「ホテル・ムンバイ」★★★ [映画日記]
2008年に起きたムンバイ同時多発テロを描いた、2019年製の作品です。
デヴ・パテルや網浜さんが出ています。(←アーミー・ハマー)
テロリストたちが襲撃したタージマハル・ホテルでの出来事を描いていて、アクション大作「ダイ・ハード」みたいな構成でした。
施設内の一般人とテロリストが、せめぎ合うお話ですので。
「施設もの」ですわな!
しかしながら「エンターテインメントを楽しむ」という気分にはならないハードすぎる内容。
もう、どん引き!
ひたすら、テロリストの描写がリアルで怖いです。
テロリストの正体はイスラム過激派らしく、「神は偉大」などと叫びながら無差別に一般人を銃殺していく場面に背筋が凍りました。
彼らには話が通じない。
目を合わしちゃいけないヤバいお相手!
テロリストの多くは若者で、劇中には「家族を養っている」など、バック・グラウンドの表現もありましたけども。
そんな「人間性」の表現は言い訳程度の扱いで、基本的には「絶対悪」というポジション。
「交渉の余地なし」ですよ!
エイリアンみたいなもん!!
彼らを制圧するには、こちらも暴力を使って殺すしかない、という状態。
本物のテロリストは、創作映画での脚色されたテロリストとは全く違うことを、再確認いたしました。
ホテル内で隠れたり、人質になった人たちの運命も壮絶すぎる〜。
彼らが、どうやって生き延びたか、どうやって殺されたか等、サバイバル表現も入念。
登場人物の誰が生き延びて、誰が殺されるか一切読めません。
劇中では、度々「もう数秒後、自分は死ぬしかない」という状況に陥る一般人。
絶望表現は戦争映画レベルです!
高級ホテルが舞台だとは信じられませんでした。
ホテル従業員たちが客を守るためにがんばった、というエピソードも多く盛り込まれています。
そんな美談でも入れないと、救われませんしね。
労働者バンザイですよ!
従業員の1人をデヴ・パテルが演じているのですが、テロに襲われたときは、サイズが小さい靴を履いているという設定。
デヴが物語の途中で靴を脱ぎ、ホッとする場面には共感〜。
ボクちゃんも最近はネット通販で靴を買い、品が届いてみるとサイズが小さいことが、たまにございます。
返品するのも面倒くさいので、無理矢理足を入れて過ごすのですが。
気分が悪くなるんですよね〜、血行が悪くなって!
網浜さん(←アーミー・ハマー)が演じたのは、アメリカ人客で人質。
テロリストのターゲットは、高級ホテルに宿泊する富裕層の欧米人なのだそう。
その1人が網浜さん。
テロリストに狙われやすいタイプなんですよ!
「なるほど〜、確かに網浜さんはキラキラした殿方だし。目に星があるし!カネも持ってそう」と思いました。
網浜さんの役は、赤ちゃんを連れての宿泊。
子守りの女性がいるのですが、テロリストがホテルを襲っているというのに、のんきにシャワーなんか浴びて!
鼻歌フンフンフン〜ですよ、裸で!!
危機感を出すキャラクターで、意図通りハラハラさせられましたけども。
ラストまで観ると、子守りが一番良い仕事をしたことが分かります。
その点でも、労働者バンザイでした。
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