「トレジャーハンター・クミコ」★★☆ [映画日記]
旧作です。
ケーブルテレビで放送されていたので、録画して観てみました。
アメリカで有名な日本人女性、それがコニシ・タカコ。
コニシ・タカコですよ、コニシ・タカコ。
ニシオカ・スミコじゃありませんから!
2001年にノースダコタ州で凍死した状態で発見された日本人女性コニシ・タカコさん。
なんとも、お気の毒な事件ですけども。
作品の元ネタは、タカコさんが映画「ファーゴ」の物語を信じ込み、映画内で埋蔵された大金を掘り出すために渡米して死んでしまったのではないか、という噂話らしいです。
原作は都市伝説なんですよ!
映画化にあたり、主人公の名前は「クミコ」にアレンジされてます。
東京で冴えない毎日を送るOLクミコ、29歳。
崖っぷちのお年頃!
職場では、同僚や社長からイビらっぱなしで、帰宅後の話し相手は飼ってるウサギのみ。
ウサ公頼みですよ!
クミコの唯一の趣味は毎夜、映画「ファーゴ」のビデオテープを再生し、大金が埋蔵された場所を割り出す作業、っていう。
よなよな「ファーゴ」を観るっていう、ファーゴ女!
そんなにオモロイか「ファーゴ」って!?
ビデオ映像を元に制作した「宝の地図」は、布に刺繍で記録。
したためるんですよ、針でチクチクチクチク!
こんなOL見たことない。
なんとも暗い、闇OL〜!
アメリカ製の作品ですが、まるで日本映画かのようなリアルな東京生活描写にグッときました。
クミコの異質なキャラクター、対人コミュニケーション摩擦など、東京パートは「女子による軽度のサイコ・スリラー」テイストで凄味があり、なかなか良かったのですが。
ついにクミコが意を決し、大金を掘り出すべく映画「ファーゴ」の舞台に向かう米国パートは、ドラマ性が足りなくてイマイチでした。
渡米後のクミコはカネも無いのに、何日も食い繋いでいます。
米国で出会う人々が、どういうわけか、みんなお優しい。
盲信的で自閉症気味の外国人クミコなのに、米国でのトラブルが無さすぎる〜。
「そんなに善人ばかりじゃないよね、あすこのお国は」と思いながら観てましたけども。
とくにクミコに同情する警察官が、いい人〜。
防寒着まで買ってくれてましたし。
結構お高いのにねぇ、防寒着。
ワタが入ってからねぇ!
「そんなら、ボクちゃんにも何か買っとくれよ、任天堂Switchでも何でも!」と、手のひらを差し出したくなりました。
ちなみに、米国での警察官役を演じているデビッド・ゼルナーという人が、今作の監督・脚本を手がけているようです。
クミコ役は菊地凛子ちゃんが演じてますけども、さすがの演技力で良かったです。
日本パートで、職場から年増のクミコを追い出すべく投入された若手OL役が河北麻友子ちゃん、というのが楽しいキャスティング。
菊地凛子キラーが河北麻友子ちゃんっていう意外性!
日本での作品評価は振るわないのですが。
海外では、まあまあウケたらしいんですよね〜。
米国ではモデルとなったコニシ・タカコさんに知名度があることと、物語に興味があったからでしょうか。
何でこんな話が好きなのか…。
米国人の好みって不思議です、チーズマカロニとか好きだし〜。
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