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「カメラを止めるな!」★★★★ [映画日記]

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*ネタバレはありません。


日本の実写映画で、「マーケティング戦略なし」でのヒット例って珍しい~。


計算してないんですよ、天然ちゃん!


中身の面白さで客を動員し続けるとという、素晴らしい展開を見せた作品。


ボクちゃん誇らしい。


天狗になんよ!(←ボクちゃんの手柄じゃありませんか)


ここまで大ヒットしてしまうと、今後、監督の上田慎一郎さんには大手企業から声がかかりそう~。


SF映画「第9地区」のニール・ブロムカンプも、そうでしたけど。

コツコツやっていた監督に大手が絡みだすと、演出力に輝きが無くなることがあるんですよね~。

今はそれが心配。


ボクちゃん慎一郎の今後が心配!(←大きなお世話ですか)


作品ジャンルが「ゾンビ・コメディ」というのもうれしいネ。

西洋の作品では、時々見かける「ゾンビ・コメディ」。


なぜか外人はゾンビが大好物ですから三度の飯より!


日本製の実写ゾンビ映画が大ヒットしてるなんて、日本の未来も明るいわな。


「ゾンビ・コメディ」でありながら、映像制作の仕事についても入念に描かれてるんですよね~。


登場人物の多くはスタッフだというスタッフ映画!


制作のワクワク感と熱気と喜びに満ち溢れた内容で、ラストあたりでは泣きそうになりました。


もう「涙を止めるな!」ですよ!


物語は相当に凝ってました。


冒頭から始まるゾンビ物語は、壮大な前フリ。

その後は、観客をニヤリとさせる小さなオチの連続。

伏線は50個くらいあるんじゃない?


仕込んで仕込んで、仕込みきったわな!!


個人的には「硬水を飲むと、おなかがゆるくなる男性」のエピソードに大笑い。


ゾンビ映画の中で便通ネタですよ!


効果音もステキでした。

演じた男性は、この役が代表作になるんだよね~。


少しお気の毒~みっともなさすぎて!(←笑)


登場人物が意外なほど多いのですが、みんなキャラ立ちしているし、決めセリフもあるし記憶に残ります。


劇中、若い女性スタッフのマオが熱心で、子役にも容赦なく厳しい演技指導をしていて笑いました。

マオのTシャツの柄も、いちいち良かったです。


超・低予算作品で、ここまで濃厚な娯楽作品が作れることに感動~。

完成までに時間がかかっていることは、よく分かります。

多くのクリエイターたちを勇気づけるゾンビ映画だと思います。


元ネタ提供者とのゴタゴタ劇には、どんな小さな仕事にも先に交わしとくべきだわな契約書とか注文書とか!…と思いました。


いろいろ勉強になりました!


nice!(8)  コメント(15) 
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コメント 15

えじりんこ

上田慎一郎監督には、一銭も入らないので、これが認められてたくさん大作の声がかかることを期待してます♪♪
by えじりんこ (2018-08-26 09:35) 

のむら

えじりんこさん。
えっ、慎一郎さんには一銭も入らないんですか?!次回作は大手と絡むはずだから、儲けてほしいです。この後の作品作りはプレッシャーがスゴイから、精神的に大変かもしれませんね。
by のむら (2018-08-26 10:50) 

M

私は監督が主演俳優を怒鳴るところがツボでした(観客もみんな思っていた事!)。この映画、共感ポイントが多いですよね。最後は泣き笑い状態になり、俳優やスタッフと一緒に走り回っていたような気持ちになりました。そしてただ単に面白いからヒットする、ってすごい事ですね。
しかしこんなにヒットしなければゴタゴタも起きなかったような…なんとか円満解決して欲しいです~☆
by M (2018-08-26 12:25) 

のむら

Mさん。
主演男優を怒鳴るところ、良かったですよね!主演女優を怒鳴るところも最高でした。あと、監督がプロデューサーに意見して、即座に「すみません!」と謝ったところも、なんだか切なくて良かったです。今回の作品は幅広くライトな客層まで浸透していて、スゴイな〜と思います。ホント、ヒットしなかったらゴタゴタ劇も無かったでしょうね。世界のどんな映画も、ヒットすると後からゴタゴタ劇になるもんですね〜。
by のむら (2018-08-26 23:39) 

LOLA

先週のレディースデイ、完売満席の新宿で観て来ました。
楽しかったです。
こんな作品が揉めちゃうのは残念ですが、家族愛、仕事中にちょっと感じる矛盾、辞めたんだとか言いながらどうしても好きなものへの愛とか。
誰もがどこかで「だよね?」なものが詰め込まれてる感じ、巧いなーと思いました。
私は脚だけゾンビメイクしたスタッフの人がウケました。
by LOLA (2018-08-27 09:23) 

のむら

LOLAさん。
満席でしたか〜!客層も広くて、ヒットしてるな〜、という感じでしたよね。おっしゃる通り、共感要素がいくつもあったと思います。家庭と仕事の配分バランスも良かったですよね。監督の嫁と娘の組み込み方も申し分ありませんでした。僕も足ゾンビの場面、笑いました〜!

by のむら (2018-08-27 22:38) 

kaetteyo

僕の暮らす地方でも予定をひと月以上早めての繰り上げ上映。盆休みに50km先の映画館まで行ってきましたよ。はるばると。もー、観てる最中は胸が高鳴りっぱなし。特に後半は「ものづくり」に携わる人間の仕事愛に感じ入り、まさに「涙を止めるな!」でしたよ。21世紀に入り、邦画では「フラガール」「おくりびと」に続く魂の打ち震えた傑作! 拍手拍手!!!

by kaetteyo (2018-08-28 12:23) 

すだち

昨日ようやく観てきました。いやー面白かったです。細かい伏線回収がいちいち気持ちよく小気味よくスパッスパッと見事に決まっていて、うまいなぁ~と感心しつつ声を立てて笑ってしまいました。観客の方々も皆さん笑ってましたし遠慮なく。先にコメントされていらっしゃる方と同じく、私も、監督が主演俳優を叱り飛ばすところが好きです~。あの思わず出てしまったアドリブのキレ芸がツボで。ああそう思ってたんだなぁ~wと。あと主演女優さんの棒読みのセリフ、あれがあとから意味がわかってウケました。セリフと言えば、各キャストの会話、独白、小さなぼやきでさえ光っていて、もうどのシーンも全部よかったですよね~。上映館もじわじわ増えてきたようですし、たぶんもう一度観ます~。てか今すぐまた観たい。 
by すだち (2018-08-28 13:43) 

のむら

kaetteyoさん。
50キロ先までの遠征、お疲れさまでした!これは早めに観ておいて良かったですね。作品は、制作に対して熱いものがありましたよね!制作という仕事ぶりに関してはリアルだったと思います。魂に響くとともに、笑えるところもいいですよね〜。

すだちさん。
観たんですね!続々と繰り広げられる小オチが圧巻でしたね。全てが、センスのあるオチだったと思います。汚いオチもポップ感がありましたしね。そうそう、小さなぼやき「メールで言っておいたんですけど〜」等も良かったですよね。冒頭あたり、主演女優の下手くそな芝居は、演技なんですよね〜。あの女優さん、もしかしたらものすごく上手いのかも。また何度も観ると発見がありそうですね。

by のむら (2018-08-28 23:37) 

サンフランシスコ人

『カメラを止めるな!』.....2018年12月15日にサンフランシスコの日本町の映画館で上映....

http://www.newpeopleworld.com/schedule/2018/12/15/one-cut-of-the-dead
by サンフランシスコ人 (2018-10-18 03:17) 

のむら

サンフランシスコ人さん。
サンフランシスコでも上映されるんですね!この作品はアメリカでもウケると思います。お楽しみくださいませ〜!
by のむら (2018-10-18 22:43) 

サンフランシスコ人

10/6 同映画館で上映された...

http://www.jffsf.org/2018/one-cut-of-the-dead/
by サンフランシスコ人 (2018-10-19 00:41) 

のむら

サンフランシスコ人さん。
この作品が、さらに米国で話題になり、人気が出ることを祈っています!
by のむら (2018-10-20 00:15) 

サンフランシスコ人

オーストラリアでも上映されるんですね...

http://surgeonsofhorror.com/2018/10/17/movie-review-one-cut-of-the-dead/
by サンフランシスコ人 (2018-10-20 02:02) 

のむら

サンフランシスコ人さん。
すでに多くの国で、いろんな賞を受賞している作品なんですよね。題材が「ゾンビ」というところも、外国で受け入れやすい点なのかもしれませんね。
by のむら (2018-10-20 17:22) 

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