「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」★★★ [映画日記]
ビックリするくらい本編時間が長いですね、206分ですので。
昼ごはんを食べた後に鑑賞し、観終わったら、ぼちぼちと晩ごはんの支度に入りましたから!
それだけに、製作・監督・脚本を担当したマーティン・スコセッシさん入魂の作品とも言えますね。
劇中ではスコセッシさん本人が出てきて、メッセージまで読み上げますから、涙目で。
ちょいとスコセッシさん、遺作にしないでおくれよ!
早まんな!!
時代は1920年代、オクラホマ州オーセージ郡を舞台に、先住民が被害者となる連続殺人事件を描いたスリラー作品。
原作はノンフィクション小説とのことなので、元ネタは実話なのでしょうね。
当時、富豪となった先住民。
地元で石油が沸いたから!
庭から温泉が沸いたようなもんですよ、ウハウハ!!
その財産を狙って、白人男性が現地入り。
先住民の女性と関係を持っては死に追いやり、白人男性が遺産を受け取る事例がチラホラ見受けられる、という基本設定です。
人種間コミュニケーションを描いているのですが。
先住民の女性と白人男性という、2者のコントラストで全編を押し切っていますね。
先住民の女性は被害者という、同情を受ける立ち位置なのですが。
メイン・キャラクターの白人男性は、偽善・腹黒・浅知恵バカ、という、どうしようもない人物像になっていますね。
メイン・テーマは「白人男性批判」かと思われます。
白人男性であるスコセッシさんがそう描くのだから、これは「自虐映画」と言っていいのかもしれません。
ハリウッドの最先端で生きてきて、贅沢してきた80過ぎてる白人の爺さんが「白人男性って最悪だよね」って言える、って、スゴイなと思います。
もしかしたらスコセッシさんて、ものすごく良い人なのかもしれません。
主人公の男性は、元々純粋な性格なのですが。
ピュアな男性なんですよ、さかなクンみたいな!(←ホメ言葉)
悪い大人たちに囲まれているうちに、洗脳というか、少しずつ悪に染まっていくというような、「コミュニティ・スリラー」みたいな要素も、ちょっとありました。
さかなクン本人も、どんどん悪に染まったらイヤだな〜、と思いながら鑑賞続行。
主人公の青年役はレオナルド・ディカプリオが演じているのですが
計画が思うようにいかずに空回り、騒動に巻き込まれていくタイプのダメっ子キャラクターで、いつものディカプリオとは少し違った味を出していて、新鮮でした。
受け身の演技が多いディカプリオですが、賞レース向けでしょうか、時にはキレたり、泣きわめいたり、演技力を見せつける場面も用意されていました。
役の年齢は30歳くらいかと思うのですが、実年齢アラフィフのディカプリオでも自然に見えました。
元々童顔ですしね、若見えの旦那ですから!
それでいて、妻を抱くときは「ウヘヘヘ」とオジン笑いをするプリ夫。
その場面のディカプリオは、町娘を襲う悪代官みたいでした。
ディカプリオの妻役で、先住民の女性を演じた女優さんを見て「この人、誰?」と思いましたけども。
お名前はリリー・グラッドストーンさんという方で、まあ良い役をもらいましたね。
見た目は質素でありながら、「カネには困っていない、お嬢様」という役柄がピッタリ。
顔から「金ならある」っていう、余裕のオーラが出てますから!
それはワシにはないオーラだから、なんか憧れました。
財布に2万円(大金)入れて、余裕のオーラを出す練習でもしようかと思います。
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