「TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー」★★★ [映画日記]
つい先日、80代の巨匠マーティン・スコセッシさんが手がける映画を楽しみましたけども。
おじいちゃんの映画を観たばかりなのですが、入れ歯の!(←入れ歯かどうかは未確認)
今回観たホラー映画の監督は、なんと双子のユーチューバー。
今の子!
彼らの初監督(一部脚本)作品ですよ。
主人公の女子高生ミアが、SNSで話題の「90秒オバケ憑依チャレンジ」にハマりすぎて騒動になり、オバケと対峙して騒ぎを収めようとするお話。
米国ではA24が配給し、大ヒットを記録したという作品です。
「これ、初めて監督したんですか?別のベテランにやってもらったんじゃないんですか?」と思うくらい、ちゃんとしたホラー映画です。
ユーチューバーだからなのか、何なのか、やはり、観客を惹きつけるインパクト演出が効いている気がしますね。
オバケが一瞬だけバーンと見える、みたいなやつ。
あらゆる演出の手際が良いです、ユーチューバーだからなのか、何なのか!
「編集慣れ」してるんでしょうか?!
映像も安くなく、心理描写や人間関係の描き方も丁寧で、後味も良い感じに悪くまとめていて、これが初監督作品だなんて信じられない。
本当に良く出来ています。
「ユーチューバーってスゴイ」と思いました。
最近の子は何でも出来ますよね、パワポだかも、エクセルだかも、何でも!
今作で最も「今どきでリアルだな」と感じた点は、主人公ミアは明るい性格だけど友達が少なく、学園の陽気な生徒からは「ウザい」と思われていること。
陰キャ以上、陽キャ未満の中間地点、中途半端な女の子!
ミアが「90秒オバケ憑依チャレンジ」に挑戦しようとした理由も、「目立てるかも。こんな私も人気者になれるかも」という皮算用。
一発逆転を狙ってんの、普通の子が!
今の子が縛られがちな「認証欲求」を組み込み、普通の子の「生き辛さ」を表現していて、さすがユーチューバー監督だと思いました。
なんでかミランダ・オットーも出ていて、それは主人公の親友の母親役という、微妙な地点のキャラクターなのですが。
ミランダ・オットーから見た「娘の親友」への愛憎表現も良い感じ。
キレてしまったミランダ・オットーからの「アンタさ〜、もうウチの子と遊ばないでくれる?!迷惑なのよ、アンタ」という啖呵を浴びる女子高生ミア。
「友達の親から絶縁されるのもキツイ」と思わせる良い場面でした。
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