「私をくいとめて」★★★ [映画日記]
3カ月前に劇場公開された作品が、もうamazonプライム・ビデオで配信〜。
配信へのスピードが、くいとめられない現代ですわな!
「勝手にふるえてろ」と同じく、原作が綿矢りささん、監督・脚本が大九明子さんというコンビの作品です。
引き立てあえる名コンビですよ、「とんかつと練り辛子」みたいな!
凝った仕組みの「勝手にふるえてろ」に比べると、いくらかサッパリとしていて、シンプルな味わいの作品でした。
今作でもヒロインの魅力はハジけてます。
のんちゃんが演じる主人公は、30歳を過ぎたOLの黒川みつ子。
みつ子がひとり暮らしを楽しむ様子、借りているワンルームマンションのインテリアとか、素っぽさがオモローイ。
ブラやパンティ、部屋干ししてっから!
私服は地味なみつ子ですが、下着だけは派手っていうのも笑いました。
気になる男性を部屋に呼ぶことになっても、ときめきよりも「(食事の準備とか)あ〜めんどくせぇ」って言っちゃうタイプ。
単独行動が大好きという点がかわいいし、共感できました。
女性の立場は低い、という不平等な現代社会も描かれていて、現実感のある背景。
そんな社会で、みつ子は戦いたいし、同志の女性を応援したちという気持ちもあるけど踏み出せない。
逆に、不平等な現代社会で勇ましく戦うキャリアウーマンを見たところで、それも否定する、という。
みつ子は、女性のもがきと矛盾を組み込んだ、グレーなキャラクターになっているところが、等身大で良かったです。
のんちゃんの演技も、時に凄みがあって「のんちゃん、もしや女優として本物か?!」と思ってしまいました。
みつ子が成長する物語で、盛り上げ要素はラブストーリー。
みつ子が思いを寄せる相手は、取引先の営業担当で、年下の男、多田くんなのですが。
演じているのは林遣都くんということで。
まずは「のん&遣都」というビジュアルが「かわいいカップル」という感じで好感度大。
実生活でも結婚すればいいと思う〜。
抱けばいいじゃんか〜。(←テキトー発言)
多田くんがみつ子の部屋に入ったときは、実は、おろしたての靴下を履いていた、とか。
LINEのやりとりで、「?」付きの問いかけのメッセージに対し、話を終わらせるメッセージを返されて落胆する、とか、いちいち描写が繊細。
2人が交際に至るまでの経緯や、会話もリアルだし自然だし、このあたりは、原作の綿矢りささんの手腕でしょうか。
中盤に出てくるみつ子の親友役は橋本愛ちゃんが演じていて、のんちゃんとは、NHKの朝ドラ「あまちゃん」以来7年ぶりの共演が実現〜。
イタリア人男性の元に嫁いだという設定の橋本愛ちゃん。
外人に抱かれた女なんですよ!
海外住まいの日本人妻、という役がピッタンコ〜。
外人にウケそう、その、おかっぱ頭!
しかも、久々に見る橋本愛ちゃんが、いい女に進化していてビックリ。
のんちゃん共々、「きれいになったな〜」と思いながら観てました。
キャリアウーマン役を演じた片桐はいりさんの演技もウマーイ。
仕草や、会話が、なるほど、確かにキャリアウーマンっぽい。
ランチ時に、「キーボードを付けたiPad」を慣れた手つきで操作している場面とか「キャリアウーマンあるある」な感じで、笑っちゃった〜。
片桐はいりさんて、何でも出来る人だし、おもしろーい。
日本におけるティルダ・スウィントンみたいな存在かも〜。
アマプラで見れるのが早すぎる〜!嬉しいけどいいのかな?
可愛い映画でしたね〜。
Aがのんに乗り移って?動くシーン楽しかったです。歩き方とかミュージカルみたい。
Aの声は分かってたんだけど、出て来た時は「お前かい!」って突っ込みましたねwww
綿矢りさ原作の大九明子作品は、可愛いだけじゃないのが良いですね。
楽しかった〜♪
by それいゆ (2021-04-07 22:18)
それいゆさん。
アマプラの速攻配信、客としては嬉しいですが、製作側へは申し訳ない気持ちになりますね。Aが出てきたときは僕も「お前かい」と思いました。声も同じ人かと思ったら、後で調べたら別の人で「へ〜」と思いました。綿矢りささんの本は読んだことがないのですが、こうして映画で見せてもらえると、すごさが分かりますね〜。
by のむら (2021-04-08 10:45)
「とんかつと....」
http://comics.gendaibusiness.com/viewer/momokajapan/1?page=1
とんかつの漫画があるのですね.....カナダの映画に、とんかつを食べている場面を出してほしい....
by サンフランシスコ人 (2023-03-31 01:37)
サンフランシスコ人さん。
この漫画は、YouTube映像を漫画にしたもの、ですね。とんかつ、おいしいですよね!食べに来てほしいな。
by のむら (2023-04-01 19:35)