「ベネデッタ」★★★ [映画日記]
17世紀のイタリアで、「神様が見えるんじゃ」と言って有名になった実在の修道女、ベネデッタ・カルリーニを描いた作品なのですが。
バボちゃん(←ポール・バーホーベン監督)のエロ魂が炸裂していますね。
スケベジジイの妄想が具現化しております!
歴史ドラマでありながら、女性同士の性行為をフィーチャーした、バリバリのエロチック・サスペンスに仕上がっておりました。
出演女優たちはバンバン無駄に脱ぐし、拷問シーンまで信じられないくらいスケベです。
エロチックな場面では、趣のある映像とか考えない、ストレートな表現が清々しいです。
そのエロ魂、パンチが効いてるネ!
「バボちゃん、84歳でスゴイ」と思いました。
一般の84歳のおじいちゃんも、心の中では、こんなスケベなことを考えているのかな、と思うとキショいですけども、まあいいです。
バボちゃんはオランダ出身ですが、今作は、なんでか出演者がフランス人の、完全「フランス製」なんですよね〜。
今どき、こんなに女優が脱いでいて、しかも女性が痛めつけられる映画は、米国で製作するのは無理っぽいですし。
「女優脱ぎ」に関して懐の深いお国フランスで、バボちゃんは好きな「スケベ映画」をとることにしたのかな。
物語の舞台は、ほとんどが修道院の中。
主人公ベネデッタを含めて、あらゆる修道女がエゴを秘め、隙あらば、のし上がろうとしています。
ああ、修道女って野心的!
なるほど確かに、バボちゃんの過去作品「ショーガール」や「氷の微笑」を継承する世界観とヒロイン像になっていました。
ベネデッタによる「神様が見えるんじゃ」という主張は、果たして真実なのか、それとも狂言なのか、という疑惑と、女性同士の情事が裁判にまで発展。
このあたりの騒動は、本当にあったことなんですね。
当時としては、相当なスキャンダルだったことでしょう。
ベネデッタ役を演じているのは、フランス製ロマンティック・コメディ作「おとなの恋の測り方」などのビルジニー・エフィラなんですね。
一時は「ロマンティック・コメディの女王」とまで呼ばれていたのに、今作では、まさかの汚れ役でビックリ。
「有村架純ちゃんが、突然脱いだ」くらいのインパクト〜。
修道院の院長役はシャーロット・ランプリングなのですが。
幼い娘たちを引き取って修道女に育てているランプリング。
「引き取るかわりに、銭をよこさんかい。1円も負けたらん」と商談するランプリングがヤリ手ババア!
ベネデッタの「神様が見えるんじゃ」発言に関しても、一切信用していないランプリングですけども。
まるで信じているかのようにふるまって、己の地位を守るという図々しさも最高〜。
ふてぶてしいんですよ!
あらゆる腹黒さが、ランプリングの顔に合っています。
あの「すわった目」に合っていました!
いやー、観てしまいました。
ベネデッタは都合悪くなると、度々ドスのきいた声に変身するもんだから、もうヒヤヒヤでした。
お母様からもらったマリア様が大変なことに、、。
棘がないかしら、なんてもう、、。
ベネデッタはランプリング様に何を耳元でささやいたんだろう。
by けい (2023-11-20 12:50)
けいさん。
すごい映画を観ましたね!描写がハードで、さぞや驚いたことでしょう。ベネは、確かに都合が悪くなるとモードが変わりますね。その辺を含めて、女優さんはよく演じていましたよね。誰にも薦められない名作ですね。
by のむら (2023-11-20 15:33)