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「A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー」★★★ [映画日記]

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2017年の旧作、A24配給作品です。

 

ある男性が、地縛霊になるお話!

 

地縛映画ですよ!!

 

オバケが主役ですが、手法がユニークで、ちょっと切ないお話。

 

物語の中では、結構な時間が過ぎてゆくし、設定も不思議なもの。

 

鑑賞中は「地縛霊も大変だよ。何十年、何百年も因縁の場所に居なきゃいけないからね。尻が痛くなるわな」と思いました。

 

ガヤガヤしていない、静かな作風。

ものっすごく間を持たせる演出で、バイオリンの曲が延々と流れたりして、「ヨーロッパの監督作かな」と思いましたけども、生粋のアメリカ製で、監督もアメリカ人なんですね〜。

 

こんな大人しいアメリカ人もいるんですね!

 

最近は、ウィル・フェレル主演作とか、うっとおしいアメリカ人が出てくる映画を観ていたので、新鮮に感じました。

 

メイン・キャラクターは1組の夫妻。

夫をケイシー・アフレック、妻をルーニー・マーラが演じておりますけども。

 

まずは「大人のステキな同棲ガールフレンド風味」を醸し出すマーラがステキです。

 

普段はおしとやかで「リンネル」でも読んでそうだけど、抱かれる時はしっかり抱かれる、みたいな!

 

マーラの持ち味の1つ、「彼女感」が炸裂しておりました。

 

マーラって、どんなガールフレンド役もハマりますな〜。

 

どんな相手でも受け身を取れる人ですよ、男女問わず!

 

何でもござれお方なんですよ!!

 

主役のケイシー・アフレックが演じる夫は、物語の序盤ですぐに死去。

そのままオバケとして、ラストまで出演し続けるのですが。

 

なんとオバケ時は顔を出すことはなく、ず〜っと頭から足下まで、一枚の白い布をかぶったまんま。

 

布男ですよ!

 

このオバケのキャラクター・デザインが作品の特徴になっています。

 

未亡人となった妻が、部屋で食事をしている時も、そばでず〜っと白い布をかぶった夫が見ている、という構図。

 

妻役のマーラは、大マジメで演技してますから、ド真剣で!

 

その光景は相当シュール!!

 

それでいてオバケは、どこか、かわいらしく、おかしくもあり、悲しくもあれば不気味でもある、という。

 

見方によって、感じ方いろいろ。

 

アイデア次第で使い方いろいろの、マスキングデープみたいなもんですよ!

 

素顔を出さない効果がよく出ていたと思います。

 

こんな感じなのに、バカバカしい空気にならず、しっとりしたムードで全編を押し切ったところが素晴らしい〜。

 

「バカにはならない」という信念ですよ!

 

ボクちゃんも、年をとっても「ボケにはならない」という信念を貫いていきたいです!!(←ここで老後の抱負を語る)

 

A24が目をつけて配給したのも納得だし、監督と脚本を担当したデヴィッド・ロウリーの腕前もよく分かりました。

 

しかしながらケイシー・アフレック。

 

アンタ!

 

布をかぶって立ってるだけなら、別にアカデミー賞をとったアンタがわざわざ演じなくとも良かったわな。

 

ボクちゃんが演じても良かったわい!(←呼ばれんけど)

 

妻が残したメモがキーアイテム。

 

メモに書かれた内容は謎のままですけども、ボクちゃんは「●●●●●」だったと思う〜。

 

 

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コメント 6

M

公開時に観ました♪これすごい好きです。幽霊がオバQみたいで可愛い(?)し、手紙を読んでからの最後のシーンも良かった~。A24作品といわれると納得ですね。
「彼女感」!なるほど、確かに…。ルーニー・マーラが好きになれない理由がわかりました☆
by M (2021-01-14 18:04) 

のむら

Mさん。
公開時にスルーしていた自分を殴りたいです!変わった作品ですよね〜。ホント、A24っぽい作品です。ケイシー・アフレックはオスカー受賞時に長髪・髭の姿でしたけど、この作品の撮影中だったのかな、と思います。もしかしてルーニー・マーラって女子ウケ悪いのかな〜。
by のむら (2021-01-14 22:52) 

ぽん♪

amazonプライムで、さっそく観ました!!

映画なのに、静かな絵本を見ているみたいで、目も耳も疲れませんでした!お上品な映像なので、本当に、リンネルの日常みたいなオシャレ感もありましたけど、考えさせてもくれる余白のあるところがいいですよね。

ルーニー・マーラは、ああいう絵本のような世界でも、違和感がないところが妖精さんっぽいですが、近くにいられたら、普通に素敵すぎて悔しいです。(笑)

勝てないってわかってる女に負けてる感が、ずーーーーっと続くなんて!

みんなに守られなくちゃ生きられなさそうなのに、やりたい放題できそうで!

オバケの業界の事も、興味津々で見ましたが、いいラストでしたね!

不思議なもので、「なんて書いてあったんだろう・・・。」って全然思わないんです。(笑)

それよりも、LUCYを思い出してしまって、太古の女性だった猿人類のルーシーに会っていたシーンと、大草原の小さな家シーンが似てるのかな?みたいに、勝手に時間の定義に思いを馳せてしまいました。

命のお話と言う感じがして、魂ってそうなってるのかなぁみたいになっちゃうんですよね。

本当に素敵な映画で、観るたびに歳をとっていても、これなら機嫌が悪くならずに何度でも見れそうですけど!
by ぽん♪ (2021-01-15 09:06) 

のむら

ぽん♪さん。
早速観たんですね、うれしいです!冒頭からすごく静かだから「この先、おもしろくなるのかな」と不安になりますが、不思議で素敵な展開になりますよね。ものすごく時間が過ぎるので、魂を壮大に描いた物語にも見えますね!そして、やっぱりルーニー・マーラが女子ウケしていないという。勉強になります!
by のむら (2021-01-15 18:38) 

sakaya

「さらば愛しきアウトロー」の監督さんなんですね。
冒頭から?って感じで細身のルーニーのフードファイトが痛々しくて見るのやめようと思ったんですけど、のむらさんを信じて。その先からテンポが良くなりました。
彼と私たちを成仏させてくれる言葉ってやっぱり愛の言葉なのかな、ベタだけど。
人生短いっつうの!に富を独占するGAFAの奴らとかに見せたい感じの作品でした。
by sakaya (2021-01-21 11:13) 

のむら

sakayaさん。
そうそう、「さらば愛しきアウトロー」の人なんですよね。監督の過去作品にも起用しているし、ロバート・レッドフォードとも交流があるみたいですね。GAFAを引き合いに出されたように、確かに相当アナログ感のある作品でしたね。そして、言われてみれば、「成仏」っていうテーマもあったかも〜。
by のむら (2021-01-21 16:09) 

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