「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」★★★ [映画写真日記]
*ネタバレはありません。
1980年代から続いた「インディ・ジョーンズシリーズ」の最終章です。
インディ爺さんの冒険、ついに打ち止め〜!
「ということは、劇中でインディは死んじゃうのかな?」と思いながら鑑賞しましたけども。
湿っぽくはないけれど、やはり、切ない感じで終わってましたね。
「爺さんだって昔は若者だった。ロマンを追い続け、経験を積み、あらゆる女性を抱いてきた結果、老後は、こうなった」という、1人の男性について、人生をリアルに追った内容に感じました。
80年代のインディは、めちゃめちゃカッコよくて、元気はつらつオロナミン!
セクシーな一面すら持っていましたけども。
今作では、序盤から、朽ち果てた裸体をさらすインディ爺さん!
夢も希望もない体!!
わたしら観客に「この映画で夢は見るな」と言っているかのような衝撃映像でした。
老人になったインディは、肉体的な魅力は全て削ぎ落ちていて、「偏屈な考古学者」の面だけ、しぶとく残っている、という設定が、また切ないです。
昔イケメン、今ガンコ親父なんですよ!
「人は、年をとっても、魅力は消えない」というのが理想ですけども、今作では「年をとったら、いくらか魅力も消滅した」という現実的な表現があり、過去シリーズとの大きな違いになっていると思います。
このように、ヒーロー像のハードルが元から下げられているため、シリーズ前作の「爺さんが無理してるイタさ」は軽減していたと思います。
作風は、1980年代の「インディ・ジョーンズシリーズ」クオリティーを目指していますね。
お手本は、かつてのスティーヴン・スピルバーグ演出による、ジェットコースター・ムービーですよ!(←死語)
全編を通してアクション満載〜。
「そうそう、昔のハリウッド大作って、こんな感じだったな」と思って、懐かしくなりました。
今作は、スピルバーグとは別の人が監督を務めているのですが。
スピルバーグぽくて、ビックリ。
これは、完成度の高い「なんちゃってスピルバーグ映画」ですよ!
オフィシャルなパクリ映画!!
ジョン・ウィリアムズの音楽と映像技術が駆使されていて、まるで、本物のスピルバーグ映画を観ているみたい。
「今は、スピルバーグ映画も、作為的に創作できるんだな」と思って、AI全盛の現代を感じました。
脇役では、敵役としてマッツ・ミケルセンが大活躍〜。
出番も見せ場も多かったと思います。
後半でのマッツはナチの制服にお色直し!
「ああ、マッツ。ハリウッドにまで来て、着ちゃったね、ナチの服。そして似合っちゃったね」と、苦笑いしながら拝見いたしました。
シリーズ最終章ということで、過去作から、おなじみのキャラクターが続々と出てくるのかと思ったのですが。
あんまり出てきませんでした。
1980年代から今も現役の俳優さんて、少ないのかな?!
それとも、もうみんな死んじゃってるとか?!(←コラーッ)
終わっちゃいましたね、インディージョーンズ。変にかっこつけたり若作りせず、渋いというかしぶといという感じで良かったと思います。あと、このシリーズ、アクションアドベンチャーのみならず、そうそうSFだったよなーとか思いつつ観ました。スピルバーグ監督ならではでしょうか、どの回も意外と荒唐無稽なことを重厚且つ軽妙に(なにこの矛盾)やってのけてくれてきた印象。今回なんかもう超SFでしたし想定外の展開で面白かったです。CGの駆使っぷりもすごくて演出や編集も大変だったろうなぁと思いますが、その中心で堂々と主役を張り通したハリソンフォード(80歳!)はやっぱりかっこいいなと思いました。
by すだち (2023-07-08 22:03)
あ。そうそう、今作はスピルバーグ監督じゃないんですよね。名曲「レイダース・マーチ」を聴くとついそれっぽく見えがちで、完成度高かったですよね!
by すだち (2023-07-08 22:07)
勢いのあるトレーラーだし、懐かしい気持ちにもなったんですが、走馬灯ムードが強いのか、ちょっとヨボヨボした気持ちになりそうでした。(笑)
1980年代から夢を見させ続けてくれるって、すごい大偉業なんでしょうけど!!(笑)
by ぽん♪ (2023-07-09 05:47)
すだちさん。
そうですね、かなりSFというか、荒唐無稽なお話でしたね!1980年代とか、1作目の頃のハリウッド大作は、そういうお話が主流だったので、今も引き継いでいるのでしょうね。もはや荒唐無稽な設定がないと、インディ・ジョーンズの世界になりませんね。ハリソン・フォードが80歳だと思うと、アクション大作での主演は、たいしたもんですね!
ぽん♪さん。
製作のスピルバーグも、主演のハリソンも、足腰が立つうちにシリーズを完結することができて良かったと思います!スピルバーグは若い監督に(といっても50代ですが)演出を任せたのは偉いですね。おかげで、それほどヨボヨボした作風ではなかったですよ。
by のむら (2023-07-09 14:47)