「若おかみは小学生!」★★★☆ [映画日記]
多くの人からオススメいただいていた2018年のアニメ作品が、Eテレで放送〜。
主人公の少女「おっこ」は小学6年生。
女児!
タイトルのイメージからも「子ども向けですか?プリキュアだかマニキュアだかみたいな感じですか?」と思われがちですけども。
観てみたら、絵も動きも美麗な、大人も楽しめる「お仕事ムービー」に仕上がっておりました。
両親を事故で亡くし、祖母が営む小さな温泉旅館に引き取られたおっこ。
「おばあちゃん子」に転向!
自ら、若女将として旅館の仕事を手伝うことになるものの、旅館の客たちが個性的。
「あれ食べたい」「これは食えん」など、イレギュラーな申し出が多数!
もう〜、さばくのが大変!…という、今にも若女将が舌打ちしそうになる展開です。
お客さんを満足させることに、仕事の楽しさ、意義を見出すおっこの姿が微笑ましい。
おおむね、ノリは「魔女の宅急便」みたいな感じでしたけども。
クライマックスで心理ドラマが急展開。
心をえぐってくんの!
「人のために生きるか。自分のために生きるか」という、人生の選択がダークに迫ります。
このまま優等生の女将になるか、ダークサイドに落ちて不良の小学生ダースベイダーになるか、っていう選択肢!
「両親を亡くした」という心の傷が癒え、ようやくかさぶたになりかけたと思ったら、それを客によって見事に剥がされてしまうんですよね〜。
かさぶたが剥がれた心の傷口に、思いっきり塩を揉み込まれるおっこ!
しみるわい、世間のしょっぱさ!!
仕事の現場で、プライベートな事情で身動きが取れなくなってしまう、おっこに同情〜。
観ながら、「こっ、これは。う〜ん」と思って、もらい泣き〜。
もしもおっこがボクちゃんだったら、迷うことなくお客をビンタ!
そのまま走って旅館を飛び出し、二度と帰っては来ないでしょう。
かわいいアニメ作品に見えて、名場面は壮絶でした。
序盤から、おっこは幽霊が見える、というファンタジー要素が組み込まれているのですが。
オバケが見える、オバケッ子!
そのままず〜っと、死んだ者(過去)と折り合いを付けていたおっこですが。
ラストシーンまで行くと、生きる者(現在〜未来)と折り合いを付ける姿になっているんですよね〜。
おっこの成長を見事に表現している演出でした。
女児の「お仕事ムービー」となると、お決まりの場面が、怖い先輩からの猛シゴキ!
あるいは、いじわるな同僚からの鬼対応がありますけども。
今作ではイビリ皆無!
イビるコンセプトではないのです。
優しい人からの見守りがあるとはいえ、基本的に自分で成長していくから感動を誘います。
子どもだって、自分と向き合って生きているんですよね。
劇場版 若おかみは小学生!Blu-rayスタンダード・エディション
- 出版社/メーカー: ギャガ
- 発売日: 2019/03/29
- メディア: Blu-ray
2020-05-24 00:00
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