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「バルド、偽りの記憶と一握りの真実」★★★ [映画日記]

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「レヴェナント 蘇えりし者」「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」等でおなじみ、映画作家のおイニャリさん!(←アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ)
 
彼の新作が、2022年12月にNetflixオリジナル映画として配信〜。
 
投下〜!
 
一般ウケはしなさそうな、まあまあ難しい内容の作品でしたけども。
不思議と退屈はしませんでしたね。
 
本編を再生中、わたくしの目は開いたままでした。
 
カッと見開いていたんですよ、歌舞伎役者みたいに!
 
この、とりとめもない話を観ながら、このわたくしが眠くならないなんて奇跡です!!
 
現代劇のようでありながら、ノスタルジックな感触もあるし、映像には未来感も漂っています。
時々、幻想シーンが組み込まれるのが特徴で、そこは娯楽性がございます。
 
作風はフリーダムな感じでしたね、自由型!
 
幻想シーンはフワ〜ッとしていなくて、いつもクッキリしています。
 
バッチリ丸見え、夢物語!
 
手持ちカメラで走り回って撮影している場面もあるし、案外、絵的には活動的だったのかも。
 
また、ロケ地であるメキシコとかの映像は、逆光が多用されて、とってもエモい出来。
 
さすが一流のスタッフですよ、ビジュアル面の洗練味は世界レベルでした。
 
主人公は、ドキュメンタリー映画の製作業で世界的に成功を納めた、メキシコ人の中年男性シルベリオ・ガマさん。
 
シルベリオが、映画作家として叩かれたり、苦労話が続くので「業界もの?」と思いながら鑑賞を続けましたけども。
 
なんか、メキシコ人とアメリカ人の間にある壁、みたいな、コミュニケーションのすれ違いみたいなものまで描きつつ。
シルベリオの家族ドラマにまで発展して、なんだか、色々な要素をぶっ込んでいて「なんだろう、この映画?」と不思議に思っていたのですが。
 
要所で見られた「生と死」にまつわるエピソードが、後半になって効いてきます。
 
パブロンみたいに効いたんですよ!
 
タイトル「バルド」って「死後49日」という意味なんですね。
 
法事用語なんですよ!
 
かつておイニャリさんは言いました「人は失ったもので形成される。人生は失うことの連続だ。失うことでなりたかった自分になるのではなく、本当の自分になれるのだ。」と。(←Wikipediaよりコピペ)
 
まさに、その言葉のような意味を持つお話だったと思います。
 
見えないものと対話したり、見えないものに励まされたり、時には、見えないものと戦ったり。
 
人生は、生と死の間にある見えないものによって成り立っている、という人生讃歌だったのかも。
 
おイニャリさんの自伝的な作品、とのことなのですが。
 
劇中のシルベリオは、嫁と仲良し。
 
推定年齢50代ですが、セクシーな嫁とイチャイチャ。
 
ティーンエイジャーの息子が父母に「抱くなら、部屋の扉閉めといてくれよ。丸聞こえなんだよ」と言っていてビックリ。
 
メキシコの親はオープンなんですね。
 
おイニャリさんが男性として現役、っていう、要らぬ情報までいただきました。

 

 


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