「レジェンド 狂気の美学」★★★ [映画日記]
1960年代のロンドンに実在した大物ギャングが主人公ですよ。
演じているのはトム・ハーディということで。
まずは、ギャング役との相性がバッチリのトム・ハーディ。
チンピラ演技が素っぽいヨ。
素っぺえわい!
暴力のふるい方もナチュラ〜ル。
アンタ絶対、元ヤンキー!
元々、ハーディって近寄りがたいところがあるじゃないですか〜。
ちょっぴり漂ってるじゃないですか〜、危険なスメルが!
先輩にしたくないハリウッドスター第1位ですよ!!
今回の役は、その持ち味を十分に発揮できるものでした。
しかも、ハーディが演じるギャングは双子。
性質の悪い人が2人もいる、っていうお話。
双子は、ハーディが1人2役で演じてますよ、合成で!
兄弟の見分け方は簡単。
基本はメガネか裸眼!
「やすし、きよし」みたいなもんですよ!!
その他、声の出し方なども変えてるハーディ。
2つのキャラを、立派に演じ分けているのでした。
ビックリしたのは、2人で取っ組み合いのケンカをするシーン。
合成と編集を駆使して、それらしく見せていて感心〜。
工夫を凝らしたわな、スタッフも!
メガネをかけている方はゲイということで。
ギャング映画にゲイ要素が入っているところが珍しかったです。
メガネのゲイ・ギャングが抱いている青年役は、「キングマン」で主役だったエガちゃん!(←タロン・エガートン)
ハーディが抱いてる男がキングスマン、ていう・・・味の組み合わせが絶妙〜。
エンターテインメント性を感じるカップルでした。
エガちゃんも、実は全く目立たない役なのですが、画面に出てくると目を引くというか。
「伸びるね、この子」と思わせてくれました。
鑑賞前はダークな作風なのかと思っていたのですが、観てみたら、なんとなく明る〜い。
ノリが良い。
意外と調子が良い映画でした!
双子の関係性って特別なもの。
本編の中盤くらいまでは、双子の愛憎劇が前面に出てくることがあんまりなくて、「ストーリー上で、この兄弟が双子である必要性は無いんじゃないか」と思っていたのですが。
鑑賞後になって、ストーリーの隠し味として、双子の愛憎劇が組み込まれていたことにと気付きました。
結果的に、ギャング映画と双子要素が融合〜。
個性的なギャング映画に仕上がっていたと思います。
ハーディ演じるギャングと結婚する一般女子の人生も描かれていて、女子目線でも鑑賞可能。
「こんな男とは結婚したくない」と思わせる、というか〜、一般女子が共感できそうな小ネタも充実。
姑による「ああ〜もう!うちの嫁は味噌汁の味付けも出来ないのかね!!」っぽい小言も。
結婚後「抱かれた男はだめんずだった」と気付いたギャング妻の、あきらめきった態度がリアル。
ギャング夫がいくら謝罪しても「あーはいはい」みたいな。
「もう、どうでもええ」みたいな!
見事な受け流しをするレジェンド妻でした。
のむらさん
この映画、私も見ましたよ。初めは軽めの作風なのでノスタルジックなコメディ調なのかなと思いましたが、どんどんシリアスになっていき、終盤は悪行のせいで自滅していく姿は痛々しく見ていて辛かったです。
トムハさんの一人二役も見事でしたが個人的にはヒロインのエミリー・ブラウニングが素敵でしたね。純粋なあまりどんどん追いつめられて最後には・・してしまうあたりが辛かったですね。(その後でトムハが・・するシーンも痛々しかったですが)弟を世話すると思いきや、実は・・されていた展開といい、人間ドラマとしても非常に奥深い作品でしたね。
https://www.youtube.com/watch?v=CMMLUqCdCfE
https://www.youtube.com/watch?v=CVieLD-mdl0
↑ここにトムハさんのインタビューがあります。弟の方をやりたくて引き受けたけど、演じるのが予想以上に難しかったとか撮影時の工夫とか色々語ってます。
あと実際の兄弟の話。コンパクトに纏められていて必見ですよ。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~madison/murder/text/kray.html
by ネスカフェ (2016-07-01 23:52)
ネスカフェさん。
いろんなリンクをありがとうございます!字幕付きのインタビュー映像って、たくさんあるんですね〜、知りませんでした。兄弟の話がコンパクトにまとまったサイトも読ませてもらいましたが、映画版は、事実をいい感じに、ドラマチックに脚色して仕上げていることが分かりました。ヒロインを、親しみ感のあるカワイイ女優が演じているのが良かったですよね。狂気の世界でしたけど、あの子だけが現実味があって共感できるんですよね〜。
by のむら (2016-07-02 18:21)
のむらさん
リプありがとうございます。最近「レイジング・ブル」という映画のヒロイン役の女優さんのインタビューを読み返したのですが、「結婚した時は少女だけどその後は大人に成長する」という話を聞いて、この映画と同じだと思いましたね。
付き合ってる時は子供だけど、妻になってからは現実が見えて分別が備わる女性とは対照的に、男はそれに気づかずアホなままというのがこの手のカップルに多いですね。この映画の場合もそうで兄がフランシスに聞く耳を持っていれば生き残れたと思います。
この映画の一番の悲劇はあんなにひどいことをされてもまだフランシスが兄貴に好意と希望を持ってたところですね。酒井法子や高嶋礼子みたいな極妻になりきれない純情さがほんと辛かったです。
by ネスカフェ (2016-07-03 10:11)
ネスカフェさん。
ダメ男だと気付かないまま結婚してしまうところが不思議ですよね〜。ハタから見れば一発でダメ男だと分かるのに・・。今回の映画の場合、交際のきっかけが「レモン飴」ということで、さらに少女性が強調されてましたよね。
by のむら (2016-07-03 15:36)
のむらさん
ダメ男と結婚しちゃう女の人ってだいたいそのダメさ加減を可愛らしいと思って、克服できると勘違いしちゃうんですよね。結婚したらなんとかなる、よくなるだろうって。でもそうならないんですよね。女の人はホント気をつけなきゃいけませんよ。
あとフランシス役のエミリー・ブラウニングのインタビューです。彼女も少女性を意識してたみたいですね(^^)
https://www.youtube.com/watch?v=qT3iHHV5gik
by ネスカフェ (2016-07-03 22:44)
ネスカフェさん。
動画リンクをありがとうございます。なんと、本人の手紙を監督がオークションで入手し、役作りに生かしていたんですね〜。さすが、スタッフも女優も徹底的にやってますね。そして、結婚生活は、たった2カ月間だったんですね。相当短かったんですね〜。
by のむら (2016-07-03 23:02)
ギャングなのに、ちゃんとカップに紅茶を入れて差し入れする兄ちゃんとか
紅茶の入れ方もきっちりして、ケーキも焼いちゃう母ちゃんとか
初対面なのに、俺は男が好きと言っちゃう弟とか
濃かったです。アメリカ・マフィア担当のチャズを見て
ギャング映画のポイントはおさえとるな、と安心しました。
で、ダメンズだけど結構イケメンな兄と、太ってキモメンの弟を
演じ分けてたトムハ兄貴は恐ろしいですね。
ギャラは倍出なかったらしいですが・・・プロデュース料はもらえるそうですw
by stonkovic (2016-07-04 19:05)
stonkovicさん。
チャズパルミンテリですね。ピッタリの役だし、ニヤリとしましたよね。イケメン兄と太った弟を、交代で演じていたとのこと。切り替えがスゴいですよね。そして、弟はちゃんと太って見えるのがビックリです。こんなにも出ずっぱりのトムを見たのは初めてだったので、よく顔を確認できました。プロデュースもやっていたとは、そんなことも出来るんですね〜。
by のむら (2016-07-04 22:30)