんですね!個性的な顔で、すぐにセクシー感を出せる子ですよね。忘れてましたけど、土下座場面ありましたっけ!後世に語り継がれるレア場面ですね。
by のむら (2022-07-18 15:04)