「フィンガーネイルズ」★★★ [映画写真日記]
「ウーマン・トーキング 私たちの選択」などで好演したジェシー・バックリーが主演してますけども。
地味作です!(←失礼)
2023年11月に「appleTV+」で配信された、appleオリジナルの恋愛映画です。
舞台は架空の現実、というか、もしかしたらSFなのかもしれません。
劇中において、カップルの相性診断は心理テストでも、星占いでもありません。
占い界の大御所、鏡リュウジさんも廃業しているような世界観!
なんと、特別な医療センターで生体検査すると、カップルの相性が分かるという。
相性0%か100%か丸わかり!
恋愛関係の診断結果は0点か100点か、どっちか、っていうお話。
極端!
しかも、医療センターでの検査には、カップルの爪が必要なのだという。
「爪切り」で切った後の「飛び散った爪」ではありません。
ペンチで丸ごと剥いだ爪ですよ!
医療室に並んで座ったカップルは、歯をくいしばるための「木製の棒」をくわえ、医療スタッフがペンチで爪を抜く、っていう鬼検査。
塩検査ですよ!
爪を剥ぐ場面は何度もあるのですが、必ず「木製の棒」は、くわえなくてはならないみたい。
「棒くわえ」がお約束!
「なんか、江戸時代の拷問シーンを見ているみたいだな」と思いました。
そんな基本設定の中、ジェシー・バックリー演じる普通の女性が、交際相手との相性診断は100点満点にもかかわらず「このお相手でいいのかしら?」と疑問を持つ展開。
数字で示されると安心するけれど、逆に言えば、数字に縛られながら交際することになるんですよね。
恋愛感情は数字だけでは片付かない、という物語。
ときには、感情の赴くまま行動してもいい、というテーマかと思われます。
テーマとしては、深いようにも見えて、そうでもないような。
テーマの掘り方は、やや浅めだと思いました。
他作品でのジェシー・バックリーは、ムッとした表情が際立つ役が目立っていますけども。
演技のオハコは「堅物女」ですけども!
今作でのジェシー・バックリーは笑顔いっぱい。
そんな表情だと「若見え」して、まるで別人みたい。
「この子も、こんな顔をするだね。ああ女性って表情で変わる」と思って新鮮に感じました。
ジェシー・バックリー演じる女性の同僚役はリズ・アーメッドですよ。
ジェシー・バックリー×リズ・アーメッドという、次世代を担う実力派俳優の共演は見応えがあったと思います。
医療センターの責任者役としてルーク・ウィルソンを発見〜。
消えそうで消えない、火鉢の火種みたいな人ですよね。
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