「マザーレス・ブルックリン」★★★ [映画日記]
「マザーレス・ブルックリン」ですよ、「マザーレス」。
「キャッシュレス」じゃありませんから!
2020年に日本公開された作品ですが、もうサブスクに上がってました。
「どんな映画なのかな〜」と思って再生してみたら、ジャンルは「探偵もの」なんですね。
1957年のニューヨークを舞台に、元・孤児の探偵ライオネルが殺人事件の謎を追う、というものなのですが。
まずは探偵ライオネルのキャラが立ってます。
トゥレット症候群という病気だそうで、頭に浮かんだ言葉を突然叫び出すのです。
「フレンチキスッ!」みたいな感じ。
くしゃみをする感じですよ、鼻水の垂れないくしゃみ感覚!
ご病気とは思いますが、女性を前に突然「巨乳!」てアンタ!!
時々シモネタも叫んでいるのですが、周囲は寛容。
「うふふ。変な人ね」みたいな程度に扱われてます。
調子が良ければ「変な人ね。一緒に踊りましょうよ」くらいの扱い。
好待遇!
病気に関しては優しい世界でした。
探偵ライオネルが謎を探っていくと、産業の闇、企業の闇、白人男性の闇など、多種多様な闇が浮き彫りに。
「探偵もの」らしいミステリーも楽しめますが、全体的にはニューヨークの闇を感じるお話で、その深みが魅力の作品だと思います。
製作・監督・脚本・主演はエドワード・ノートンですよ。
ノートンが原作小説に惚れ込み、情熱的に映画化したことが伝わる出来映え。
正直、演出がチープな部分も見かけるのですが、不器用ながら丁寧に描こうとしているので、悪い気分にはなりません。
全てがノートン自身の仕事だと思うと、逆に応援したくなりました。
あげたいんですよ努力賞!(←上から目線)
しかし、その分、本編時間が長っ。
ノートンさんに省略する気ナーイ!
2時間24分に及ぶ大作で、気軽に再生したのはいいけれど、本編が終わったら日付が変わってました。
もうねんねの時間!
ノートンは原作のファンだから、作品中の闇をもれなく組み込みたいし、登場人物の孤独も何もかも表現したかったんだよね、だから話が長くなったんだよね、と思いました。
同時に、鑑賞中は集中力が途切れたボクちゃん。
口さみしくなり、「コアラのマーチ」でもつまみたくなったボクちゃん!(←子どもかい)
時々白目をむきながらボンヤリ観ていたら、肝心の殺人事件の犯人とか黒幕とかは、よく分かりませんでした。
一体、何のための2時間24分だったのであろう。
序盤で犯人が判明してほしかった!(←早すぎますか)
まあいいです。
共演者はアレック・ボールドウィン、ウィレム・デフォー、ブルース・ウィリスなどベテラン勢なのですが。
みんな腹に一物ある役なのですが、ノートンを目の前にした演技は、何やら楽しそう〜。
「後輩のために人肌脱いでやってるぜ。ギャラも負けてやったしよ」みたいな。
ノリノリなんですよ、おじんたちが!
この「エドワード・ノートン一座」のメンバーで、別な作品も観たい気持ちになりました。
マザーレス・ブルックリン ブルーレイ&DVDセット (2枚組) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- 発売日: 2020/05/13
- メディア: Blu-ray
劇場公開時は間に合わなかったので、動画で観ました。
ノートン本編カットする気なかったみたいですね。
人物や設定が非常に「ジョーカー」と似ていると一部の批評家さんは言ってましたね。
俳優さんたちも問題意識高かったのかも。地味なエンディングが好きです。
by sakaya (2020-12-30 21:00)
sakayaさん。
「ジョーカー」に似てましたかね〜?!きっと似てるんでしょうね、僕は(長すぎて)あんまり内容を覚えてない・・。原作は現代の設定でしたが、映画は50年代に変更したりして、ノートン入魂の一作でしたね。
by のむら (2020-12-30 21:23)